2021年11月7日日曜日

ストイックというより高校の部活のようなもの

私が、長年開催している「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」ですが、 

10月30日に福岡でのガイダンスを無事終えましたが、次は11月28日に東京でのガイダンスを開催します。土地家屋調査士を目指す後進の悩みや迷いを、できるだけ早く晴らしてあげたいと思って、コロナ後開催を増やす工夫をしております。

もしかすると年内に関西で開催できるかもしれません。はっきりしたらこのブログでお知らせしますが、開催まであまり時間がないので、計画があることだけお知らせします。

東京ガイダンス


ガイダンスに参加する方々の質問は、とにかく多岐にわたるのですが、一番多いのは「独立することの怖さ」でしょう。

独立するということは、固定給がなくなることです。人によっては無職に近い不安を持つのかもしれません。

開業して事務所が安定するなんて、いつ言えるのでしょうか。

私は40年この仕事をしています。自分では安定していると言えるのか疑問です。しかし40年事務所を潰していないのだから、傍目には安定しているとの評価もあるかもしれません。

大丈夫です。

専門家として時代時代の能力を保っているのなら、生きていけます。


逆に「できるだけ楽をして、できるだけ多くの収入を得ること」が良い仕事の条件だと定義している人なら、土地家屋調査士を含むあらゆる専門資格業はお勧めしません。

基本的に、専門家の世界では、その「楽」と「収入」の二つは両立しません。

確かに時代に合わせて実力を安定的に保てれば「安定に近い収入」は見込めます。年功序列の世界ではあり得ない下剋上的な収入も不可能ではありません。

しかし、時代に合わせて安定的に実力を保つということは、努力を続けるということになります。だから、試験合格したのにその後も勉強するのが嫌なら、やはり土地家屋調査士はお勧めしません。

ガイダンスでもこんなことを言ってますが、「鈴木のようにストイックに土地家屋調査士をしている人は少ない」と言われることがあります。また「私の知っている土地家屋調査士は、そこまで勉強してるように見えない」と言いたい人もいるでしょう。

その土地家屋調査士は、私が持っていない大きなコネクションなどの羨ましい何かを持っているのかも知れません。

そうでないとすれば、その人は、他の業界の下請け的な位置付けでしか生きていけない人かも知れません。そして、ネット上で「土地家屋調査士の資格が悪い」などと呟いている人かも知れません。


ちなみに私はストイックなタイプではありません。
努力はしていますが、それは楽しいからです。
高校時代の部活みたいなものです。
楽しいから、40年間、馬鹿みたいにトレーニングして研究して進んできました。
それを世間はストイックと誤解するのかもしれません。

土地家屋調査士の専門分野は世間が思っているよりもはるかに広いのです。そしてかなり深いのです。だから本気で取り組み始めれば、当然面白いのです。
実際に始めれば、自分から勉強したい分野がどんどん増えると思います。

試験合格しただけで、その後本気でやらないから、ストイックと部活の楽しさの違いを理解できないのだと思います。

そして、その楽しくてこだわって来た部分が評価されて収入になるのなら、とても幸せな職業だと思いませんか。