開業ガイダンスや鈴木修塾、または個人的な相談など、今年も土地家屋調査士を目指す多くの人たちとたくさん話をしてきました。
資格試験に合格した時点では持ち得ていないもの、しかし、その後の土地家屋調査士事務所を開業する時点では手にしていなければならないものとして「実務をこなすスキル」や「経営するスキル」などがあります。
この合格と開業の間に存在する大きなギャップをどうやって埋めていくか、つまり、これら二つののスキルをどうやって手に入れていくのかが喫緊の課題となるわけです。
この大きなギャップを埋めるために、一般的には各土地家屋調査士事務所の補助者勤務などを通じてこれら二つのスキルを学び実力を付けていくのです。
しかしながら、どうしても補助者になることができない事情を抱えている方や、開業までどうしても急いでいる方たちのために「土地家屋調査士鈴木修塾」を開校しました。
ただし、補助者にしても私の塾にしても、どんな選択をしても、ただ教わることを待っているような受け身の姿勢では力が付きません。
長年土地家屋調査士を目指す方々の相談を受けていて、とても気になることは「私は補助者勤務しているのですが、その事務所ではまだ建物の仕事を預けられないので、未だに建物登記ができないです」などと相談者が言い始めることです。
誰かに教えられなければ、または仕事を預けられなければ、いつまでもできないままで待つつもりなのでしょうか。
皆さんは外を歩くたびに無数の建物を見てきたはずです。
それらの建物をただ通り過ぎるのか、それとも不動産登記法ではどのように登記すべきなのかと意識的に見て通るのかの違いだけで、皆さんの経験値は飛躍的に上がります。
土地だって同じです。
塀の造りと境界標の関係や土地の利用方法などを、意識して見るだけでも様々な発見が有るはずです。基準点や境界標の種類を見て歩くだけで必ず力になるはずです。
動いて、見て、考えれば、疑問が湧きます。疑問が湧けば、調べたくなります。そして調べることで、確実にあなたの力になります。
だから一駅早く降りて、意識を持って建物や土地を見て歩くのです。
経験値と一緒に、土地家屋調査士として必須の体力も身につきますよ。
来年はうさぎ年。大きく飛び上がりましょう。