2014年1月26日日曜日

近畿ブロック新人研修会にて

近畿ブロック協議会の新人研修会に今年も講師でお招き戴きました。



いつも書いていますが、この新人研修会や先日の開業ガイダンスで講義をすることは、他の研修会の講義とはかなり違った特別のものだと考えています。

試験に合格し、土地家屋調査士会に登録して開業し、これから土地家屋調査士として頑張ろうという意欲に満ちた新人達の未来を左右しかねない研修会だからです。だから細心の注意を払って研修を構築しなければならないと考えています。

研修では自分勝手な哲学を振り回す訳にも行きません。しかし、当たり障りの無いことだけ言っても、何も心に響かないでしょう。そんな研修は意味がありません。その兼ね合いがとてもデリケートなものだと思っています。

新人たちの中で補助者歴が長い人は変な自信を持っていて、慢心していることがあります。補助者歴が長くても、土地家屋調査士をしていた訳では無いのです。その事務所の登記事務や測量をやっていただけです。しかも勤めていたその事務所は、全国の土地家屋調査士の中の標準的なレベルの事務所なのでしょうか。

土地家屋調査士を知っていると言っても、勤めていた事務所の先生を含む数名程度の土地家屋調査士しか知らないでしょう。それで土地家屋調査士全体を見たつもりにならないでください。
また登記情報を含む地籍情報の動向や、これからの制度の見通しなど聞いたことも考えたことも無いでしょう。そんなことを考えておかないと、時代に取り残されてしまうかも知れません。
全国には様々な土地家屋調査士がいることをお知らせしたいのです。

一度謙虚に、今回の講師たちの話しを聞いてみて欲しいと思います。
近畿ブロック新人研修会の講師団は、後輩たちの為に熱心に講義をする人たちが集まっています。そしてこの講師たちは、受講している新人たちの為に、時間を割いて長年かかって身に付けた自分のノウハウを、分かりやすく伝える努力をしているのです。
それらの講義を聞いて、本来の、そしてこれからの、土地家屋調査士のあり方について、気がついて欲しいのです。

私個人としても、昨晩も研修後に夜中まで新人の皆さんと、お話しができました。
すべて聞かれた質問には答えたつもりです。
皆良い眼をしていました。
全国であのような新人たちが増えてきたら、彼らの事務所も、この土地家屋調査士業界も素晴らしい未来が待っているでしょう。