土地家屋調査士合格者の開業相談を受けることが多いです。
私は土地家屋調査士会の会長だったときでさえも、簡単に開業を勧めたりはしませんでした。
事務所を開業するには「覚悟」が必要だからです。
土地家屋調査士は、このブログで何度も書いているように、この資格のみで十分経営をやっていく事ができる資格です。
しかし、試験に合格しただけで満足している人には無理です。
試験合格しただけの医者に手術してもらいたいと思う患者がいないことと同じです。
土地家屋調査士も他の専門家と同じで努力の継続が必要です。
土地家屋調査士である間、専門家として努力を続ける「覚悟」があればやっていく事ができるでしょう。
合格者のお話を聴いていると「個人事務所はリスクがある」という言葉が何度も出てきます。
そりゃあそうでしょう。
自分の力だけで生きていくのですから。
でも、それならその人達にお伺いしたいです。
「勤め人ならリスクはないのですか?」
今の時代、個人ほどでなくても、勤め人でもリスクはたくさん有ります。
役員の不祥事で勤めている会社が傾き、その影響で下っ端の自分が辞めなければならないリスクが勤め人にあるのなら、良くも悪くも全部自分のせいという個人事務所のリスクの方が人生納得できませんか?
リスクの有無が問題なのではありません。
想定できるリスクをコントロールする覚悟の有無が問題なのです。