私が知っていた街並がすべて失われたばかりの震災直後は、目の前の惨状がとても現実とは思えなかったのに、2年も変わらない現状を見ていると、今では以前の私の記憶の方が現実だったのかと錯覚しそうになる事があります。
すべてを失った被災地に、何が戻って、何が戻らないのか。
あらゆることに、スピード感が無さ過ぎます。
先月時点で、約31万5000人もの人たちが全国に避難しています。
宮城会の土地家屋調査士で、まだ仮設住宅にお住まいの方もいます。
福島会の土地家屋調査士は、何人も福島を出て避難しているそうです。
故郷に戻る日はいつなのでしょうか。
私自身も、この2年あまりにもたくさんの事が有って、個人としても会長としても、自分が大震災前に何をやっていたのか、既に実感がないのです。
絶望から希望に、希望から怒りに、怒りから諦めに・・・。
こんな思いを何故分からないのでしょうか。
私は諦めません。
できることは、たくさん有ると思います。
たまたま偶然で亡くなった人たちの為にも、たまたま偶然で生き残った者として。