政府と経済界が提唱して、一昨日から始まったプレミアムフライデー。
毎月末金曜日の午後3時に退社して、家族と一緒に個人消費を増やしてその日だけでもプレミアムな生活を推進する日らしいです。
もちろん、その個人消費の伸びの先には日本経済の伸びを期待しているのでしょう。
やるはずだったその仕事が消えて、同じ給与をもらえるなら従業員は嬉しいでしょうが、必ずそのしわ寄せがあるはずです。早く帰っても、結局従業員のためにならないのではないかと心配しています。
また、本当に実施したいのなら就業規則の変更が必要に思えます。
どちらにしても、会社の経営を直接的にも間接的にも圧迫して、日本経済の伸びを阻害する本末転倒な制度にならなければ良いと思います。
実際にどれだけの企業で実施できたのか、また経済効果があったのか、せめて1年は待ちたいと思います。
その前に「ゆう活」のように消える可能性も高いと思っていますが。
さて、私の職場はご存じのとおり個人事務所で、何かと後輩の相談を受けています。
その中には、企業戦士から抜け出して、自分のワーク・ライフ・バランスを取るためにも、専門資格者としての個人事務所をめざすという方も多いですし、確かにそのようなご相談もたくさん受けています。
自分で自分の人生を決められるということは、とても当たり前ですがとても難しく、でも目指す価値があることだと思います。
私が20代前半で開業したときは、勝手に個人事務所は「自由業」のイメージを持っていました。
当時の目標は「晴耕雨読」!
仕事が無くて結果的にそうなることはあるかも知れませんが、実際は、なかなかそうはいきません。
仕事はすべて締め切りがあります。
約束したからには守らなければなりません。
特に新人の頃は段取りも悪く、雨でも夜でも休日でも当然に仕事をします。
でもね、これが嬉しいんです。
開業したてで仕事の依頼が無いころは、「徹夜でも何でも頑張るから仕事が欲しい」と思っていました。
だから仕事を依頼されたときは嬉しくて嬉しくて、休みたいとは思いませんでした。
この思いは今もあまり変わっていません。
「鈴木は仕事人間か」と言われるかも知れませんが、そこまで仕事人間かどうかはこのブログをご覧になっている方ならわかっていると思います。
専門家である個人事務所経営者でもワーク・ライフ・バランスは重要です。
ただし、ワークとライフが対立構造になると、私は捉えていません。
なにしろワークが嬉しいのですから。
個人事業者はどうしても公私混同になる部分があります。
だからこそサラリーマン時代と違うバランスを考えるべきです。
昨日(土曜日)も、仕事の合間にベガルタ仙台の今季開幕試合に参戦してきました。
ベガルタ仙台の開幕戦は何事にも優先しますが、試合時間は2時間です。一日休む必要はありません。工夫次第です。
鞄にタオルマフラーを入れてお客さまと打合せをし、現場から直接スタジアムに向かいました。勝ったから、その後の仕事が気分良くはかどったことは言うまでもありません。
正しいサポーターとしては、本来は朝早く起きて、身を清め、正装(ユニフォームね)を身に纏い、試合に臨む必要があるのでしょうが。
19時くらいから映画を観に行って、21時過ぎに職場に戻ることもあります。
退社ではありません。気分転換です。
それもできないときは、お気に入りの万年筆で仕事をします。
これも、ちょっとだけ気分が高揚します。(私だけかも)
こんな感覚が嫌な人もいるでしょうけれど、個人事業者を目指す人には、「公私混同が個人事業だ」と思う覚悟が必要です。
間違いなくサラリーマン時代より、定期的な休みがなくなると思います。
でも、私の友人の土地家屋調査士で頑張っている人達は結構楽しそうにやっています。
どこかで、それぞれ工夫した別のワーク・ライフ・バランスを取っているはずですし、そもそも仕事が嬉しいはずです。
さて、今日は日曜日ですが、私は仕事に出ています。
私を頼って相談してくださる方がいることは、とてもありがたいことですし、正直嬉しいです。
私にとっては、「プレミアムサンデー」です。