2013年1月11日金曜日

七戸克彦教授「土地家屋調査士とADR」

先日予告させていただいたように、本日七戸克彦教授と西本孔昭日調連顧問のADRと土地家屋調査士に関する講義をお聴きする研修会を開催致しました。
受講された方は納得と思いますが、とても有意義な研修会だったと思います。

七戸克彦先生は九州大学大学院法学研究院の教授です。
ご専門の民法や水法以外にも、私たち土地家屋調査士の制度や業務にもご精通されています。会報にもご執筆されていますが、他に「土地家屋調査士講義ノート」(日本加除出版)などのご著書がありますので、皆さんも良くご存知の先生と思います。
今までなかなか東北に来ていただく機会が無かったので、私はとても楽しみにしておりました。

先生は、いつも井の中の蛙である私たちの業界を、その外から冷静に分析し、意見を言ってくださいます。
それらの意見を辛口と捉えて、聞きたくないという気持ちになる会員も少なくないようです。何故それだけ拒否反応があるかというと、その意見はとても「的を得ているから」だと思います。
日本の護送船団方式はもうすでに過去のものです。私たちはぬるま湯から出て、真摯に七戸先生の話を聞くべきだと思います。

本日の講義はADRを中心にしたお話でしたが、その中でもたくさんの示唆を戴きました。
ADRに関する的確な現状分析と、その問題点に対する打開策の検討までしていただきました。

私たちがすべきことは、この示唆に富む整理された論点に対して、一つ一つ個人として、また組織として、議論をして答えを出していく事です。
決めるのは七戸先生ではなく、私たちなのです。他人事では有りません。当事者なのですから。

本日の七戸先生の講義についての私のメモから、業界の戦略的な話なのでここに書くことができない部分も多いのですが、書く事ができる範囲でいくつかのキーワードを書き出してみます。


未来は開けているのに何故動かないのか

ビジネスチャンスはたくさん有るのに、調査士は好き嫌いが多いだけ


調査士業界には過去の成功体験を捨てられない人が多い

他の業界の動向を知らなすぎる

調査士が儲ければ受験生は増える

調査士には統計データが少ない
正確なデータ収集がない業界では将来が決められない

いったい調査士は何をしたいのか