2023年4月2日日曜日

何故会社は君たちを育てるのか

 土地家屋調査士試験に合格されて独立開業をめざす人達から相談が来ています。

その中で共通するのが「どこかの事務所に所属すれば、給与をもらいながら、当然に手取り足取り教えてもらえて、いつの間にか仕事ができるようになり、できるようになる頃には独立したい」というような気持ちをもっていることです。

独立するということは、自らが判断し、その判断と行動に責任を持つことを意味します。
他人が何かを教えてくれるまで、ただただ待っているのでは、真の独立は達成できません。

独立開業という志を持つ人達が、何故こんな当たり前のことに気が付かないのだろうと、私は嘆きます。

サラリーマンなら、確かに業務時間で会社が教育します。会社に雇われるサラリーマンの場合、会社が教育してくれることは当たり前です。その理由は、一度雇用すると、仕事ができない社員でも簡単に首にできないためです。また、社員自身も定年までこの会社で働くつもりであるため、簡単に辞めたりしません。そのため、会社は社員を一人前に使えるように教育する必要があります。

私に来た相談者は、その雇用期間が長すぎたのか、どこか甘ったれているように思えました。

もちろん、土地家屋調査士事務所に所属しても、先生や上司が教えてくれることもあるでしょう。しかし、それだけでは足りません。その事務所のスキルがどれだけなのか。その事務所の業務に偏りがないのか。

その事務所に一生勤めるのならそれでも良いでしょうが、独立したいのなら、その事務所での経験以外を自分自身で学びながら、自ら経験を積んでいくことが必要です。

自分で何ができるか一生懸命考えましょう。いろいろ考えられるでしょう。考えたら、まず動くのです。動けば次にやるべき行動が見えてきます。

何をすべきか、何からすべきか、まず考えるという行動を起こしてください。


最後に一言、言わせてください。

土地家屋調査士は国による専門資格です。

みなさん個人の生計を保つことを目的に日本が創った資格ではないのです。

不動産に関する調査・測量・登記の専門家として、社会に貢献するための重要な資格です。

自己研鑽で自己成長を促し、常に高い専門性を持つことで、地域の発展に貢献することができます。それを続けていれば生計は後から付いてきます。

頑張ってください。行動しても分からなければ、私に連絡をください。

応援します。