2013年8月30日金曜日

スタビロ・ワーカー・ローラーボール


私にとって久しぶりに水性ボールペンです。
ちなみに「ローラーボール」と「水性ボールペン」は同じペンを指しますが、欧米では前者、日本では後者の呼び方が多いようです。


さて、私は水性ボールペンしか使わない時期がありました。

以前の油性ボールペンは、ぼたオチが多く、インクの粘性が高いので書き味が悪かったのです。もちろんインクの高粘性のため、インクの滲みが少なく裏移りがないなどの利点もありました。
また、万年筆と違い、筆圧をかけても、まったく問題が無いため、カーボン紙で副本を作る用途にはボールペンしか選択肢はありませんでした。納得はしていないけれど、油性を使っていました。

そんな古いタイプの油性ボールペンしか無い頃に、発表された水性ボールペンの書き味に衝撃を受けて、それ以来油性ボールペンを使わなくなったものでした。
水性ボールペンの書き味は、万年筆に迫るくらいの滑らかさがありました。その割に万年筆ほどのメンテナンスは不要ですし。乾けばインクも油性ほど擦っても汚れません。しかし水には滲みますので、残すための文書には使いづらい側面も有りました。

その後、最近のジェットストリームをはじめとするニュージェネレーションが開発され、私も使い出したら、過去のボールペンの問題がほぼ解決されていて、これらが普段使いボールペンのクリーンナップになってしまいました。
そのクリーンナップの前後をつなぐ打線のインクにはフリクションボールを使い、ここ一発の滑らかさが必要な時は万年筆かインジェニュイティを代打に使い、気が付けばいつの間にか水性ボールペンはベンチ入りもされていませんでした。

話しを戻しますが、写真のペンは、スワン・スタビロのワーカーのローラーボールです。
スワン・スタビロ社はドイツの文具メーカーで、BOSSという蛍光ペンが有名です。私も使っています。
ペンも人間工学に基づく形状のものを多く発表しているメーカーで、決して高くはないけれど、品質の良い多くの文具を出している印象があります。

そしてこのワーカーシリーズは、人間工学に基づいたデザインで、ウエストに「くびれ」が有り、軸には、滑り止め加工が施されているペンです。軸の真ん中一箇所に小さな突起があり、キャップを外しても転がらないような配慮もあります。

もちろん書き味がとても良いです。品質の良い水性ローラーボールは気持ちよいですね。
Mediumと表記された0.5mmの水性ローラーボールのチップの太さが絶妙です。日本メーカーの0.5mmよりもずっと太いようです。
以下の写真は「フリクションボール・いろえんぴつ」の0.7mmと比較したモノです。



とにかくインクの発色も美しいし、一本お勧めします。
私もお陰様で水性ボールペンの良さを思い出しました。また久しぶりにベンチ入りです。

日本では、この軸の色のスタビロのワーカーは発売されていないと思います。
実はこれ、友人のタイからのお土産なんです。鈴木のお土産は何が良いだろうと思って、タイで文具を買ってくれたようです。とても嬉しいです。鈴木イコール文具というイメージを持ってくれたことは本望です。

そうか、ここでもう一度書いておくと、良いこと有るかな。
はい、私は「文具ヲタク」です。



*2013/08/30 文脈修正