2015年7月22日水曜日

仕事が生きがいではないけれど

後輩に「鈴木先生は仕事を生きがいと感じていますか?」と聞かれたので、少し私の考え方を書いてみます。

他の人にとって苦しいこと、面倒なこと、嫌なことを、報酬を得て代わりにやるから「サービス業」が成り立ちます。

そして私達「先生」と呼ばれる専門家も、やはりサービス業です。
そこを勘違いしてはいけません。

以前業界の先輩から「サービス業って響きは嫌いだ」と言われたことがあります。
また「お互いを「先生」と呼ぶべき」とおっしゃった先輩もいます。

おそらくその先輩の感性では、先生という言葉は「上」の響きで、サービス業という言葉は「下」の響きに感じているのでしょうね。
実際に口にするかどうかは別にしても、それではダメだと思います。
専門家といえども、その専門性をお客様の為に発揮するために存在するのですから。


さてそれにしても、他人の嫌なことはいくら専門家でも嫌なことです。
ただ一般のお客様より解決のノウハウを持っていて、慣れているので嫌な部分が我慢できるほどに薄まっているのです。

さて、「この仕事には生きがいが無い」とか簡単に言う人がいます。

仕事の最中には、嫌なことや辛い事をやっていることが多いので、いくら先輩でも毎日生きがいを感じながらやっているわけではありません。
でもより嫌なこと、面倒なこと、難しいことを解決して、その結果お客様や皆に喜ばれ、そしてお礼を言われながら、しかも報酬を戴くのです。
たまには涙を浮かべながら「あなたのお陰です」って言われながら、手を握られることもあります。
それは、とてもとても嬉しいことです。

仕事が生きがいではないけれど、結果的に生きがいを感じることがある

私はこんな感じで仕事を見ています。
おそらく私達の業界だけでなく、他の業界でも同じだと思います。

そのためにも、「仕事は周りの人の為にある」ということを再度理解して欲しいと思います。
お時間が有れば二年前のブログをご覧ください。

近江商人に学ぶ

近江商人の「三方良し」
「売り手に良し」
「買い手に良し」
「世間に良し」

この世間に良しまで意識して仕事をしていれば「生きがい」は得られるはずです。