2017年7月28日金曜日

開業経営ガイダンスに参加者からのお便り

先週末の金沢のガイダンスに参加された方から、翌日メールをいただきました。
ガイダンス当日午後7時までご一緒していた方ですが、翌日午前10時に以下のメールを戴きました。

「実力を付けるために、工夫をしなさい」
「経験は待ってても来ません。経験は自分で作るものです」
という私の話に対して、一晩考えてくれたようです。

以下がいただいたメールですが、個人や地域が特定できないように私が修正し、ご本人の了解を得て紹介しています。

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昨日はお疲れのところ遅くまでご教授いただきありがとうございました。
大変勉強になり、刺激を受けました。

講義を受けて、目標、課題、対応を考え整理してみました。

●どのような事務所にするか
迅速な対応、親身な対応、丁寧な仕事により信頼される事務所
報酬額も業務内容を説明したうえで、適正な金額を請求できる事務所

●目指す調査士像
筆界特定調査員

●当面の課題
①土地の分筆登記(説得力のある境界確認立会)ができること。
②一般住宅の表題登記ができること。
③不動産取引、建築確認申請、都市計画法の知識をつけること。
④報酬額と業務内容を説明できること。

●当面の課題への対応
課題①を達成するために 
・受託した業務について、境界確認立会に先立ち、筆界と判断した事由を
 文章にとりまとめる。(可能であれば地元の先輩に発表し、意見を伺う。)
・現住所の土地(住宅地)、実家の土地(村落、田、山林)の筆界鑑定をおこなう。
・地元を特徴毎にエリア別けし、散歩し、代表土地の資料調査をおこない筆界を考える。
  
課題②を達成するために
・現住所の建物について申請書類を作成し、既存の登記記録と比較する。
・モデルハウスを見学し申請書類を作成する。
  
課題③を達成するために
・とりあえず本を読み、用語を理解する。
  
課題④を達成するために
・報酬額運用基準、運用表を参考に各業務内容を理解し、
 実際に①②の見積書を作成する。
・①②の見積書と実際に各業務に費やした日数・金額を比較する。

以上を実践してみます。

調査士業務が魅力ある、やりがいのある業務であると確信が持てました。
誠に、ありがとうございました。

また、お会いできることを楽しみにしております。

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「調査士業務が魅力ある、やりがいのある業務であると確信が持てました」
この確信は嬉しいですね。

新人達に接するたびに、彼らが自分で考えて自分で工夫する姿勢があまりにも足りないと感じています。彼らがやることといえば、ネットを検索して勝手に一喜一憂することくらいでしょうか。
毎回書いているように、個人事務所を開く人はすべて自分で考えなければならないのです。自分で考える力がない人は、個人業は無理です。

だから、このメールをくださった新人のように、自分で何か目標・課題・対応を設定して、実際に行動して欲しいのです。
最初は間違った課題でも良いです。
自分で考えて行動しはじめれば、必ず先が開けます。
行動すれば、新たな問題も発生するでしょう。
そうすれば、更に新たな目標・課題・対応が見えてくるでしょうし、必要があれば私もアドバイスができます。

彼は良い土地家屋調査士になるでしょう。