2013年1月22日火曜日

明日は民法研修会です

明日は民法シリーズ研修会の最終回です。
「総則」から始まってやっと「親族・相続」まで来ましたね。

民法については、分かっているようで細かいところになるとちょっと自信が無い、ということはありませんか。
いつもの民法シリーズのように、今回もできるだけ実務に即して問題を作りました。
法律の研鑽は実務に即して考えなければなりません。
明日の研修でも、土地家屋調査士の資格試験に何故民法の科目が必要かよく分かるように作ってみました。

下記に明日の研修から一例を挙げてみます。皆さん正確に答えられますか。
すべて回答には境界の法的論点の理解も必須ですが、明日はこれ以外にとてもたくさんの論点を用意しています。

会員の皆さん、この機会に自分の民法周辺の知識を確信に変えておきましょう。
そうでないと実務で手痛い失敗をするおそれがありますよ。
ということで、明日の研修会でお待ちしております。


境界の立ち合いに隣地所有者の妻だという者が出てきた。近所の人の話だと結婚はしていないという。確定測量図や境界確定協議書に署名・押印をもらう場合の留意点は何か。



隣地所有者甲に境界立会いを求めたが、甲は18歳の未成年者で父からの相続により所有者となったもので、母は健在である。この場合、甲が母の同意なく単独でできるのはどれか。
(1) 筆界を確認する場合の署名・押印
(2) 所有権界を確認する場合の署名・押印
(3) 分筆登記を行う場合の登記申請の委任状の署名・押印


上記 (1)~(3)のうち甲単独ではできない行為について、母も死亡している場合はどうしたらよいか。


隣地所有者甲に境界立会いを求めたが、認知症で判断能力がないというので、家族乙に立ち会ってもらい、測量図等に所有者甲の名で署名・押印をしてもらった。
次の場合、その行為が有効になるのはどれか。
(1) 筆界を確認する場合の署名・押印
(2) 所有権界を確認する場合の署名・押印
(3) 分筆登記を行う場合の登記申請の委任状の署名・押印


上記の場合、乙は自分が甲の成年後見人になっていると言っていたが、実はそうではなか
った場合はどうか。
甲が依頼者で、乙がただ一人の推定法定相続人である場合はどうか。


隣地所有者甲に境界立会いを求めたいが、甲は行方不明になっているとき次の各場合について答えよ。
(1) 甲の家族に立ち会ってもらい、測量図等に所有者甲の名で署名・押印をしてもらうことで、有効な境界確認となるか。
(2) 甲に不在者財産管理人Xが選任された。Xは、家庭裁判所の許可なく境界確認を行うことができるか。



Xが土地(甲地)と同地上の建物を所有していたが死亡した。相続人Aはその建物に居住しているが、相続人Bは他県に,Cは外国に居住している。遺産分割協議は行われておらず、遺言もない。甲地に隣接する乙地の所有者から境界確認を依頼されたので、甲地の所有者に立会を求めたいが、誰にどう立ち会ってもらったらよいか。


上記の場合、Xの依頼により甲地の確定測量を行い図面を作成したが、その後まもなくXが死亡し、甲地はXの遺言によりAが単独相続した。調査士業務報酬は60万円である。誰にいくら請求できるか。