2014年1月6日月曜日

リアル書店とネット書店

近年、本を読まない世代が増えてきたと言われます。
それに加えてAmazonや楽天ブックスなどのネット書店の躍進により、リアル書店つまり従来の店舗型書店の売り上げが急減し、書店の先行き不安を取り上げられることが多いようです。
また電子書籍も増えてきました。最近少し別の動きも出ては来ましたが、電子書籍は原則店舗型書店では取り扱わないものです。
そんな現状を考えると本当に従来型の店舗型書店は消滅してしまうのでしょうか。

私自身もAmazonで書籍を購入することは多いです。でも店舗型書店で買う書籍の数の方がいまだに多いです。
私はこのブログで何回か書いていますが、月一度程度大型書店を半日掛けて全部の棚を見て歩くことが趣味となっています。全部の棚を見るのは、必ず新しい発見が有るからです。
とにかく楽しいのです。この書店に立ち寄ることが楽しいと言う人々は、まだまだ多いです。

私は欲しい本が決まっているときで時間が無いときは、間違いなくAmazonで買います。
でも私の購入した本を振り返ると、買うと決まっている本よりも、その場で何となく買う本の方が多いようです。
背表紙のタイトルを見ながらインスピレーションで本を開き目次をパラパラ読んで買うことも有りますし、その書店が準備したpopによって興味をそそられて買うことも多いです。

ですから店舗型書店は、書店に訪れたお客様に、適切なpop等で書籍の紹介をして、もっと購入を促すべきです。
本来1冊買うはずのお客様が、興味を持ってもう1冊買うことになれば、来客数がそのままでもリアル書店の売り上げは簡単に2倍になります。
ネット書店でも「この商品を見た後に買っているのは?」というように書籍を紹介しますし、カスタマーレビューで書籍内容の紹介もしています。
でも、店舗型書店の説得力には敵わないはずです。

嘆いている店舗型書店は嘆いていないで、もう少し努力をすべきです。既に努力している書店は、売り上げを伸ばしています。

書店は漫然と本を売るだけでなくて、pop等で直接的にも、平積み等で間接的にも、本の情報を提供する場でもあったのです。

大型書店だけではありません。町の小さな書店なら並べる本は少ないかも知れないけれど、同時にお客様の数は絞られます。1人1人の顔が分かる商売です。お客様とのコミュニケーションをしっかりすれば、各々のお客様の読書の好みが分かって、その後の本の紹介をもっときめ細かく提案できるはずです。当然勉強は必要です。努力は求められます。でも確実に売り上げは増えるはずです。
売り上げは客数が増えなくても、増えるものです。

私の知っている業界にも、人口の減少に伴って仕事が減った、先行きが心配だと嘆いている人達がいます。その人たちはおそらく従来のまま、ただ手続を売るだけの人だったのでしょう。
努力をして少し提案型の業界にしてみましょう。
まだまだ先は開けていると思っています。