一週間前に中部ブロック新人研修会の講師に、昨日東北ブロック新人研修会の講師に、連続で行ってきました。
私、1月の近畿ブロックと今回の中部ブロックと東北ブロックの3箇所の新人研修に10年以上お伺いしています。
土地家屋調査士の事務所を開業する際には、必ず土地家屋調査士会に入会しなければなりません。これを強制会と言います。
新人は自分の所属すべき会を、全国50会から選んでいる訳ではありません。
たまたま住んでいる都道府県の土地家屋調査士会に入会するのです。
本来強制会だからこそ、どの会に入会しても同じサービスを受けなければなりません。
たとえば研修会などは、同じ内容の同じ質の研修会を受けるべきです。
しかし、その会の研修会の企画ローテーションの都合や、その会の予算等様々な要因で、必ずしも各々の新人にフィットする研修会が毎年用意されている訳では有りません。
そこで全国の各ブロック協議会にたいして、最低でもこのテーマでこのレベルをこんな伝え方で、新人研修会を開催して欲しいという企画とテキストを、以前日調連が作り、その普及に努めました。その頃に私も日調連の研修担当理事として動いていたので、今の形態の新人研修が様々な議論で生まれたことを明確に記憶しています。
あれから15年ほど経っています。テキストは現在の法律改正等に対応しないものになってしまいましたが、新人研修会についての趣旨は残っています。毎年各ブロック協議会では研修スキルを磨いた講師たちが情熱的な研修をしています。
ただし、20年〜30年ほどの講師たちの経験と知識と情熱を、どんなに工夫して伝えても、各々2時間程度の持ち時間で伝えられることは「これからの行動と考え方のヒント」だけなのです。
ですから、どんなに良い研修を受けて、受講生が「為になった」と感じても、それだけでは何も生まれません。
それらの研修を受けて、次の日からどう行動するかが一番大事なのです。
今回のテキストも10年後読み返せば、また見方が違うはずです。
昨日は東北ブロック協議会で、受講生ひとりひとりに「修了証」をお渡ししました。
挨拶でも申し上げたのですが、新人研修は「終了」したのではなく、「開始のきっかけ」なのです。