2021年6月13日日曜日

6月6日土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンスの報告

 6月6日に東京で「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」を開催しました。

コロナ禍の中でも10人以上の参加希望者がいましたが、緊急事態宣言の延長により最終的に参加希望者は4名になりました。

私が開催を迷ったのはご存知のとおりですが、一人でも必要とする人がいる限り、開催しようと思い、定員25名の会議室で4名の受講者で開催しました。

受講者の内訳は、試験勉強をしている受験生「I」さん、試験合格して開業を模索している人「T」さんと「T」さん(二人ともイニシャルは「T」)、開業して事務所の方向性を確認したい人「N」さんでした。


試験勉強している「I」さんは、この資格の将来性と、試験合格後の世界を確認しに来たようです。

「試験合格はモチベーションがすべて」と言っても良いと思っています。「この資格を取ったら、俺の人生がこう変わる」と信じていたら、1年で絶対に合格するでしょう。

「I」さんは、私の話と他の先輩たちの話を聞いて、改めて「心から土地家屋調査士になりたい」と思ったはずです。「I」さんは、必ず今年合格します。


試験合格者の二人はどちらも、合格後補助者として修行中でした。彼らは開業資金というよりも、どこまで勉強すれば開業できるかという目安がほしかったようです。

この点については長くなるので、その詳細は別のブログ記事で分けて説明しますが、少なくても登記手続きと測量ができただけでは仕事の依頼は来ないでしょう。それなら各事務所の補助者でもできるからです。

事務所経営するには、お客様の様々な質問や相談に答えなければなりません。その場合は土地家屋調査士法第3条業務だけではなく、もっと広い範囲の知識を持って、なおかつ信頼に応える話し方もできなければなりません。

土地家屋調査士は話が下手な人が多いです。おそらく相手の気持ちを意識した話し方を訓練できていないのだと思います。寡黙な技術者を気取っても、専門家としての事務所は経営できません。

この点については、既に開業した土地家屋調査士のNさんは、業務を始めているから、二人の「T」さんより、更に深く理解できたようです。少なくても彼の事務所の方向性は見えてきたはずです。


3時間の予定時間を越えても、4人とももっと話が聞きたいということで、近隣の喫茶店に移動して一時間超の延長をいたしました。

今回のガイダンスは迷って開催しましたが、4人の人生の役に立ったことが確認できて、開催して良かったと思いました。

その後、彼らから礼状が届いています。以下はその礼状です。


まずは開業している土地家屋調査士の「N」さんからです。


〇〇会 Nです。

先日は、貴重な時間を割いていただきありがとうございました。

やはり生の講義をしていただきスッキリしたというか、どの様な方向性でこれからの知識を積み重ねていくかを知ることができました。

(中略)道のりは簡単ではないですが目指していこうと改めて決意出来ました。

次回の東京ガイダンスも開催されれば参加したいと思います。


経営方針の方向性は変わって良いのです。だからと言って方向性を持たないのはいけないと思います。そういう意味では「N」さんのお役に立てたと実感しました。

1年以内に開業を目指しているTさんからも礼状をいただきました。


ガイダンスに参加させて頂きましたTでございます。

昨日はありがとうございました。

おかげさまで迷いがすっきりして、さらに自信とモチベーションを高めることができました。

土地家屋調査士としての業務はもちろん、ぼんやりと農地転用や相続関連の事も勉強しておりましたが、その勉強が作り出す自身の調査士としての未来像がはっきり描けました。

(中略)引き続き今いる所でお世話になります。

(中略)できる限りの技術と知識を吸収して経験を積みたいと思います。

開業後になってしまうと思いますが、日程をご相談させて頂き鈴木修先生の事務所でも学ばさせてください。

そして、いつか先生のガイダンスのおかげで開業成功できた実例として、ガイダンスのサポートができるくらい成長したいと勝手に目標を立てております。

改めて、昨日は貴重な時間を割いてガイダンスを開催して頂きありがとうございました。

また参加させて頂きます。


これも嬉しいメールです。

「T」さんが頼もしい土地家屋調査士となって、将来ガイダンスの後継者になっていただけたらとても嬉しいです。