2017年1月31日火曜日

チリ33人 希望の軌跡

この3週間は、講師出張のため、新幹線などの移動が長く、その分車内で映画を観る時間が取れました。この1週間で、立て続けに4本観ました。
少しずつ感想を書きますが、まずはこの映画です。

「チリ33人ー希望の軌跡ー」



あの世界中が固唾を飲んで生還を祈った2010年のチリ鉱山落盤事故から、もう6年半経つのですね。東日本大震災前後は時間感覚が無くなっています。
さて、生還直後から話題になった事故の映画化ですが、アントニオ・バンデラス主演で2015年に完成しました。

100年以上の歴史を持つサンホセ鉱山で、大きな落盤事故が発生した。
坑道の奥深くに33人が閉じ込められてしまう。
食料は3日分しかない。
地上では生存の可能性を疑問視し、しかも更なる落盤事故が起こる可能性もあり、一時救出が躊躇される。
地下700mの避難所の33人には様々な困難が立ちふさがるが、マリオを中心に団結し、希望を持って救出を待つ。
一方地上では、ゴルボルン鉱山大臣の指揮の下、国際的な救助チームが組成され、本格的な救助が開始される。


この映画は実話ですので、結果は世界中の皆が知っています。
「おそらくこんな感じの映画だろう」って想像ができ、特に公開時には観ていませんでした。しかし、救出されるまでの69日間に、あの地下では何が行われていたのだろうかということに、少し興味があったので、今回映画と言うより事実を確認したくてiTunesで観たのです。

映画としても、面白かったです。
結末は知っているのに、途中で涙が出そうになりました。
あのような非常事態には、本来の役職とは別に自然にリーダーが出るのだという事実と、リーダーがいなければ生き残ることはできなかっただろうという事実を確認できました。
彼は希望を失った仲間に希望を持たせ、生き残るための規律を持たせ、仲間は団結しました。
また、地上でも使命感と情熱を持ったリーダーが、周りを説き伏せて救出に当たらなければ、この救出劇は始まることすら無かっただろうという事実も確認できました。
33人とその家族についても、とても良く描いています。
ここにも様々なドラマがあります。

映画作りとして言いたいことが無いわけでもありません。
でも世界が知っている事実を曲げる訳にもいきません。
その制約の中で面白い映画に仕上がっていると思います。

観て良かったと満足しながら名古屋に向かいました。