先日、東京の城東ブロックに行ってきました。
そこで入会数年目のS君と会いました。
彼は自分の事務所の業務受託が少ないので、アルバイトで先輩の現場を手伝っているとのことでした。
私も開業当時、自分に直接依頼される業務は、ほとんどありませんでした。
それはそうです。名前も売れてないし、新人は仕事ができそうにも見えませんし。
だから、複数の先輩達の仕事の手伝いをさせてもらっていました。
先輩の仕事を手伝わせてもらえるなら、新人にとってとても良いことです。
様々な先輩を手伝わせてもらえるなら、様々なノウハウを学ぶことができます。
どんな素晴らしい土地家屋調査士事務所で補助者修行をしていたとしても、たった一人の土地家屋調査士のノウハウを学んでいただけです。その他のノウハウに触れる機会ができることはとてもありがたいことです。
さて「ノウハウを学ぶこと」とは別の視点でS君にアドバイスをしました。
「アルバイトも立派な仕事、お金をもらう限り仕事です」
「測量の助手を頼んだ先輩は、業務の先生でもあるけれど、本来お客様です」ということです。
先輩のアルバイトと思うと甘くなります。
S君は「先輩を手伝う意識ではなく、お客様に喜んで戴くという意識」で業務を考えるべきなのです。
次もS君に頼みたいと思われる仕事をすべきです。
ですからS君に秘訣を教えました
「現場では、3歩以上は走りなさい」
私が先輩の仕事を手伝わせてもらった頃から、長年心がけてきたことです。
境界点から次の境界点に移動するときに、歩くだろうと思われているところを、走るのです。まだ実力が無いのなら、せめて走ってお客様の役に立ちましょう。
そういう意識が自然に身についたころに、S君の事務所の直接の受託も増えているでしょう。