2016年9月20日火曜日

君の名は。

この映画についてネタバレしないように書くのは、とても難しいですね。

そしてこの大人気、また元々の新海誠(監督)ファン層も大勢いて、何を書いても炎上しそうな気がします。


最初、この映画の予告を観て、

えっ、男の子と女の子が入れ替わる?
「転校生」の焼き直し?
なぜ今?
しかも新海監督が?

疑問だらけでした。

実際、映画を観ないと分かりませんでした。
予告編だけでは、この映画は絶対にわからないですね。
誤解していました。

へー、そんな展開だったの?
結構大きな話しになっています。

伏線もいろいろ張られ、それを物語が進む中で回収されていきます。
でも、何故その現象が必然なのか、何故その道具が使えるのか、何故その人はそう決断したのか、その世界は×××、など論理的に曖昧な部分(もしかすると論理的に誤り?)もあるとは思いました。
まあ、何回か観たら私が納得するかもしれないので、ここでは安易に書き込みはしないことにします。(炎上から逃げているなぁ)

その大きな物語に加えて、新海監督らしい叙情的な景色や心の物語も書き込まれているファンタジーなのだからと考えれば、曖昧に見える細かな設定など消し飛んでしまうような良い映画だと思います。
また、この伏線や設定が理解できない年齢層にとっても、それなりに楽しむことのできる映画になっています。

東日本大震災から5年以上経った今だから上映できるテーマも含まれていると思います。この件について、被災地の人間としてネタバレが可の場面では少しお話ししたいこともあります。いえ悪口ではありませんから。(炎上から更に逃げているなぁ)

ただし、観終わってすぐに感じた違和感があります。
ストーリーとしても悪くないけど、「秒速5センチメートル」の頃の新海さんなら、この結末にしたかな?ということです。

新海監督がメジャーになって、大衆に迎合したとまでは言いません。
この結末は、私自身も含め観客全員が望んでいた結末です。
だから当然に不満ではありません。
しかし、私はこの結末でない方が物語として良かったと思うのです。
あの「誰そ彼どき」からの余韻のまま、「秒速」のような終わり方でも良かったのではないでしょうか。

本当にこれが監督自身ベストと思ったエンディングなのか、メジャーになった(なってしまった)故の方向性なのか、少し考えてしまいました。

重ねて言いますが、不満ではありません。
むしろ、好きな映画です。
もう一度観たい映画に入っています。

気になっている人は、是非観た方が良いとお勧めします。
その上で、ネタバレが構わない人がいれば、いろいろお話ししましょう。

観たことのない方の為の蛇足ですが、
新海監督の映画の特徴として、背景がリアルでとても美しいことがあげられます。
実景をどこまできれいに描けるかというアプローチによる圧倒的な美しさを見ることができます。

今回の背景は特に美しいですね。
これから観る人は特に光の変化に着目して欲しいです。
今回はメジャー作品なので、物量を投じて画を作っていますから。
この背景だけ観るためにお金を払っても良いと思います。
だから新海監督にはメジャーな世界に居続けて欲しいという想いもあります。



あっそうか、幸か不幸かこのブログはコメント欄が無いから炎上はしないのか。