昨日(2024年8月8日)宮崎で震度6弱の地震が発生しました。
4月の震度5弱に続き、大きな地震が起きた宮崎の方々にお見舞い申し上げます。何かお困りのことがあればご連絡ください。
さて、この地震を受けて、気象庁は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。
これは、南海トラフ地震が必ず起きるという内容では無いですが、「茨城県から鹿児島県、沖縄県まで太平洋側のとても広い範囲の南海トラフ想定震源域で大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて高まっている」という意味です。
私は、東日本大震災を経験した個人として、事務所の経営者として、当時の業界の災害対策本部長として、たくさんの経験をして、たくさん困って、たくさん悩んで、たくさん対応しました。だから伝えたいのです。
実際に、それらの経験を長年語り部のように伝えてきました。今年も6月に神奈川県土地家屋調査士会でお話をさせていただきました。
一番伝えたいことは「事前復興」という考え方です。
東日本大震災で個人に、事務所に、業界に何が起こったかは、このブログでリアルタイムに書いてきました。
それらの問題の中で、被災後ではなく、今のうちにできることが多いと実感してきました。
被災した真っ只中で対応することで、例えば命に関わることでも、今の時点であれば苦労しないで簡単に対処しておけることが多いのです。
「事前に復興しておく」のです。
過去の災害を調べてみると、たくさんの事前復興のヒントが見つかると思います。
明日からお盆休みの方も多いでしょう。家族で今できる対策を話し合って行動する良い時期だと思います。
家族の命がかかっています。対策費用は、地震が起きなければ無駄とは考えずに、保険だと考えれば良いだけだと思います。
このブログでは、これから少しずつ事前にできることを書いていきます。何らかの参考になれば良いと願っております。
以下は、東日本大震災の8年後(2019年3月11日)に書いたブログ記事の抜粋です。
読んでみてください。
(以下記事抜粋)
役所も寝ないで頑張ってきました。
民間もそれぞれの立場で頑張ってきました。
あの余震の続く中、不眠不休の中でなされたそれぞれの議論と判断について、後で評価するのは簡単ですが、彼らを批判するのではなく、すべて今後に活かして欲しいと思います。
私は全国歩いて「防災」と「事前復興」のヒントをお伝えしています。
地震のピンポイントの予知はできません。
そして地震は止められません。
だから被害を最小限に留める「防災」と、復興する時間を短縮するために今のうちにやっておくべき「事前復興」が重要と考えます。
東北を見てもらえば、ヒントはいくらでも得られるでしょう。
伝えることができる人は被災地にいた人だけではありません。
被災地に対して支援してくださった人達も、何ができて何ができなかったという経験を持っているでしょう。
防災の教訓についても、現実感を持って再確認できたと思います。
この時代に生きた者の責任として、我々の子孫のために、これらの事実と知識を伝え続けることが大切なのではないでしょうか。
あの震災があの日でなくて、少しずれていたなら、生死が入れ替わった人々がたくさんいるはずです。
大地震のメカニズムから考えれば、数日なんて単位でなく数年でも誤差の範囲ですから。