阪神・淡路大震災を再検証して将来に備えようと考えていた者として、また実際に東日本大震災を地元で経験した者として、この18年は短いような長いような何とも表現できない年月です。
18年前の朝にテレビで見た映像は忘れられません。あの高速道の横倒しなど想像もできない映像に戦慄が走りました。寒い日でした。
その数年後に淡路島北淡町に行って野島断層保存館を見たときの生々しさも詳細まで覚えています。やはりテレビで見るのと現地に行くのはまったく違うと感じました。
その16年後にまさか自分の住んでいる東北で、それ以上のマグニチュード9.0という震災が起きるとは思ってもいませんでした。やはりあの日も寒い日でした。
私自身阪神淡路大震災について、当時出版された書籍や資料類を集め、勉強したつもりです。将来の災害に対して、個人としてまたは不動産の専門家として、災害に備える為に勉強しました。東日本大震災が起きるまでは、自分では震災に対して結構意識の高い人間のつもりでした。
しかし、東日本大震災が起こってみると、やはり地震は私にとっても想定外でしたし、正直個人的な地震への備えも不足していました。
今振り返ると、理性では理解していても、どこか実感が無かったのでしょう。勉強もどこか遠い国の物語を読んでいる様な気持ちだったのかも知れません。
このブログを読んで東北を支援してくださっている全国の土地家屋調査士の皆さんも、どうしても実感を持つ事が難しい事はわかっています。
実際に2年過ぎていない東北に住む人間ですら、もう喉元を過ぎたように見える人もいます。まして阪神に住む人も18年も過ぎれば、防災の備蓄すらない人もいるでしょう。
でも日本に住む限りどうしても地震は避けられないのです。我々日本列島に住む者の宿命です。
だから阪神淡路大震災と東日本大震災を含めた過去の災害をできる限り分析し、個人の立場でも、専門家の立場でも実感を持って理解しなければなりません。
そして機会あるたびに思い出して、備えなければなりません。
私はこの話題をしつこいまでに皆さんにお伝えする役を与えられたと理解しています。
そうでないと、大災害でお亡くなりになった方々に申し訳ないと思っています。