2022年11月7日月曜日

先輩のお手伝いで意識すること

土地家屋調査士試験に合格したと思うと確信の持てる方々からもご質問を頂戴しています。ガイダンスで本人から詳細に聞いてから、その方に合ったお答えをするつもりですが、一般論だけはここでお伝えします。
その方のお話によると「事情により補助者になることができないので、開業してしまい、先輩の仕事を手伝いながら業務を覚えていきたい」とのことでした。

できるだけ一定の期間、先輩の事務所に補助者として所属することが望ましいですが、ご事情があるのでは仕方ありません。
「即独立して先輩の手伝いをして仕事を覚える」という考え方は、まったくダメな選択肢ではないのですが、本当の実力を身につけるためにはかなりの工夫と努力は要求されるでしょう。

手伝いはしょせん手伝いですから、基本的に雑用も多いでしょう。
何度測量の現場に連れて行ってもらっても、意識なくポールを立てているだけでは測量ができるようにはなりません。それは単なるバイトでしかありません。

必要なのは意識です。
たとえば、ポールを立てているだけでも、常に頭を働かせてください。
先輩に指示を受けて今ポールを立てているこの点は、何故測る必要があるのか、ここが境界点になるのか、それとも境界点を導くための予点になるのか、それとも境界点の位置を明確にするための現況点なのか、そんなことを常に考えて動いてください。
そして現場ではできる範囲で走ったりしながら、早く現場を終わらせる努力をしてください。鈴木事務所は「3歩以上は走れ」です(笑)
そうすれば先輩の時間も空けることができます。
その時間で先輩に質問するのです。
もちろん、手伝い以外の日に、自分で練習する時間も当然必要ですよ。

また、「測量の手伝い」の口はあるでしょうが、我々に一番大事な「法律判断を身に付ける手伝い」の口はなかなか無いと思います。それについては、どうすれば身に付けられるのかを一生懸命に考えないと、いつまでも一人前になれませんよ。

基本的には補助者になって学ぶことが望ましいのですが、それができない環境なら、より頭を使って、毎日課題を意識して頑張ってください。
応援しています。