大地震に対して最優先で考えることは、大地震の最中の揺れや津波から自分と家族の身を守ることです。ここまでが発災から1日程度の話でしょうか。ここが 震災対策の一番大事なところです。
命が助かってから公的や私的な援助が来るまで生き延びることが次の対策です。
これらの援助が来るまでの日数がどれくらいなのかを考えて、それに合わせて「何を」「どのくらいの量」を備蓄すべきかを考えるということになります。
大震災が起きた場合、電気や水道や都市ガスが止まることが想定されます。
基本的にこれらが復旧するまで、どのように過ごすかが、様々な物資の備蓄の目安になります。
東日本大震災の際に、私は幸いにも自宅が無事でしたので、避難所は不要でした。私の住んでいる仙台市内の場合ですが、電気は数日、水道は10日程度、ガスは1ヶ月以上だったと記憶しています。もちろん仙台市内でも場所によっては相当違ったようです。
電気は空中の電線を復元調整するのですから復旧は少し早く、水道は地面の中の水道管の復元調整するのですから、復旧はもう少し時間がかかります。ガスは地面の中のどこかで漏れていたら二次災害になるのですから、都市ガスの復旧は相当時間がかかります。
ただし、おそらくこの日数も災害によって相当変わってくると思います。
阪神淡路大震災のときは、被災範囲が比較的狭く、近くの大阪が元気だったので、大阪から早めに物資が送られて、ライフラインの復旧も比較的早かったようです。もちろん場所によりますが。
東日本大震災は、被災範囲は青森から茨城千葉までと広かったので、ライフライン復旧のために全国から数多くの技術者の方々に被災地に入ってもらったのですが、それでも全面復旧までには比較的時間がかかったようです。
今、私が心配していることが、南海トラフ関連の大地震が起きたときのことです。
南海トラフなら関東から九州まで大変広い範囲が被災地になる可能性があります。
日本の半分が被災地になるようなものです。
だから、全国からの被災地域に対する支援が、過去の災害に比べて不足する可能性が高いと思っています。消防も自衛隊も数限りがあります。つまり復旧までの日数が多少長めになる可能性があると思っています。
それらを想定して備蓄物資を考えましょう。
おそらく都市部なら2週間程度で何とかなると考えていますが、お互いの環境を冷静に分析して考えてください。
もちろん、それ以上の必要の無いと思われる買い占めは、他の方の為にも控えましょう。