最近はwowwowなどで古い映画を見ているだけです。
私は、それでなくても面倒な映画は見ないタイプですが、忙しいときは尚更ですね。
学生時代は深刻で重い映画を好んで見ていましたが、今は「ああ.楽しかった」という感覚以外何も残らない映画が一番良いですね。
そこで「あしたのジョー」ですよ。
あの名作を実写で映画化すると聞いたときは「やめなさいよ」と思いました。
あれは漫画の世界だから名作でいられたのです。
あの濃いキャラクターが皆存在できるのは漫画の世界だからです。
原作は高森朝雄、又の名を梶原一騎ですし。
寺山修司作詞、八木正生作曲、尾藤イサオ歌のあの強烈な主題歌。
すべてがあの時代です。
昭和のドヤ街を舞台にしていたあの情景を、平成の今映画でどうするのか。
それで主役が山下智久だと・・・。
ボクシングの物まねの安易な映画を作って山Pのファンで収支を合わせるのか。
彼の女性ファンが、戦後、ドヤ街、ケンカ、少年院、ボクシングこの世界をどう見るのか。
そもそも泪橋を理解できるのか。
それじゃあのキムタクを主役にして大失敗の「宇宙戦艦ヤマト」の後を追うのかと思いました。
いやあ頑張っていました。思ったよりあの世界観を出していました。
正直、冒頭のシーンから引き込まれ、知っているテーマ曲のイントロが流れたときはとても嬉しかったです。
ドヤ街もボクシングも知らない山Pファンにも、昔の原作にワクワクしたおじさん達にも納得させられる演出と配役だと思いました。
山下の帽子とコートが、そして戦う姿が、私たちの知っている昔のジョーのシルエットそのままでした。
そして、あそこまでメイクしたら香川照之でなくても良いじゃないかと思う丹下段平の配役。でもやはり香川の演技が必要でしたね。
特筆するのは力石徹役の伊勢谷友介です。
これは本当に良かった。この物語の配役で一番難しいのは力石役だと思っていましたので。
この配役で、原作のイメージを忠実に作りました。
そして山下と伊勢谷の二人は、よくここまで身体の作り込みをしましたね。
元々細い身体を体脂肪率5%前後まで絞ったとのこと、特に伊勢谷は過酷なボクサー並みの減量だったと思います。ボクシングシーンもCGの力も借りたとはいえ、よくやりました。
あの長い原作から、短い映画として、どこを切り取るか。
この命題にも、一番適切なチョイスだったと思います。
とても納得しました。
安心もしました。
でも今この映画を作る意味が有ったのか。
まあ今の時代、映画は意味が有って作るのではないのでしょうね。
そこそこ儲かれば、その意義が有るのでしょう。
そうでした。余計なことでした。
私の主義は、難しい事を考えずに「ああ楽しかった」と言える映画を見れば良いのでした。
ちなみに、私は10年程前、新人土地家屋調査士からの相談に対してアドバイスをするときのメールに「あしたのために その1」と書いていた記憶が有ります。(笑)
そうでした。余計なことでした。
私の主義は、難しい事を考えずに「ああ楽しかった」と言える映画を見れば良いのでした。
ちなみに、私は10年程前、新人土地家屋調査士からの相談に対してアドバイスをするときのメールに「あしたのために その1」と書いていた記憶が有ります。(笑)