今日は補助者修行をする場所の話を書きます。
この質問もよく受けています。
「私の地元では雇ってくれる事務所がない」と嘆いている方がいました。
まあ、そうでしょうね。
先日書きましたように、補助者を募集している土地家屋調査士事務所は、一時期よりも減りました。
土地家屋調査士事務所だけではありません。すべての産業が右肩上がりとは言えないこの時代に、できるだけ人件費を減らしておくというのは、バブルが弾けてから日本のあらゆる業界が学んだことです。
また、本当に補助者が必要な事務所なら既に雇っているでしょう。
残念ながら、あなたが合格することを待っている事務所はありませんから。
また逆に、頻繁に補助者を募集している事務所があります。
アドバイスしますが、その場合は、その事務所をよく確認してみてください。
比較的大規模な事務所であっても、そうそう頻繁に募集はしません。
何か補助者が定着しない理由があるのかも知れません。
とにかく、補助者として修行する事務所を捜すことはタイミングと出会いでしょうね。
ただし、なぜ、自分の地元だけで修行する事務所を捜すのでしょうか。
もう少しエリアを広げて、遠隔地の事務所まで視野に入れて修行する事務所を捜しても良いのではないでしょうか。小さな町には土地家屋調査士も少ないですし。
もちろん、可愛がってもらい、地元で開業し、自分の師匠がその後地元の良き先輩としてお付き合いできることが理想ですし、普通はそうなるはずです。
でも、小さな町の場合、同じ町で開業する合格者に対して、
「もしかしたら、退職するときには、私のお客まで持っていくのではないか」と疑心暗鬼になるレベルの低い先生もいるかも知れません。
だったら、ある程度の期間は遠距離通勤で頑張るか、あるいは単身赴任だと割り切って修行したら良いでしょう。
遠隔地の事務所であれば、できれば開業する予定の地域と修行する事務所の地域の地図の状況が似ていることが理想です。
不動産登記法14条1項(地図)の地域か、それとも4項(公図)の地域かで、筆界確認などの仕事の段取りに影響するので、似ている地域の事務所の方が良いでしょう。もちろん、必須条件ではありません。
とにかく、修行も開業も、何故「地元じゃないと」と決めつけるのでしょうか。
土地家屋調査士など資格者は全国どこで開業しても良いのですから。
そんな柔軟な思考を持たないと個人業は辛いですよ。
まじめに生活していれば、誰かが指示してくれる世界では無いのですから。