2013年10月15日火曜日

東京会多摩支部被災地視察

10月13日に東京土地家屋調査士会多摩支部の皆さんが被災地の視察旅行にいらっしゃいました。
東京会には東日本大震災の際にもご支援を戴いております。宮城会会長としてお声をかけて戴いたので、喜んでご案内させて戴きました。

宮城の滞在時間の関係で、多くを廻ることができませんでしたが、単なる被災地訪問では無く、不動産登記と地図の専門家である土地家屋調査士の観点から、大震災が起こった際に何が起きるかを見てもらいたいと思い、その視点でご案内させて戴きました。

私の定点観測の地、仙台市青葉区折立地区を見てもらいました。
(写真の指は気にしないでくださいね)

もし多摩地区に震災が起こったら、津波よりもこのような災害を想定していた方が良いかも知れません。防災は難しいからこそ事前のリアルな想定が重要です。


仙台市若林区荒浜地区も見てもらいました。
以下は大津波で被災した住宅地です。



何も無い海岸付近の原野を歩いているように見えるでしょうね。
この周辺の瓦礫はほぼ片付けられていますので、初めての訪問なら大震災以前の形を想像できないと思います。

このような被災地を歩くときは古い住宅地図を持って歩くと、まったく違う印象を持ちます。この写真は以の住宅地図の赤い道路を左から右方向に歩いているところです。
この住宅地図では拡大しないと分かりにくいかもしれませんが、この赤い道の真ん中辺りの「駐在所」付近です。

私達土地家屋調査士の専門家としての被災地復興の視点は、地図や基準点や境界標をどう取り扱うべきか、不動産登記をどう考えれば良いのか、まずはこの点を語らなければならないと思っています。なぜなら土地家屋調査士以外、この点の問題を正確に把握できないからです。
写真を見ているだけでは分からないでしょうが、実際に歩くと雑草の生い茂った中に、住宅地の区画も道路側溝も基準点も境界標も見つかります。これらの物証をどう扱えば良いのか。実際に見て、時間があれば測量してみて、考えて戴きたいのです。
現地も見ないで勝手な論を展開しようとしている文章を見ました。まず見に来てください。


私が小学生の頃に海水浴に来た深沼海水浴場です。
曲がった鉄柵を気にしなければ、海は靜かでまったく美しい色をしています。