2020年1月27日月曜日

法律条文をネットで検索するな

新人達に常に言ってます。
勉強中なら法律の条文をネットで検索してはいけません。

法律条文を、その条文だけピンポイントで読んでも、本当の理解はできないでしょう。
目的があって法律はできています。
その本来の目的を意識しながら法律全体像を把握した上で、その法律の中の各条文の位置づけを意識しないと、本当の理解は難しいです。

「新人達の多くは条文を覚えているけれど法律は理解していない」という印象が私にはあります。
資格試験合格程度ならそれでも何とかなるでしょうけれど、プロの専門家としてやっていくことは無理でしょう。

完全に理解した法律をちょっと検索するなら良いですが、曖昧な理解の段階でネット検索は本人のためになりません。

鈴木事務所の補助者には、常に六法を手元に置き、私が許可するまではネット検索で条文を読むことを禁止しています。

書籍の六法を開いて、条文を調べなさい。
そしてその条文の置かれている前後を読みなさい。
時間が有るときには、一度調べた法律の全体を読んでみなさい。
調べた条文が法律全体でどんな位置づけか、どんな役割かを考えなさい。

それをやらないと完全に法律を読み誤ります。

例えば農地法を考えてみましょうか。
3条、4条、5条だけを読んでいるから、農地法は農地を売買や転用をする法律と勘違いするのです。農地法の目的は逆です。