2014年11月6日木曜日

三角回転スケール シンワ

土地家屋調査士なら誰でも持っている道具の一つに三角スケールがあります。
三つの面の両側に計6種類の縮尺の異なる目盛りが刻まれている縮尺定規です。
断面形状が三角形をしていることからこう呼ばれています。

世界座標による測量図をCADで描く時代ですので、昔に比べて使用場面が減ってきましたが、古い図面を解析するときなど、まだまだ活躍場面は多いです。

さて皆さんは「三角スケール」ではなく「三角回転スケール」をご存じですか。


こんな形状です。
アルミ製の本体で、中にゴム製の回転部があります。
本体を置き、左右のつまみを回転させて、6種類の縮尺が選べます。
本体を回転させるのではなく、中身を回転させるのです。


これが1/100の縮尺ですね。



左右のつまみを回転させて縮尺を変えます。
1/200と1/250が見えますね。
1/250が有るのが不動産登記法を意識していますね。




こんな感じでメモリを読みます。
本体を回転させないので、常に紙に当てる部分が同じ辺になります。


ですから断面がこのような形をしています。
各辺を相似形にする必要が無いので、辺の長さを変えて、紙に当てて安定するような形状になっています。
またアルミ製なので15cmのもので60gと通常の三角スケールよりも重みがあり、しっかりと安定して取り扱うことができます。

















大きさはこんな感じです。

一番上は長さ比較用の三菱鉛筆の「uni SHIFT 0.5」
その上が特注名前入りのスリム三角スケール
下から2番目がお馴染みの三角スケール
一番下が今回の三角回転スケール


「三角スケールで定規代わりに線を引いてはならない」と昔教えられた記憶があります。
柔らかい素材の目盛りが歪んだりすることを嫌ったからです。
三角スケールは測るだけの道具でした。
このアルミ製で安定しているこのスケールなら、普段使いの線引き定規代わりに引き出しに入れておいても良いでしょう。

「そんなに何本も三角スケールなんか要らない」って?
定価1600円ですので、「こんな三角スケールも有るんだよ」と語るだけでも元を取れますから。