「土地家屋調査士の二代目ですが登録の時期はどう考えればよいでしょうか?」
このような質問が来ました。
お父さんが土地家屋調査士業務をなさっていて、息子さんが昨年土地家屋調査士試験に合格されたようです。
同じ事務所に資格者が1人いれば、とりあえず仕事はできます。
会費も1人分で良いことになります。
お父さんが引退の頃に入会登録して、事務所を引き継げば良いのかも知れないと迷っているようです。
私の答えは「会費を2人分払っても、できるだけ早く登録すべき」と言うものでした。
資格試験に合格しようが、登録しないうちは所詮補助者です。
登録した者とは意識レベルが違ってきます。
徐々に差が出てくるでしょう。
それに補助者では基本的に土地家屋調査士対象の研修会に参加できません。
またどんなにベテランの補助者であっても、そのノウハウは登記や測量の事務であって、やはり専門家としての知見はなかなか得られないと思います。
そして常に最新の研修会に参加していないと、土地家屋調査士試験合格程度では時代に合わせた専門性など保つことができません。
更にお伝えしたいことがあります。
早く登録して、お父さん以外の土地家屋調査士にたくさん会う必要があるということです。それは、お父さんがどんなに素晴らしい土地家屋調査士であったとしてもです。
今は専門性が多岐に分かれる時代です。
そして全国には様々な土地家屋調査士がいます。
お父さんとは別の専門性を持って生きている土地家屋調査士もいるはずです。
もしかしたら、二代目のあなたの目指すべき土地家屋調査士像が、お父さんの他にもいるかもしれません。
それを確認するだけでも登録の意味が有ります。
他にも、事務所経営の面からも早く登録することをお勧めします。
何故ならお父さんのお客様を、息子といえども必ずしも引き継ぐことができないからです。お客様は事務所に来るのではなく、結局人に来るのです。
お父さんが引退する直前に登録しても間に合いません。
早く登録して、あなた自身のお客様を作った方が良いでしょう。
土地家屋調査士のバッジを早く着けてください。
他の合格者が開業ガイダンスを受講しながら悩んでいるのに、あなたは既に事務所が目の前にあるのですから。