2020年9月14日月曜日

質問ないんかい

 開業前に限らず土地家屋調査士の新人の為のガイダンスを開催するときに、毎回事前質問を受け付けています。

質問は当日でも良いのですが、時間が限られている中、効率よく説明したいので事前に質問を受け付けているのです。

その中で毎回あるのが、

「何を質問して良いか分かりません」

「質問するほど右も左も分かってません」

というヤツです。

ないんかい
質問ないんかい

おそらく本当に謙虚な方なのでしょう。

でも、悪く言えば、こういう言葉が今までの人生では無難だったのでしょうね。

質問はカッコ良くなければならないと思っているのかも知れませんね。

質問が整理できてカッコ良い質問ができるとすれば、その人の中では既にもう解決できていることだと思いますけどね。

とにかくそれではダメなんです。


こんな言葉は、集団生活の中で突出しない生き方を長くしているために出てきたのかも知れません。もしかしたら、サラリーマンの頃は美徳とされた言葉かも知れません。(そんなアホな組織ばかりではないと思いますが)


でも、独立して個人事務所を開業する、または開業しているのですよね。その世界では謙虚にしていても誰も何も与えてくれません。すべてを自分でつかまなければならない世界です。

謙虚さだけでは、手にすることができないものがあります。


私にメールをよこしたり、わざわざガイダンスに参加されようとしている限り、何らかの疑問があり、その解決のための動機があるのでしょう。

でもそれだけでも、まだ積極的な動きとは言えません。

今、疑問としての具体的な形になっていなくても、モヤモヤとした不安でもあるはずです。それをなんとか表現をしなければなりません。

「試験合格しただけで何もわからないのです。まず何から始めれば良いですか」という漠然としていても質問の形にしていなければなりません。


今、あなたの人生で何が不足しているのか。

今日、鈴木から何を得たいのか。

鈴木が何を答えたら、今後の人生で何か変わるのか。


私はいつでも、後輩の皆さんの為になろうと思っています。

でも具体的に要求されなければ、一般論をお話しすることだけになります。

それでもお役には立てると思いますが、一般論は真にあなたのためのお話ではないのです。


モヤモヤを具体的に表現する練習をしてください。

もっと積極的に自分で取りに行くことを考えてください。

性格的に外部に対して表現が下手だからというのなら、その性格を変えてください。

ここができなければ、土地家屋調査士として成功は難しいでしょう。