2012年8月18日土曜日

オリンピックを振り返り

私はスポーツが大好きです。
会長になってから極端に時間が無くなって、自分でスポーツをする時間が少なくなりましたが、見ることも大好きです。4年に一度のオリンピックは当然見ました。
オリンピックの最中は毎晩寝不足で、各スポーツについてブログに書きたかったのだけれども、とてもその余裕が無かったのです。ちょっと落ち着いて少し振り返ってみます。

今回は史上最多メダル38個を取ったとのこと。それはとても素晴らしいことです。
しかしずっとメダルの数ばかりの報道に、とても違和感を感じていました。
日本のマスコミは一様にメダルの数を言いたがります。
ちなみにマスコミは選手に取ったメダルを齧るようなポーズを一様に要求します。私はあのメダルを品の無いポーズも嫌いです。

さてマスコミが望むようにメダルを取る為には、目の前の試合だけですべてを消耗する訳にはなりません。一試合でも「前半を押さえて後半でこう行く」と考えるように、全試合を通じてコンディションを考えたり、主力を温存したりすることはあり得るはずです。
決勝までが勝負だと考えれば、ひとつの試合は1ピリオドに過ぎません。

皆さんもご存じのことと思います。五輪女子サッカーなでしこジャパンの佐々木則夫監督は、1次リーグF組の南アフリカ戦で引き分け狙いをしたと会見で話をしました。
「準々決勝の相手はどこでもいい。ただ、1位ならグラスゴーへの移動、2位ならここカーディフに残って試合ができる。コンディションを考え、後半の途中に引き分けを選んだ」これは決勝トーナメントで有利に進むための戦術の一つです。

この発言を日本のたくさんのマスコミが叩きました。
スポーツの美しさを単純に賛美したいならメダル、メダルと言わなければ良いのです。おそらくスポーツをしたことのないスポーツライターが、その場その場で何も考えずに書いているのかも知れません。
無気力試合とは意味が違います。負ける試合ではなく、狙って引き分けは難しいものです。これはこれで必死の戦術と技術です。

メディアと商売がスポーツをある意味メジャーにし、ある意味ダメにしています。
タレントが出てきてビジュアルの良い選手を特別にもてはやしたり、家族との絆を特別に取り上げる風潮は困ったものだと思います。硬派に本当のスポーツの楽しさを伝える努力をするだけでも視聴率は取れるはずだと思っています。

勝つ負ける以外にもスポーツ観戦はどの部分を切り取っても楽しみはあるものです。ましてやオリンピックです。世界中の素晴らしい選手が集まっています。どんなマイナー競技でもとても楽しめます。
決勝でも予選でも、スポーツはとても美しく、感動するものです。

私は、負けそうなら試合途中でも帰るという傲慢なプロ野球球団のファンとは違います。
スポーツ以外も含めて、何か頑張っている姿を見るだけで感激するのです。

さて、Jリーグに集中するか。