2013年10月9日水曜日

プロスポーツとプレイオフについて考えた


この一球は絶対無二の一球なり

やり直しのきかないその瞬間瞬間に、己の技術、体力、精神力の限りを尽くすから、スポーツは美しいと思っています。

さて、楽天イーグルスは9月26日にパリーグ優勝し、昨日10月8日は田中将大の年間負け無し24連勝というとんでもない快挙に浸っています。
これからクライマックスシリーズに臨みます。
このクライマックスシリーズについては、興行としての収益増と、ファンにとってはより多くの試合を楽しめるというメリットがあるのでしょうが、私はもともと反対でした。
本来リーグの1試合の重みを減らすものだからです。やり直しがきくのです。
クイズバラエティの 最後の問題で、突然配点を100点にするようなものです。
広島に恨みは無いけれど勝率5割行かないチームが、日本一になる可能性もあるシステムですから、納得できません。

優勝したから言うのではありませんよ。楽天イーグルスはどちらにしても日本一になるのですから。
プロ野球は、セパ交流戦は有るにしても、ほぼ一年間戦う相手が5チームしか無いというのに、年間144試合もあるのだから、もともと試合数が多すぎます。だから選手もファンも1試合負けてもどうってことないのです。日本プロ野球についてはいずれ書きたいと思っています。

またJリーグに目を向けると、年間1シーズンで戦っていたところを、2015年から前期後期の2シーズン制に戻すことに決定していまいました。
こちらもシーズン後にプレーオフをすることになるようです。前期の優勝チームと後期の準優勝チームが戦い、後期の優勝チームと前期の準優勝チームが戦い、その勝者同士が戦い勝った方が、前後期を通じて一番の勝率を得たチームと日本一を争うようです。
1回読んでわかりました?スッキリしませんでしょ。
私は毎日でもサッカーを見たい人間です。たとえば我がベガルタ仙台がシーズンを終えてもまだ試合があることは、正直嬉しいと思います。まして惜しくも優勝を逃した我がチームが復活できる可能性があれば、サポーターとしては力が入るかもしれません。
でもやはりスッキリしません。
前期優勝したチームは、後期は怪我しないように無理しないように試合をすれば良くなります。極端に言えば最下位でもプレイオフに備えれば良いので、試合の緊迫感は無くなります。

確かにJリーグは収益が伸び悩んでいます。だからサッカー協会はこんなことを考えて拙速に決めてしまいました。これは短期的な収益しか考えていないように見えます。
こんなことをしたらリーグ戦の1試合1試合の重みが薄れてしまいます。
一瞬のボールの不規則な弾み方で、とても不運な1回の誤審で、年間の優勝が逃げていくことがあるからこそ、サポーターは瞬きも惜しいほどに一瞬も見逃さないように試合を見ます。
この刹那的な緊迫感がスポーツの醍醐味です。
サッカー協会が目の前の小さな収入に目を奪われ、本来持っているスポーツの魅力を減少させ、かえってプロスポーツの将来を見失うように思えます。

こんなことを考えていたら、目先だけ見て将来ビジョンを見失いそうなあの業界の組織を思い出しました。