2016年2月19日金曜日

オデッセイ

「オデッセイ」観ました。



 火星での有人探査の最中、突然の嵐に巻き込まれてしまったワトニー(マット・デイモン)。
探査船の仲間達は、ワトニーが死んだと思い、緊急事態を脱するため、火星を脱出した。
しかし、奇跡的な状況で、ワトニーは生きていた。
火星に一人取り残されたワトニーは考える。
次の探査船が火星に来るのは4年後である。そこまで生き延びるのが唯一の望みであるが、生きていることを伝える通信手段もなく、水も酸素も少なく、食料は31日分しかない。
しかし、ワトニーは絶望しない。あらゆる手段を尽くして生き延びていく。


ベストセラーの「火星の人」の映画化ですね。
実は「火星の人」は私の「積ん読」の山の中にあります。
当時話題だったし、実際面白そうだったので購入しましたが、なかなか読むタイミングがなかったのです。

映画は本を読んでから観るつもりでしたが、間に合いそうにないので、先週、先に映画を観ました。

監督リドリー・スコット、主演マット・デイモンです。
「きっと、面白いでしょ」と思って行ってみました。
実際、面白かったです。

マット・デイモンは、どんどん良い役者になっていますね。(ごめん、上から目線ですか)
絶望の中、開き直りながらも、前向きに生きようとする主人公を好演しています。
(この開き直り方がとても良いのです)

宇宙から地球への帰還のネタなら、たとえば「ゼロ・グラビティ」や「アポロ13」などもあるけれど、あそこまで緊張感一杯だけではなく、コメディの要素が多いので、もっと気楽に観ることができます。

この映画は、地球への帰還の物語だけではなく、むしろ置き去りにされた火星でいかに生き残るかというサバイバル物語の部分が抜群に面白いです。

絶望的な何も無い中、地球から救援が期待できるまで4年間生き延びなければなりません。
絶望的に不足している水や食料などを、科学知識を駆使して作るのです。
観客としては、むずかしい科学知識は不要です。
無くても良いけれど、中学理科程度の知識が有ればより楽しめるという内容です。

そして前述のように、悲壮な状況でもコメディを忘れないというハリウッドの伝統的主人公のお約束があり、楽しく観ることができます。

また、ワトニーが生きていることを知った地球のスタッフや、帰還途中の探査船の仲間達のドラマも、ちゃんと考えて創られています。

ワトニーはどのように火星で生き残るのか、地球からはどのように救援をするのか、そしてワトニーはどのように地球に帰還するのか。
まだ観ていない人には、お勧めです。
少なくても、退屈はしないから。

なお、映画音楽ですが、音楽そのものがネタになっています。
だからここでは触れませんが、適格な選曲でとても楽しいです。

原作を読みたくなりました。
あの火星のサバイバルの部分が、おそらくもっと詳細に理屈っぽく書いているでしょう。

原作本の「火星の人」を、私の「積ん読」の山の中から掘り起こして、私の鞄の中に帰還させようと思います。