2015年10月12日月曜日

西本会長の理事会

西本孔昭先生が日本土地家屋調査士会連合会(日調連)の会長の一期目、その時に私も日調連の理事でした。
当時、業界の役員とは何かを再度考える切っ掛けになり、私のその後の役員としての姿勢にとても影響を受けました。

当時一番驚いたのは、理事会で意見のない人を叱ることです。
いくら会長でも、相手も同じ資格の理事です。叱ることはなかなかできません。
しかし西本先生は、理事会に出て全く意見のない人を遠慮なく叱ります。

我々の将来を全国の各ブロック協議会から託されて議論をするために、東京に送られた人が理事です。その大事な会議で意見がないのなら、理事を受けるべきではありません。
当時、名誉だと勘違いして日調連の理事になる人がいました。
今も勘違いしている人がいないでもないですが、そんな人は、かなり減りました。

西本会長が制度対策委員を増やしたのもそんな時期です。
理事だけでは議論が不足する分を全国の有識者を集めて議論する場を作ったのです。
望ましい形かどうか議論が分かれるところですが、あの当時西本会長はやらざるを得なかったのでしょう。

一番印象的だったエピソードです。
当時土地家屋調査士の業務範囲の重要な論点であったADRセンターについての議論をする会議で、理事から活発な意見が出ないことを怒り、会長机の上に箱を置き、「休み時間に、理事全員が各々の意見を書いてこの箱に入れておくように」と言って、暫時休会にしたことがあります。


私も意見が無い理事を選出した支部の支部長に言ったことがあります。
「このままでは、あなたの支部はまったく意見が無いことになります。順番で理事を選ぶ時代ではないと思います。あなたの支部の本気を見せてください。」

かなり影響を受けていますね(笑)