2015年9月28日の私のFacebookに以下の書き込みをしました。
「先週Evernote 社による『Evernote Business で実現する 新しいワークスペース』というセミナーを受講してきました。前から私のブログや研修会でお伝えしているように、Evernoteは単なるクラウドストレージではありません。改めて全国の仲間とブレインストーミングするのにとても使えると思いました。」
これが9年前のことでした。Evernoteは最近ノートアプリというジャンル分けされていますが、当時はデータベースアプリという意味合いで捉えられていたように思えます。10年ほど前から、私は仲間にEvernoteを積極的に勧めていました。
今振り返ると、ちょうどEvernoteの凋落が始まる頃でした。
その後Evernoteは、そのアプリを根本から作り直し続けていますので、ユーザーとしてはバージョンアップの度に使用方法が変わるという不便さを強いられてきました。これは今も続いています。
最近では、AIも登載されたので面白いことができるようになるかも知れませんが、ビジネスで利用している立場としては、新しい機能の拡充よりも、安定した操作性と素早い同期が大事なのです。
更に昨年Evernoteも経営母体が変わり、ついに日本法人も解散するというニュースが先週飛び込んできました。日本法人が無くなっても、世界中がオンラインで繋がる時代ですから、サービスに致命的な問題にはならないでしょうが、いろいろ考えると今は微妙な気持ちです。
最近、Evernoteから他のサービスに移行すると決めた人も多く、私の周りでもNotionに移行した人が増えてきました。
私も、日本語化される前からNotionを気に入り、3年ほど前から新しい情報はNotionにも並行して入れておくようにしてきました。Notionは確かに優れたアプリです。
今から始めるのならNotion一択と勧めても、私は良いと思います。
ただし私の場合は、Evernoteは2009年から使っているので、既にノートだけで43000程度存在し、リンクやタグなどを使いまくっているので、昨年試して見ましたがNotionの公式移行サービスでも完全移行ができないのです。ビジネスデータを完全移行できないということだけで、当面Evernoteは捨てられないのです。
また、私の仕事は10年以上もEvernoteにカスタマイズしてやってきたので、Notionに完全移行するには、細かなところで仕事のやり方を変える必要があるという問題も残ります。
他の選択肢として、後発のアプリであるUpnoteも今年から試していますが、動作が軽いところに私は好感を持っています。
しかし、今好調のNotionでもUpnoteでも、10年後は分かりません。
その他にも、自分で責任を持つことができるNASなどを利用するという選択肢もありますが、大震災を経験した身とすれば、基本的にデータはクラウドに置きたいと思っています。
(ちなみに無料のクラウドサービスは、いつサービスを止められても文句が言えないので、ビジネスでは有料以外使わないようにしています)
結局、必要なデータは分散して管理することが一番安全であると思います。
結論として、現在と同じサービスが提供される限り、Evernoteを多少高額になっても使い続けながら、NotionやUpnoteを含む有料の複数のサービスにデータを分散させて、NASも補助的に使い、徐々にそのデータ比重を変えていくことを考えています。