2023年8月30日水曜日

12月10日に大阪で開業・経営ガイダンスを計画中です

 8月の土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営)が終わりました。

参加者が6人だったので、マンツーマンに近いきめ細かなアドバイスができたと思います。

開業前の新人から業務歴30年弱のベテランまでの参加者に対し、それぞれの個人的な能力やキャリア、背負っているものや地域の状況などを踏まえ、6人それぞれが抱える問題点を分析し、その対応方法を助言した上で、土地家屋調査士としての今後の方向性をレクチャーしました。

参加の皆さんからの具体的なお礼のメールを読んで、今回の塾もお役に立てたと実感しています。


さて、次は10月の鈴木修塾(土地業務)です。

土地業務のテーマは「裁判に耐えうる筆界の調査確認方法と具体的土地業務」になります。

そもそも「土地境界確定測量」とは何なのか。「境界立会」とは何なのか、あの「印鑑」にどのような意味があるのか。

単なる経験則で業務をやっていると、何らかの争いに巻き込まれたときに対応できません。

それらに理論的に対応できるようになれば、何かあっても業務上困らないし、営業しなくても仕事の依頼が来るようになります。

業務が分からない新人から、毎日のように土地業務をこなしているベテランにまで、それぞれのレベルでの気づきと「理解」の手応えがあるように、具体的に教えたいと思います。


また、今年は個人的に忙しくて「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンス」が少なかったのですが、今年中にもう一回だけ計画をしています。

今年の12月10日(日)に大阪での開催を計画中です。

詳細が決まったら後日報告いたします。

受験生からベテランまで、お役に立てると思います。

気になる方は12月10日(日)午後を空けておいてください。







2023年8月24日木曜日

土地家屋調査士を休業するTさんへ 先輩Mさんからのメッセージ

前回のTさんについてのブログ「雇ってもらえる事務所ならばどこでも良いわけではない」を読んでくれた鈴木修塾第1期生のMさんからメッセージをいただきました。


「雇ってもらえる事務所ならばどこでも良いわけではない」 
http://fermatadiary.blogspot.com/2023/08/blog-post_20.html


Mさんは、土地家屋調査士歴30年を越えているのに、さらに進化しようと私の塾を受講した意欲のある方です。

彼は4つの事務所を経験して、4つ目で良い事務所にめぐり逢ったようです。

「Tさんは『罵り』が嫌だったわけで、土地家屋調査士が嫌になったのでなければもう少し別の事務所を探しても良いのではないか」という提案です。

以下はMさんからのメッセージです。


鈴木先生、ブログ読ませてもらいました。

Tさんはさぞや苦しかったでしょうね、家族もいるなら相当頑張られたと推察します。しかしながら目の前で起きる地獄から聞こえるかのような「罵り」私は耐えなくてよかったですねと言ってあげたくなりました。

私は4つの土地家屋調査士事務所の補助者経験者ですが、二番目と三番目の事務所はTさんのようにある日突然に「罵り」が始まりました。

二番目は本職からで狂ったように「オイコラ!」です。まるで罪人に口きくかのような言動には人間とは思えなかったです。

三番目は先輩補助者のパワハラです、毎日のように「辞めろ辞めろ」と迫ってくる、意地でもやめないと闘ったのですが、机をバンバンと叩くようになり、私もバカバカしくなり辞めました。

最後の事務所は最高に居心地よく、私も頑張り、売り上げも毎年上り続け恩返しできて円満退職できました。その年に本気で調査士試験に挑戦し、合格即開業、即お客さんにも巡りあえました。最後の先生には心から感謝しております。


結局、性格の悪いのが上にいるとこはダメで性格のよい人が上にいるとこはよいと言うこと。

性格の悪いのが上にいても密かに実力をつけていくうちに相手も認めるようになる。

やはり実力は一番の武器ですね。


二番目、三番目の事務所時代はまだ実力はなかったです、実力がないと良い人に巡り合わないときついですよね。

実力がつけばどこでもパワハラはないかもしれません。


Tさんは業界をドロップアウトしたわけではありません。辛抱が不足していたのでもありません。落ち込む必要はありません。

また「Tさんを私の事務所で受け入れようか」という提案をしてくれた私の仲間もいます。

業界の先輩達は、Tさんを応援していますよ。

Tさん、気持ちが落ちついて何か話したいことができたら、私に連絡ください。





2023年8月20日日曜日

雇ってもらえる事務所ならばどこでも良いわけではない

 先日私に届いたメールがあります。Tさんからのメールです。

土地家屋調査士に登録して、独立を目指してある事務所で修業をしていたのですが、現在土地家屋調査士になることをやめることも視野に入れて休業したようです。

いただいたメールの内容を具体的には書けませんから皆さんには少々伝わりづらいかとは思いますが、理由はその事務所の教え方とTさんとの相性の問題が大きいのだろうと私は思いました。

Tさんのメールの表現に「罵る」という単語が見られました。これは取り方の問題もあるのかもしれませんが、本当にそんな言い方をする事務所があるかもしれません。

愛情から「イジる」ことはあるかもしれませんが「罵る」は人格否定です。
「教え方が厳しいこと」とはまったく違うものです。そうであれば本当に残念です。

どんな業界でも大なり小なり職場のイジメはどこでもあるでしょう。

それは前職でも分かっていたはずです。だから、私はこれまでこのブログでも「選びなさい」と何度も言ってきたのです。


修行には、どうしても人と人の相性の部分があります。もちろん先生とだけでなく、事務所の他のスタッフとの相性もあるでしょう。

いつも言っているように、雇ってもらえる事務所ならばどこでも良いわけではありません。できるだけ事前に面談して「何を学びたいか」「いつ独立したいのか」などを率直に話をして、先生やスタッフとの相性を確認すべきと思います。


Tさんが、ひとつの事務所のわずかな経験でこの業界をやめようとしていることを残念だなと思います。

しかし、家族もいるTさんの人生に、他人が安直に感想を言うことはできません。

別の職業を選ぶこともTさん個人の判断です。

メールをいただいたので、Tさんとは直接電話してお話をしました。

Tさんは精神的にかなり疲れていました。

Tさんは若いので、一度他の職業について、収入と精神を安定させてから、冷静に再度この業界を考えても良いと思います。


私は、長年ガイダンスなどで、補助者修行の考え方と事務所の選び方を伝えてきました。

しかし、私の話がうまく伝わらずにか、残念ながら雇ってもらえそうな事務所ならどこでも行く人をたくさん見てきました。

そしてTさんのように、人間関係であったり、事務所の専門技術であったり、何らかの理由で現在の所属している事務所で学ぶことが困難になっているという人達からの相談が、私の事務所にたくさん来ています。

とは言え、私の事務所でその人たち全員を補助者として雇うことはできません。
そこで駆け込み寺的意味合いも込めて作ったのが、鈴木修塾です。

Tさんが現在抱えている問題を整理して落ちついた時に、もしも再び土地家屋調査士という職業を選ぶのなら、Tさんにはぜひ一度私のガイダンスか、鈴木修塾で話を聴いて欲しいと思っています。





2023年8月15日火曜日

土地家屋調査士や司法書士に簿記の勉強を勧めています

皆さん、お盆休みでしょうか。
今年の夏は特に暑いので、体調を崩さないようにお気を付けください。

私にとっては世間が動かないこの1週間弱の期間がとてもありがたいのです。

普段できない業務や事務所の整理と、来週開催の鈴木修塾(事務所開業・経営)の研修資料づくりをしておりました。

またそれらに加えて、今日も塾生とLINEでのやりとりをしていたのですが、その中でブログを読んでくださっている皆さんにもお伝えしたいことがありますので、こちらにも書こうと思います。

私は、以前からですが、土地家屋調査士や司法書士の方々に簿記の勉強を勧めてきました。

自分の事務所の帳簿が読めないことには、経営は成り立ちません。

経理の最低の知識は必要と思います。目安としては日商簿記3級程度で良いと思います。

こう言うと、皆さんは必ず試験合格することを目指すのでしょうが、資格として3級を持っているのかいないのかはどうでも良いことで、3級程度の知識を持ってくださいということです。

ちなみに行政書士で建設業許可を業務に入れたい人は2級(工業簿記)程度の知識が必要でしょう。

さて、先程も塾のLINEグループに書き込んだことをここでも紹介します。


【個人事務所であっても、ひとつの企業です。技術者だけでは企業は潰れます。

社長(経営)も、総務も、経理も、技術(製造)も、研究(開発)も、営業(販売)も、広報も、あらゆる部門がバランスがとれて存在してはじめて企業になります。

だから試験合格と開業はかなり別のものなのです。

そこを勘違いして開業するからおかしなことになります。】


試験合格者の「あとは測量だけできれば開業できる」などという発言を聴くと、心から心配になります。業務受託の目処はあるのか、損益分岐点の意識はあるのか、今の測量すら自信がない人が新しい技術や法律への対応はできるのか等々。

私の塾に「土地」と「建物」以外に「開業・経営」があるのは、ここを分かっていないがために低迷を続ける土地家屋調査士をたくさん見てきたからです。







2023年8月4日金曜日

何故一流をめざすのか

 「鈴木は研修会やブログで『一流をめざせ』とか『勉強をしろ』とか言うけれど、俺はそんなに勉強していないけれどちゃんと仕事はあるぞ」と言う人がいます。

「俺は一流になりたいのではなく、金儲けができれば良い」と言う人もいます。

「土地家屋調査士をするのに、鈴木先生のようにストイックに勉強する必要があるのでしょうか」と聞かれたこともあります。

私がストイックに見えるかなどは置いておいて、お答えしましょう。


研修は「再現性」がないと意味がありません。

講師が説明したことと同じことをやってみて、ほぼ同じ効果が無ければ研修として成り立ちません。

いろいろ事務所経営の話をする方がいますが、話を聴いていると「それはあなたのキャラクターだから成り立ったのですね」と思うことが多いです。また固有の「コネクション」や「運」が成功要因だったということも多いです。

ですから、全員がそのようにやってみても同じ効果が発生しないことが多く、後から考えると「あの研修は結局のところ単なる彼の自慢話だったのではないか」と考えたくなるものもあります。

研修は、固有の「コネクション」や「運」や「キャラクター」に恵まれなくても、これをやれば確実に効果が発生するものでなくてはなりません。


「勉強すること」は誰にでもできることです。生まれつきの才能は不要です。

学歴も不要です。昔から勉強嫌いでも問題ありません。今からやれば良いだけです。

そして「本物」「一流」になれば、もう営業は不要です。

そして、これは誰にでも再現できることです。

営業が下手で、他の業界の下請的な立場になっているのなら、解決は簡単です。

一流を目指して勉強すれば良いだけです。

私が後輩達を見て「もうちょっと勉強すれば、今の環境から抜け出せるのになぁ」と思える人もとても多いです。


悩みがあったら私に相談してください。

ガイダンスなどで私の話を聴いてください。

絶対に後悔させませんから。