2013年1月21日月曜日

知恵と政策の共有と護送船団方式は違います

先日の研修会の後、七戸克彦先生と少しお話ができました。

七戸先生「鈴木会長は、ADRについてどの方向に行きたいと考えているんですか?」

鈴木「私個人の希望と、会長としての希望は少し違うんです」

七戸先生「と言うと?」

鈴木「私個人としては、ADR代理権について、ADRセンターにおける共同代理権で留まらず、その先まで狙いたいと思っています。
ただし、この途は全員で狙える方向ではないでしょう。会長として考えると、もっと会員の大半が馴染む方向も考えなくてはならないと思っています。たとえば筆界調査委員を発展させて、準公務員的な方向を探るとか・・・」

七戸先生「鈴木会長は、護送船団方式の考え方ですか?」

鈴木「いいえ。護送船団方式では最下位の会員に全員の歩みを合わせる事になります。それでは、今の変革の時代、土地家屋調査士は全滅します。
ただし、私は会長です。自分の好きな事だけ言う訳にはいかないのです。
土地家屋調査士会は、強制会です。すべての会員から等しく会費を戴いています。
だから会員全員にチャンスを与えるべきです。それも工夫して、理解できるように、チャンスを与えるべきです。できるだけ丁寧にわかるように説明する努力も必要です。
しかし、そこまでしてチャンスを与えても変わることの無い会員は、そこに置いていく決断もしなければなりません。それも組織を守る為です」

こんな会話をしました。

全国で様々な任意の勉強会があります。それはとても先鋭的で魅力的な勉強会をやっています。その勉強会の結果をどうするのか考えてみましょう。
土地家屋調査士全体が良くならないと意味が無いと考えるのか、自分たちのグループが良くなれば良いと考えるのか。

自分たちだけの小さなグループで何かを狙うなら簡単です。
とても楽とも言えます。
でもその発想は自分たちだけで編み出した独創的な発想でしょうか。
その人脈は自分たちで作ったものでしょうか。
少なからず業界や先輩が作ってくれたものではないでしょうか。
業界に還元しましょう。
そうすればお互いに高め合えます。

私は会長をやっています。
土地家屋調査士という専門家がどの時代の変革にも対応して、常に国民のお役に立てる資格でいるためには、会員全員の力の結集が必要と考えているからです。
それは護送船団方式という甘ったれた話ではありません。





*1/21 22:48 少し文脈を整理