2012年3月27日火曜日

被災地の本当の話をしよう

「陸前高田市長が綴るあの日とこれから」という副題がついた書籍、「被災地の本当の話をしよう」を読みました。著者はあの陸前高田市の戸羽太市長です。



あの3、11の東日本大震災で奥様を失いながらも、陸前高田市長として復興当日から7月までの復興に向けた戦いの日々を書いたものです。

第一章「あの日、陸前高田市が消えた」
ドキュメント3、11 地震、そして津波はいかにして襲ってきたのか?

第二章「被災地が直面した日々」
悲しみを乗り越えて 3、11以降の困難な道のり

第三章「ふるさとは必ずよみがえる!」
陸前高田発、ゼロから始める復興プラン

第4章「特別対談 佐藤正久*戸羽太
被災地を救うリーダー論

被災者として、夫として、父として、そして市長としての肉声が書かれています。
被災地の最前線で陣頭指揮を執っていた人だからこそ、心に直接伝わります。

陸前高田市が一瞬で壊滅状態になりました。
死者、行方不明者がたくさん出ました。
市庁が使えなくなりました。
あらゆるライフラインが止まりました。
鉄道も道路も寸断されました。
大量のがれきが出ました。

復興計画の中で障害になったのは、やはり既存の法律と役所の壁。
妻を失い、子供の側にもいられない状態でも、戦い続ける市長の行動と考えが書かれています。

何故この本を出したのか。
この問いに市長は答えます。

「大切なのは『忘れられない』こと」

是非皆さん、読んでください。