今年になって、京都会と愛媛会の研修会と中部ブロック新人研修会と、京都と松山の事務所運営ガイダンスが終わりました。
約半月で5回の講義ですから、後輩の事務所の運営を教えるために自分の事務所の運営がおかしくなったら洒落になりませんので、昨年から仕事の前倒し調整をしておりました。
それでも私が風邪を引いたり、身内の具合が悪くなったりして、「やはり予定どおりにはいかないな」とギリギリの日程を過ごしておりました。
土地家屋調査士事務所開業ガイダンスや新人の事務所運営ガイダンスをしていると、一番多い質問は「どうすれば仕事を受託できるのですか?」「どうすれば仕事が増えるのですか?」というものです。
確かに新人にとってこの質問は、とても重要でとても切実な質問です。
答えは一つではありません。
その人の能力や環境に合わせて、真摯に答えました。
それとは逆に、京都ガイダンスでも松山ガイダンスでもいただいた質問で「仕事が増えてきたが、今度は時間が足りなくてこなせないで困る」というものがありました。
これも最近多くなった質問です。
いくつかの時間管理の方法を教えましたが、このブログの範囲でアドバイスできることを一つだけ説明します。
「仕事を受けたら常に全力で仕事を終わらせること」です。
たとえば納期まで5日ある仕事を受託して、その仕事は2日で終わらせることができるとします。
新人に聞いてみると、納期まで余裕があると結構だらだらと仕事をしているようです。
確かにそれでも納期には間に合うでしょうが、そんな事ばかりしていると仕事の処理に時間がかかる体質になってしまいますし、無理の効かない体質になってしまいます。
そんなことばかりしている新人は、少し仕事が重なっただけで、精神的にも肉体的にも余裕がなくなり、忙しくなってしまうようです。
私が彼らにアドバイスしたことは、どんなにその後が暇でも、仕事は全力で取り組んで半日でも早く、つまり2日かかる仕事は1日半で終わらせる努力をすることです。
できれば半分の1日で終わらせる方法は無いのか、常に段取りを工夫して、早さを身に付けることです。
普段から負荷をかけて、急いで仕事を処理しようとしていると、仕事が早い人になります。すべてはトレーニング次第です。
また納期までの日程をだらだらと埋めるような仕事をしていたら、その納期近くに本当に良い仕事が来ても受託する余裕がないことになってしまいます。
そうなんです。
予定表は埋まっている部分が大切ではなく、空白の部分が大切なのです。
空白の日とは、すべてのニーズに対応できる可能性のことなのですから。