1つの文具を3回取り上げるのはとても珍しいことです。
さて私の好きな文具の中でも、個人的に好き嫌いが多いのがペン等の筆記具です。
この CamiApp S のペンは独特の形をしています。
握りの部分が不自然に膨れています。
これはこの部分にペンの位置情報を本体に送るためにコイルが入っているためのようです。
太いペンは嫌いではありません。
細いペンよりも握りが安定する場合が多いです。
ただこのペンを全体として見たときに、私は美しいとは思いません。
実はこの微妙な膨らみがペン先を見にくくしています。
ノックをしてボールペンの芯を出したところです。
ペン先までボディと一体化した流線型のペンを見慣れていますので、ちょっと違和感があります。
実際にペンを握って紙に当てると上の写真のようにペン先が見えません。
この角度は左目の角度ですが、それでもペン先が見えないので、文字を書きにくいのです。
これはフリクション・ノック・ビズです。同じ左目の角度ですが、完全に紙に当たっているペン先が見えます。
パイロット・カスタム845でも、左目の角度でこんな感じでペン先が見えます。
万年筆はもう少し寝せて書きますから、実際にはもっとペン先が見えます。
既存のペンと比較するとCamiApp Sのペンが如何に書き難いかが分かると思います。
もちろん慣れの問題でほぼ解決できるでしょうし、前回書いたように普通に文字を書くことはできます。
でも、美しいデザインで解決して欲しかったと思います。
さてボールペンの替え芯は推奨のモノがあるのですが、油性ボールペンならジェットストリームということで、ジェットストリームの芯を入れてみました。
ジェットストリームの替え芯にも様々な形状があります。
このペンに合う形状の中からSXR-89-07 0.7mmのブラックを入れてみました。
これでインクがクッキリで書き味も滑らかになりました。
もちろんデータ転送にも問題有りませんでした。
そうしたら副次的なメリットがありました。
入れ替えてみたらジェットストリームは、ほんの少し芯が長いことが分かりました。
ほんの僅かペン先が見えるのです。
この違いは大きいです。
並べてみました。
左がオリジナル、右がジェットストリームです。
(ジェットストリームは新品です。最初からインクが少ないんですね)
測ってみるとジェットストリームは1mm強長いようです。
この差がペン先の見える見えないの差になりました。
ペン軸に何らかのセンサーやコイルを仕込む為の太さを維持しながらも、全体の太さのバランスを取りながらペン先に向かって絞り込み、ペン先が見える美しいデザインは十分可能だと思うのですが、どうなんでしょう。
本体が高くつくから附属のペンくらいは廉価で作ろうと思ったのでしょうか。
もともとこんな製品を買う新しもの好き人間は、そんな判断はしないと思います。
私はこのペンの美しい高級版が出たら即買いますけどね。
コクヨの中の人は、このブログ見てないよね。