土地家屋調査士試験に合格した公務員のSさんから相談が来ました。
「令和3年度の土地家屋調査士試験に合格いたしました。
(略)現在、私は公務員として勤務しております。合格以来、「公務員としての安定」と「独立という挑戦」の間で、シーソーのように心が揺れ続けています。
(略)周囲の合格者が行政書士などのダブルライセンス取得や独立へと進む中、自分だけが足踏みしているように感じ、不甲斐なさを覚えることも少なくありません。
4月からは補助者として一歩踏み出したい気持ちがありながら、最後の一線で踏み切れない。
足りないのは自分の「覚悟」なのだと痛感しています。」
──お気持ちは痛いほどわかります。
同じ思いを抱えている合格者は本当に多いです。
公務員や会社員としての安定から“挑戦”という名の不安定な世界へ踏み出すことは、簡単な決断ではありません。
そして、周囲がダブルライセンスや独立へ進む姿を見れば、焦りも生まれるでしょう。
「自分には覚悟がない」と感じるのも自然なことです。
ただし、大前提としてお伝えしたいのは、土地家屋調査士という資格そのものは、業として見ても将来性があるということです。ダブルライセンスがなくても、十分に食べていけます。
(ダブルライセンスについて言いたいことはありますが、今回は論点が違うので割愛します。)
しかし、
資格としての将来性があることと“あなた自身の将来性”を保証することは別問題です。
ここを誤解している方が非常に多いです。
土地家屋調査士は、専門能力を発揮し、国民の役に立って初めて報酬をいただける仕事です。つまり、全員が必ず報酬を得られるわけではないということです。
思い出してください。
年功序列の世界に疑問を持ち、「自分の実力で生きていきたい」と思ったから、この資格を選んだのではありませんか。
であれば、やるべきことはひとつ。
”力をつけること”です。
あなたは合格してから、何をしてきましたか。
周りがダブルライセンス取得や独立へ進む中、「足踏みしていた」と書いていますが──
本当に足踏みしていましたか。むしろ、止まっていたのではありませんか。
「覚悟がない」という言い方は、実は自分を守るための便利な言葉です。
やるべきことをやり、調べるべきことを調べ、未知の要素を潰しても、100%満足する答えなどありません。その段階で必要になるのが覚悟です。
そしてもう一つ。
あの土地家屋調査士試験の合格レベルでは、専門家としてやっていける専門性はまだありません。合格は“入門を認められた”というだけで、ここから努力を積み重ねる必要があります。
ところがあなたは、合格後に勉強をやめてしまった。
その結果、合格時の知識レベルすら維持できていない。
そして今、公務員を辞めるかどうかで家族を巻き込みながら、ただ悩んでいるだけになってしまっている。
今回はあえて強い言い方をしました。
あなたの人生だけでなく、隣にいるお子さんの人生もかかっているからです。
本気になってください。本気でなければ、私もアドバイスも応援もしようがありません。
まずは今晩、久しぶりに2時間勉強してみませんか。
その2時間を1週間続けてみてください。
1週間続いたら、もう一度私に連絡をください。
その時、あなたの感想を聞きたいです。
私はプロとして、開業して以来、毎日必ず勉強を続けています。
あなたが本気で動き出すなら、明日からどこに向かい、どう努力すべきか、最も効率の良い方法をお伝えします。
あなたに足りないのは「覚悟」ではありません。
具体的な行動です。
私の研修会や鈴木修塾でいつも伝えている言葉を紹介します。
成功の反対語は何でしょうか?
失敗ではありません。
失敗すれば反省し、分析し、次の成功に近づきます。
成功の反対語は──
”何もしないこと”です。
Sさんが全力になるなら、私も全力で応援します。