2014年12月30日火曜日

ゴーン・ガール

映画は観る機会も多いのですが、基本的に映画の最後にはカタルシスが欲しいです。
学生時代は小難しい映画を分かった顔をして観ていたことも有りますが、今は仕事柄複雑な人間感情と法律の絡まった世界にいると、映画まで考え込んだり重いものを背負ってしまうようなものは嬉しくないのです。
見終わって「ああ、面白かった!」って単純に言える映画が理想です。

私、重い映画と同様に怖い映画もダメなんです。
あまり過激なバイオレンスは嫌ですね。
基本的に私のレイティングの基準はR15ですから(笑)
もちろんホラーは只でも観ません。

だからこの映画はどうかなと思っていました。
もちろんホラー系映画やバイオレンス系映画でもありません。
でも絶対終わってから爽快感があるはずがないですから。





誰もが羨むような幸せな結婚生活を送っていたニックとエイミーの夫婦の結婚5周年の記念日に、完璧なエイミーが突然姿を消す。
リビングには争った後があり、キッチンからは大量のエイミーの血痕が発見された。
殺人か失踪か警察は両面で捜査を開始するが、次第に完璧に見えた夫婦の間に隠れた事実が浮かび上がり、警察もマスコミも夫ニックに疑いの目を向け始める。
果たしてエイミーの身に何が起きたのか。


予告編でもミステリー色が強いのですが、謎解きの部分は1時間程度が過ぎたときには分かります。その後1時間半有るのですから、実はミステリーが重要ではない映画です。
今時の映画で2時間半は長い方なのですが、観ていて長さを感じさせません。
まったく先が読めないストーリーで、一瞬も観客を休ませません。

この映画、ネタバレせずに感想を書くのは、他の映画に比べてもとても難しいです。
冒頭シーンから、細かなエピソードから、無駄な部分がなく、どれに触れてもネタバレになる可能性があります。

私は観た映画を全部ブログに書いている訳ではありません。
書いていないものの方が圧倒的に多いですし、書く気がしないものもたくさんあります。
この映画は、ブログでどう紹介すれば良いかとても難しいのですが、それでも何か書きたいと思わせる映画でした。

観たら
怖い気分になります。
シニカルに笑える部分もあります。
見終わった後に嫌な気分になります。

でも
監督が良いです。
脚本が良いです。
役者が良いです。
音楽が良いです。

世間が見る理想的な夫婦の陰...

確かに観終わってから、爽快感はありません。後を引きます。
私の観たい映画のタイプではありません。
でも凄い映画です。
観る人によって、映画の様々な楽しみ方ができるでしょう。
デヴィッド・フィンチャーの最新作ですし、気になる人は観た方が良いです。

ネタバレせずに話しができないので、あまり語ることができません。

しかし、観終わってから誰かと多くを語りたくなる映画です。
もちろん語る相手も選ぶ映画ですが。