確かに私もそういうことを言っていた時代がありました。
もちろん、その役者が好きでたまらないなら、字幕でしょう。
声が聴きたいですよね。
また昔から字幕の訳はとても洗練されていて、あの一行で行間も含めた意味合いを持たせるところは素晴らしいと思います。
でも字幕はセリフに比べて情報量が圧倒的に少ないですね。
セリフを楽しむのなら70%程度セリフが聞き取れる語学力を持っていれば字幕でしょうが、私のようにそんな能力がない者は字幕に追われてスクリーンの隅々まで観ていないかも知れません。
強いて言えば、日本人ならこのセリフでこんな仕草はしない等の違和感の問題でしょうが、ソコまで気にするなら語学力を高めるしか無いのかな。(ちなみに私、駅前留学を途中退学した経験あります)
最近私は、吹き替えの映画も観るようになりました。
まず昔と吹き替え技術が格段に違います。
今の吹き替えは違和感がとても少ないですから。
タレントでも個性が消してチャレンジしてくれるなら良いけれど、映画を観ているときにそのタレントの顔が浮かぶのは勘弁して欲しいです。
映画の主役は、吹き替えのタレントでは無く、スクリーンの役者なのですから、同化してくれなければなりません。
なおさら、先日観た映画のように関西弁のままやるなら勘弁して欲しいと思います。
また一方、アニメ映画はそもそも俳優がいないので、吹き替えに対して抵抗感は少ないと思います。
もちろんアニメであっても、「アナと雪の女王」などのようなミュージカルは別問題です。ミュージカル映画を吹き替えすることは、本来とてもリスクがあるものだと思います。
昔のミュージカル映画を吹き替え版で観ると、歌の部分だけオリジナルに戻ったりして、とても違和感があったことを覚えています。まあジュリー・アンドリュースの歌の吹き替えを誰ができるのかという問題もあるけどね。
今回の作品はディズニーですし、子供も観ることを考えて、吹き替えをメインにしたのでしょうが、奇跡的に上手くいきました。
「アナと雪の女王」でも歌のシーンは、日本語の歌詞も母音の位置を合わせるような丁寧な仕事をしていて、歌にも違和感はありませんでしたし、この吹き替えを担当した松たか子、神田沙也加、ピエール瀧などは、その歌唱力と、知っていなければ誰だか分からないようなとても良い吹き替え演技でした。
まあ、くどくど書いたけど、今は吹き替え映画をそう毛嫌いしなくても良いと思います、と言いたかっただけです。