熊本や大分の皆さんは連休どころではなかったでしょうね。
お見舞い申し上げます。
さて、私もブログを休ませていただいておりましたが、また書いてみますので、よろしくお願いいたします。
休み明けは文具の話からにしましょう。
今日はカッターナイフの刃の話をします。
以下の写真は、全部iPhoneで撮影しているので、フォーカスが甘くなっています。
ご勘弁を。フォーカスが甘くなっているところは、皆さんの愛情で埋めてくださいね。
さて、カッターナイフと言えば「オルファ」です。
オルファは大阪の会社です。いまや世界標準となったカッターナイフを発明した会社です。
会社のHPにこんな文章が書いてありました。
オフィス用品として欠かせないカッターナイフは日本のオリジナル。
創業者が昭和31年、ガラスの破片と板チョコからヒントを得て、
刃先をポキポキ折ることで最後まで切れ味を持続させる方式を考案、
世界初「折る刃式カッターナイフ」が誕生しました。
現在、世界百ヶ国以上に輸出するまでになったほか、
オルファの刃のサイズ、折れ線の角度が世界標準に。
ここまで説明すれば、社名の由来はわかりますよね?
刃先で切るような細かな作業について、刃先がなまってきたら折れば良いという解決方法はとても画期的なものです。
私は中学生の時に、この機能とベタな社名に感激した記憶があります。
ただし、刃先ではなく刃全体でナイフのように切る作業について、切れ味が落ちたからと言って、刃先を折っても解決にはなりません。
そういう場合は、刃全体を交換しましょう。
2,3年替えていない方が多いと思います。
というか買ってから一度も替えていない方も多いでしょう。
気持ち良いほど、切れ味が変わりますよ。
ところで、刃の先端に切り欠きがありますね。
刃の反対側の角(この写真で言えば左上の角)が欠けていますね。
たまたまこの刃だけではありません。
お手元の新しい刃をご覧ください。
この切り欠きは、どんな意味が有るのでしょうか?
最初の部分にだけ存在するので、折ったら上の写真のようになくなります。
だから、この切り欠きは、切る機能としてあまり意味がなさそうですね。
実は反対側の後端(この写真で言えば右上の角)にもあります。
ここは気が付かないでしょうね。
実はこの反対側の後端部分の切り欠きに意味が有るのです。
これは刃を引っ込める際に、カッター本体の溝に引っ掛からないようにするためのもので、機能上必要な切り欠きなのです。
そして、カッターの刃は製造過程で、長く連続してプレス加工されるため、後端に切り欠きを作ろうとすると、どうしても先端部分にも切り欠きが入ります。
この写真でお分かりでしょうか?
先程の先端の刃を折って(この写真の右側の刃)、後端(この写真の左側の刃)に合わせてみました。
切り欠きはぴったりとその形状が合います。
もともと、このように連続している刃を、この部分に切り欠きを作り、ここで切断して製造しています。
だから、カッターナイフの刃先の切り欠きには意味がなく、製造の都合でできたものであり、刃の後端の切り欠きが、刃を引っ込めるときの為に必要なものだったのです。
ねっ、文具って面白いでしょう。
えっ? 私だけ...