2012年6月28日木曜日

塩竃で震災対策地図修正作業開始

東日本大震災により広域的な地殻変動が起きました。
宮城県では、水平移動で東南東方向へ最大5.85m、垂直移動で下方に1.14m沈降しました。
これらの動きを、等距離・等方向への単なる水平移動と考えて、元々の座標だけを変換すれば良い地域も確かにありますが、もっと複雑に移動してしまった地域もあります。
地図を単なる座標のパラメータ変換で終わらせておくと境界に関する民事上の問題も発生しかねないと、震災直後から機会がある度に、以下のことを発信してきたところです。
これは実際に現地を見ないと、問題の深さが分からないかもしれません。

法務省・仙台法務局との 意見交換会

東日本大震災復興支援における地図実態調査の打合せ

提言「14条1項地図の位置づけの変更」

法務局でもこの問題に対応するために、今回災害対策の一環として「地図修正作業」が開始されることになりました。
今回、塩竃支部会員を中心に作業担当される皆さんには、大変ご苦労をお掛けします。日常でも各々、公私ともに震災対応が有り、その上での更なる作業になりますが、これは土地家屋調査士しかできない地域復興業務だと理解していただき、よろしくお願いいたします。

私たち宮城県土地家屋調査士会としても全面的にバックアップしたいと考えています。地域のためにも皆で頑張りましょう。

さて、昨日は現地事務所の開所式が開催され、三浦副会長も出席しました。
河北新報にも以下の記事で紹介されていました。

2012年06月28日木曜日
土地境界線、震災地殻変動でずれ 登記所地図修正に着手

 仙台法務局は東日本大震災に伴う地殻変動で、土地の境界線が移動するなどの問題に対応するため、登記所備え付け地図の修正作業に着手する。震災後初の対象地区として塩釜市藤倉1丁目、同2丁目を選定し27日、現地事務所の開所式が開かれた。
 登記所備え付け地図は国家基準点を基礎として測量した精度の高い地図で、土地の位置や区画を登記記録と一体となって特定する。塩釜市の藤倉地区では震災後の地殻変動で土地の境界などに不規則なずれが生じており、同市が法務局に地図の修正を要請していた。
 法務局によると、藤倉地区全体で東南東方向へ3.7メートル移動し、個々の土地の境界では事前調査で20~30センチのずれが生じた箇所が確認されている。
 作業の実施期間は来年3月末まで。住民説明会を行った後、土地家屋調査士が土地所有者立ち会いのもとで現地調査し、細部の測量を実施する。
 同市海岸通の現地事務所開所式で、法務局の高村一之民事行政部長は「土地境界などのずれが震災からの復興の妨げとなる懸念があった。修正作業で復旧に貢献したい」とあいさつ。出席した藤倉地区の町内会関係者らに作業への協力を呼び掛けた。
 現地事務所は12月末まで開設し、土地所有者の相談などに応じる。法務局は「精度の高い地図に作り直すことで、境界に関する争いを未然に防ぐことができる」としており、塩釜市を皮切りに県内各地で修正作業を実施していく方針だ。



2012年6月27日水曜日

震災身元不明者の似顔絵公開

震災から1年と3か月過ぎました。
仮設住宅には、また暑い夏が来ます。

起こったことは受け容れなければならないのです。
それでも、被災者にとっては、物理的には我慢ができることでも、精神的にとても辛いことがまだまだあります。

6月13日現在、警察庁のまとめによると、東日本大震災で死者は、死者15,861人出ています。
ご家族が亡くなることはとても辛いですが、もっと辛いことは、まだご家族が行方不明となっていることでしょう。同13日現在で、行方不明者がまだ2939人いるそうです。
またその反面ご遺体が発見されているけれど、身元が判明していない方が193名いるそうです。

ご家族が、行方不明であるということは、たとえその方がお亡くなりになったとしても、どこにご遺体があるか分からないことです。ご家族の身になったら、とても辛いとか、悲しいとか、悔しいとか、言葉では表せないお気持ちで溢れているでしょう。

理性では皆理解しているのでしょうが、精神的に受け容れることはとても難しいでしょう。

河北新報に以下の記事が載っていました。

「震災身元不明者の似顔絵公開 宮城県警」


6月1日に続いて26日の2回目です。
似顔絵が切っ掛けで3人の身元が判明したとのことです。
よかったです。

実際に私も、ネットで似顔絵をすべて見せていただきました。
これだけの似顔絵の水準なら、身内や知り合いなら必ず分かると思います。

無念にもお亡くなりになった方にとっても、ご遺族にとっても、とても良いことです。
すべてにおいて、パーフェクトな方法はありません。
だからこそ、残された人間は、できることは何でもすべきです。

ご冥福をお祈り致します。


6月26日河北新報


東日本大震災による身元不明犠牲者の似顔絵を公開している宮城県警は25日、新たに20人の似顔絵を発表した。幅広く情報提供を呼び掛けるのが狙い。似顔絵公開は5月31日に別の20人を発表したのに続いて2回目。
県警によると、似顔絵は遺体発見時に撮影した写真を基に作った。前回公開した似顔絵がきっかけで、これまで3人の身元が判明した。
似顔絵に関する情報は25日までに計35件寄せられており、県警が確認作業を進めている。
25日現在、県内で遺体が発見されながら身元が分かっていない人は193人。ほかに似顔絵を作れる身元不明者は約30人で、県警は7月末までに2回に分けて発表する。
似顔絵は県警ホームページのほか、身元不明者台帳が置いてある石巻、気仙沼両署など県内13署で見ることができる。




6月1日河北新報


宮城県警は31日、東日本大震災による犠牲者のうち、遺体が発見されながら身元が判明していない20人の似顔絵を公開した。生前に近い表情を見てもらい、身元特定につながる情報を提供するのが狙い。ほかに似顔絵を作製できる身元不明者は約50人で、県警は完成次第、ホームページ(HP)などで順次発表する。
県警によると、似顔絵は、遺体発見直後に撮影した写真を基に鑑識課員2人が描いた。筋肉の付き具合など、より生前の表情に近づけた。
5月31日現在、身元が判明していないのは206人。県警は7月末までにさらに約50人分の似顔絵を作るという。
似顔絵は県警HPのほか、身元不明者台帳が置いてある石巻、気仙沼両署など県内13署で見ることができる。






2012年6月26日火曜日

6枚の壁新聞 石巻日日新聞

「6枚の壁新聞〜石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録」
石巻日日新聞社編



石巻市を中心にした被災地と、そこで地域密着で頑張ってきた社員28人の小さな新聞社、石巻日日新聞の、東日本大震災の直後7日間の活動を描いた本です。
今年の3月に中村雅俊、戸田恵子らで、ドラマ化されたので、皆さんテレビでご覧になったかも知れません。

東日本大震災で、石巻市はその多くの部分を大津波によって破壊されました。恐ろしい大地震と大津波の濁流は、石巻日日新聞の社屋にも襲いかかりました。

社屋は水に浸かり、電気も途絶え、電話も通じず、新聞が出せるはずも無い状態です。
その中で、石巻日日新聞の近江弘一社長が言いました。
「わかることだけでいい!手書きでいこうや」

なんと、この未曾有の大震災の中、新聞社が壁新聞を手書きで作り、避難所など数カ所に張り出したのです。

記者達は、自分達の家族の安否を確認できないまま、取材を続けました。自分たちの取材も、まさに命が賭かる状況の中です。
また、数日連絡が取れなかった記者達も、被災しながらも自ら取材していたのです。
社屋に残って壁新聞を書く方も、1袋のインスタントラーメンを5人で分けて、そのような中で、自分たちの使命、新聞社の使命を胸に刻みながら、頑張りました。

家族も自宅も被災している中で、自分たちの使命を意識し、できることを精一杯やっている姿勢に感動し、共感しました。
被災地では正確な情報がとてもとても必要なのです。それが死活問題なのです。
被災地が欲しい情報は、全国で毎日のように放映された大津波の映像では無いのです。
毎日変わる被災者のニーズは、地元の新聞社の記者が一番分かるのです。被害情報、安否確認、物資供給、介護ボランティア、インフラ復旧等々。

そしてそれらの情報の中でも、前向きな情報がとても安心感も与えるものなのです。

石巻日日新聞の近江社長たちは、被災者が読んで暗くならないで希望を持てる記事を選びながら限られた紙面を埋めていきます。

この壁新聞の情報を見て、避難者の皆は救われたと思いますし、この被災の中で壁新聞を発行している新聞社の姿勢を見て、更に勇気をもらえたと思います。

この本も、機会があったら読んで欲しい本です。
またテレビドラマの録画が残っていたら見てください。

非常時で誰もが何もできないと思うときに、「自分たちの使命を考え、今自分たちのできることをやる」という決断は、できそうで、とても勇気のいる事です。




2012年6月24日日曜日

首都圏直下型震災を想定した日調連機能の検討

昨年の東日本大震災のような大災害が起こることを想定して、全国各地で災害協定などが締結されています。これはとても良い事だと思います。
被災したときに、各々が地域のためにどのように動くかを、平時のうちに決めておく事が、とても大事です。
しかし、被災したときは協定に基づき活動する事になるはずですが、そのときはその組織も被災している事も想定しなければなりません。被災した地域の人間としての実感ですが、おそらく平時に想定した事の半分も動く事ができないと思います。

先日の日調連総会に、岩手、福島、宮城の被災3会から、日調連に要望を出しました。
日調連だけでなく、各土地家屋調査士会にも一度は考えていただきたいことです。
以下原文のまま転載しますので、ご覧ください。


(以下要望書原文)
昨年の東日本大震災では、日調連はじめ全国の皆様のご支援のお陰を持ちまして、被災地は徐々に復興を始めております。改めて感謝申し上げます。

さて、今回つくづく感じたことは、被災地における災害対策本部運営の難しさであります。

まず、対策本部といいながら、その構成員は被災者です。事前にどんな規則を作っていても、その規則を動かす人間が集まらないこともあります。その人員不足の中で災害対策と通常の会務を運営しなければなりません。これは正直激務です。それでも、全国のご支援の元に、今回は何とか本日を迎えられています。

さて、これからの心配は、近未来に確実に起こるとされている首都圏直下型地震です。該当地域にお住まいの方には、十分な防災準備をお願いしたいところでありますが、その中で組織的に考えておきたい事は、直下型地震が起きたときの日調連の運営です。

上記のとおり、日調連事務局自体が被災者になることを想定しなければなりません。その際に役員が、そして事務局員がどれだけ動けるのか分かりません。いざというときの日調連機能のバックアップ、それに伴う広域的連携も考えておかなければなりません。例えば、日調連機能を別の場所に、最悪は関東以外に臨時に置くことも考えなければなりません。早急な検討をお願いいたします。 大震災など起きずにこの要望が意味がなかったとなることを祈念しながらも、要望とさせてください。




2012年6月22日金曜日

(仮称)震災報告会のお問い合わせについて


前回のブログでご案内させて戴いた本年12月15日予定の「(仮称)震災報告会」ですが、その後、お問い合わせが多いので、その回答も含め、もう少しだけ説明します。
まだ決まっていないことが多くて申し訳ありません。

Q) 参加対象は土地家屋調査士だけですか?

A) はい、今のところの企画は土地家屋調査士だけを対象にします。土地家屋調査士会員に絞ることにより、震災時の専門家としての深い話ができると考えています。
一般の方や役所の方が入れば、その方々用の話題に時間を割かなければなりません。
一般の方や役所の方対象のイベントはむしろたくさんありますので、今回はこのような企画としたいと思います。
もちろん、企画を詰めていく段階で、この方針が変更になることも考えられます。

Q) 土地家屋調査士会という組織ではなく、土地家屋調査士個人で参加もできますか?

A) もちろんです。是非参加してください。今回の震災で、全国の土地家屋調査士会にも各支部にも、青調会などのグループにも、そして個人にもたくさんお世話になりました。
その方々皆さんに聞いて見ていただきたいと思っています。
個人でもまったく遠慮はいりません。お誘い合わせの上、是非ご参加ください。

Q) 定員もあるでしょうから、あまり多くの人数の参加では迷惑でしょうか?

A) 会場の「仙台国際センター 大ホール」の定員は1000席です。
簡単には満席になりません。ですから遠慮なくお申し込みください。
もちろん、満席が目的ではありません。ガラガラでも構わないと考えています。
来ていただいた皆さんに失礼のないように、1000席の会場を予約しました。

Q) 支部旅行等の半分遊びのような参加では失礼でしょうね?

A) さすがに被災地でVサインの記念写真撮影などは困りますが、被災地は見てもらいたいのです。旅行気分で結構です。是非ご参加ください。

Q) どんな日程ですか?

A) まだ詳細は決まっていません。一応以下のような日程を検討しています。

12月14日(金)は、午後に主に宮城県内の被災地をバスで巡り、夜に懇親会を開催する予定です。
12月15日(土)は、午後1時から午後5時の報告会になるかと思います。
12月16日(日)は、朝から主に岩手県内の被災地をバスで巡り、夕方に解散する予定です。

参加なさる皆さんは、各1日だけでも3日間全部でも、懇親会だけでも(笑)、自由に参加できるように考えています。

Q) いつ頃詳細が決まりますか?

A) 少し待ってください。特に前後の被災地視察については、参加人数の把握により、コース分散が決まることもあります。早めに正式のご連絡を致しますから、早めに参加申込みをしてください。

Q) 宿等は斡旋してくれますか?

A) できるだけ、当方で手配したいと思います。しかし仙台光のページェントや忘年会シーズンでもあるので、市内の宿はすぐに満室になりそうです。これも早めのご連絡が必要と思っています。



*「震災報告会」は、土地家屋調査士を対象に、万が一皆さんの地域に大災害が起こった際の判断のお役にも立ちたいと企画しております。

実際の大震災で、建物は、土地はどうなるのか、土地家屋調査士として是非ご自身の眼で見ていただきたいと願っています。




2012年6月21日木曜日

12月15日(仮称)震災報告会について

全国の皆さんのご支援のお陰で東日本大震災の被災地は徐々に復旧・復興に向けて動き出しています。心から感謝します。
そのご支援へのお礼も兼ねて、福島・岩手・宮城の被災3会が主催、東北ブロック協議会の後援で、以下の報告会を開催したいと企画しています。
詳細はまだ決まっていませんが、日程だけでも報告致します。

詳細が決まったら各土地家屋調査士会を通じてお知らせ致しますし、このブログでもお知らせ致します。

もしこれから東北の被災地をご覧になりたいと思っている方、グループ、組織があれば、この日程でお越しいただければ、ここまでのまとめたものを報告もできるものと思います。支部旅行等も兼ねて如何でしょうか。

日時:平成24年12月15日(土)午後
対象:全国の土地家屋調査士

*前後の14日(金)と16日(月)に、ご希望の方には宮城や岩手の被災地の視察ツアーも企画しています。
被災地の復興がどこまで進んでいるのか、また何も変わっていないのか。
被災地は果たしてバブルなのか。
ご自分の眼で見ていただきたいと願っています。



2012年6月17日日曜日

恵比寿様とお地蔵様にお願いしました

今日も女川町に行ってきました。

明日締め切りの被災建物の滅失調査の概況調査報告のチェックも兼ねて、女川の被災地を回ってきました。昨年の3月に行ったときとガレキの位置が変わっただけで、何も変わっていません。



高台の住宅地から、遠くに海が見えます。
あの昨年3月11日の大津波がここまで来て、周囲の住宅はすべて壊されました。
今敷地は、雑草だらけになっています。
海とこの宅地の間にガレキの山が有ります。
このガレキの山の長い尾根が続いています。


「女川浜字川尻」の全部の建物の中で、唯一形が残った建物です。
写真撮影位置から奥の建物まで、その間に5軒の建物が有ったのですが、ガレキに変わってしまいました。



奥の残った建物に続く階段に残っていた恵比寿様です。
後に関西で商売の神様にもなった恵比寿様ですが、もともと漁業の神ですから、女川にはたくさん祭られていたのでしょう。



上の写真の右側の建物は「宮城県原子力防災対策センター」です。
また、左側の建物は「宮城県原子力センター」です。
女川の原発は問題無いそうですが、この2つの建物の被災に限っては想定外で、仕方なかったのでしょうか。




道ばたのお地蔵様です。
道路から撮影していますが、奥の住宅地までは雑種地ではありません。この道路から奥まで住宅が建ち並んでいました。
お地蔵様にお花やお供え物だけでなく、ヘルメットまで被せた人は、ここの縁の人なんでしょうね。

恵比寿様とお地蔵様にお願いして来ました。




2012年6月15日金曜日

会議内容の守秘義務

ある組織では、会議の内容を漏らした者は厳罰に処すとの議論があったとのことでした。
まあ、どんな会議でも守るべきルールがあります。会議でも「この部分はまだ公表しないように」という守秘義務は,当然に有ります。
問題はそれが行き過ぎると、組織として腐ってくることです。ここが、とても心配です。

本来、この種の会議は公開が原則です。
日本の国会もテレビ中継されています。
会議は構成員すべての為に議論するものですから、その内容については、構成員すべてに知る権利が有ります。
ですから、非公開の問題が解決したときには、「実はあのとき、まだ○○の為に、この部分は公開できなかったのです。でも、このように頑張って、その後こういう結果が得られました。」と、非公開だった部分も含めて報告すべきです。
秘密が原則ではなく、公開が原則なのです。
その中で特別に秘密にすべき事項が有るのです。
そこを皆で再確認しましょう。

私はいつも主張していますが、会議は結果だけが重要では無く、むしろその思考のプロセスが重要だと考えています。
「何故そう考えたのか」
「少数意見はどのようなものだったのか」
そして、この部分は議事録には記載されないことが多いのです。

会議内容で非公表を謳う場合は、必ず構成員の為になるという目的で判断されなければなりません。執行者の立場を守るだけが目的なら、話になりません。

これでは、構成員の知る権利が侵されてしまいます。
そしてろくに情報を与えずに、「温度差ですねえ」と言って誤魔化すことは、一番許されないことだと思っています。
逆に組織の構成員の意識と理解が向上すれば、つまらない総会の議論は無くなると思うのですが。

以下2011年5月23日に書いたブログ「Accountability」を、再度読んで戴きたいと願います。

再び役員を考える

全国で土地家屋調査士会や支部または日調連で役員を頑張ってくれている人達がいます。
この方々は、私たちの現在と未来のために頑張ってくれていると、感謝しております。

この方々のような役員をボランティアと表現する方々がいます。
ボランティアという表現は、「やっている役員活動に比べてその報酬があまりにも低い」状況と、「その時間自分の仕事をしたらはるかに収入が得られる」こととの比較で言われることだと思います。
これには以前から反対の考えを持っています。

自分たちの未来を創ることは、自分の事務所の未来も創ることです。
自分の事務所だけ守っていても、制度が無くなったら、守っていることになりません。
数人の人達に自分の未来を丸投げしないで、皆で分担して頑張るべきだと思っています。
これをボランティアと言ってしまうと、お互いに勘違いすると思うのです。

確かに役員の方々はとても大変です。私も会長に就任してからは、自分の仕事もこなすために、キツイ日程を消化しています。でも私がいつも言うように、功成り名を遂げて自分で土地家屋調査士の業務をやっていない人達に自分たちの未来を託せるでしょうか。現実の土地家屋調査士業務の隘路も実感していない人達に未来を語ることができるでしょうか。
だから、本気で土地家屋調査士をやっている人達が分担して頑張るべきなのです。

会務は工夫の余地があります。
従来の慣習に捕らわれて、無駄な時間を取られることがありますが、本当に大切なことは何かを考えていると、かなり効率良くこなせると思います。

皆さん、何らかの焦燥感があるでしょう。
サイレントマジョリティでは、環境は変えられません。
土地家屋調査士の皆さんは、他人に自分の人生を任せられないから、会社等を辞めて、自分で未来を切り開くために、資格業を始めたのでしょう。

皆で未来を語り、皆で役割を分担して、「日本に土地家屋調査士があって本当に良かった」という専門家の未来を創りませんか。

よろしければ、以下の私の書き込みを、もう一度読んで戴けないでしょうか。




2012年6月14日木曜日

東北の躍進

昨晩は2014ワールドカップアジア最終予選「豪州vs日本」が開催されました。普段サッカーの話題をしない人達も早く帰ってテレビを見たというくらいの注目度でしたね。
結果は1-1の引き分けでした。

「アウェーで豪州相手に勝ち点1は上々」という人と、「いやいや勝てたはず」という人、それぞれサッカーの楽しみは試合が終わってからも続くのです。

試合の後には、必ず審判の批判をする人が出てきますが、それを含めてサッカーの楽しみとしないと、あのアバウトなスポーツは楽しめません。
バスケットボール等の他のスポーツに比べて、かなりいい加減な時間管理や、ファールの位置とフリーキックの位置が大きく違っていることなどを、試合を見ていて気にしすぎると楽しめなくなるスポーツです。

そもそも、22人が動き回っている広いピッチを、主審1人、副審2人だけで判断するのですから、会場やテレビで見ている数千万とか数億という観客全員が納得する判定は、とても難しいに決まっています。
だからこそ、選手はそのプレーによって審判をコントロールするテクニックまで要求されることもあり、観客は理不尽な判定まで含めて、サッカーは楽しみどころが満載なのです。

思い入れが観客の楽しみに、とても重要というスポーツですので、私にとっては日本代表よりも、やはり地元のサッカーチームの試合がとても興奮しますし、とても楽しみです。

さて東日本大震災でなかなか厳しい状況の東北地方ですが、実は嬉しいニュースがあります。
ベガルタ仙台レディース」が、6月3日になでしこチャレンジリーグの1位になりました!
「モンテディオ山形」が、6月2日にJ2リーグの1位に返り咲きました!
「ベガルタ仙台」は、開幕以来J1リーグの1位を続けています!

J1、J2、なでしこチャレンジリーグのそれぞれ首位を、東北のチームが守っています。
ベガルタ仙台は東日本大震災により練習場も奪われたり、レディ・ベガに至っては前チームの存続そのものが奪われたりした訳ですから、この活躍は単なる順位を超えて、とても嬉しいことですね。

昨年の被災から一ヶ月経たない3月31日のブログ「スポーツは被災地に勇気を与えるか」でも書きましたが、単なるスポーツを越えたとても大事な事が起こっていると思います。

ベガルタ仙台選手やスタッフ全員は、先日の練習オフの日にも、被災地にボランティアに行っています。首位チームのままで被災地支援に行くことは、より勇気と楽しみを与える事だと思います。
3チームとも、東北の夢を乗せて、このまま突っ走って欲しいと願っています。

追記)
と、ここまで書いて、本日13日モンテディオ山形は対湘南ベルマーレ戦で負けてしまい、首位陥落してしまいました。このブログのためにも勝って欲しかったのですが、まあ首位と勝点差2ですから、また東北のために返り咲くことでしょう。
私個人的にも、山形が同じリーグにいないとつまらないしね。





2012年6月13日水曜日

理事会最短記録

本日6月12日は、6月常任理事会と第2回理事会が開催されました。そして本日の理事会は私が会長就任して以来、最短で終わった理事会でした。

会議の方法については、以前も書きました。

会議の内容によって方法を使い分けることもありますが、基本的にはこの方法で会議をしています。

私は、会議では常に報告事項が大切だと言い続けています。
何度も書いていますが、しっかりと問題の背景まで、会議出席者が共通理解できれば、問題に対する答えは自ずと決まってきます。

世間の会議は「報告事項は書いてありますので」と言って、おろそかにして、協議事項に急ぎがちです。でも、実際に書いてあるものを読んで、本当に理解できる人は少ないものです。
かみ合わない議論が続く会議は、そもそも参加者の問題に対する理解の前提が違うことが原因です。その部分に努力を払う必要があります。

だから、私が会長になって始めの頃の常任理事会や理事会は、研修会のような状態でした。
会長報告が30分くらい必要でした。
何しろ会長の一ヶ月を報告するのに「何が起こって、何を拠り所に、どう判断して、どう行動したか」を説明しないで、ただ「こう決まりました」と報告しても、ほぼ意味が有りませんので。

そのように、宮城会ではお互いに、内容を背景まで理解することに重きを置いてきました。

今回の会議が短くなったことは、それを続けてきた成果と考えています。
私自身も、確かに「ここまで解説しなくても、理事は分かるところまで来た」という実感があります。

友人同士でも同じです。
最終的判断が違っても良いのです。
物事の共通理解があって「何故あいつはそう考えるのか」が分かれば、喧嘩にはなりません。




2012年6月12日火曜日

被災者の立場になれば優先順位は自ずと分かる

先日紹介した「いまこそ被災地に想いを!」講演会で、陸前高田市の戸羽太市長が話していたことです。
是非、皆さんに伝えたい言葉です。

被災者の立場になってものを考えてください。
そうすれば、優先順位はおのずと分かります。

今度の被災は日本全体の問題として理解してほしい。
被災した市庁の前で、Vサインで写真を撮る国会議員がいる。

政府や総理と喧嘩せざるを得ない。もちろん、喧嘩したいわけじゃない。でも、立場なら言わざるを得ないことがある。

陸前高田市は、良くも悪くも被災地の象徴となっている。
だから陸前高田の復興は陸前高田だけの問題ではない。
日本全体の復興の姿勢として世界は見ている。


でも彼らは分かっていない。
もし東京や大阪でこのような被災をしたら、1年2か月経っても、瓦礫をこのままにしておくだろうか。


上記は講演会の話し言葉を要約しています。
戸羽市長の言葉がそのまま伝わらないかも知れません。
でも私なりに伝えたいと思います。

「被災者の立場になれば、優先順位は自ずと分かる。」
私も本当にそう思います。

もう日本国民の関心はかなり薄くなっています。
まだ道路も鉄道も何も戻っていない被災地の復興よりも、原発再稼働の議論よりも、AKB総選挙の話題が大事な国なのです。
もちろん、「毎日、陸前高田市をはじめとする被災地のことだけ考えて欲しい。」と言っている訳ではありません。私たちが東北に住んでいるから、支援して欲しいと言っている訳でもありません。

私たち日本人は、また数年後にどこかで大震災が起こるかも知れない日本列島に住んでいるのです。どこで何が起こっても日本全体のこととして捉えなければ、お互い生きていけない環境と理解しなければならないのです。

私たちは、貧しくても、痛みも楽しみも皆で分かち合えるような美しい民族だったはずです。








2012年6月11日月曜日

「当たり前」は否定の言葉


先日紹介した「いまこそ被災地に想いを!」講演会で、西條剛央氏が話していたことです。

ボランティアを頑張ればがんばるほど、
やっていない人を「何で?・・・」と言いたくなる。
やらない人が90%。
それでも少しでも支援してくれる人に感謝しなければならない。
皆、給料でつながっているのではない。
「当たり前」という言葉は、否定の言葉。

とても思い当たる事がありますので、気をつけたいと思いました。
私はここ一年以上、ほぼ休み無く被災地対策で動いて来たつもりです。
自分なりに頑張ったつもりでした。
その中で、確かに他の人の動きも気になりました。
「何故?」という問いかけをしたくなる人たちがいました。
でも、冷静に考えれば、その人達もその人達なりに動いてくれていたはずです。

これは、あらゆる組織で言えることです。

一生懸命動いていると、自分にとっての「当たり前」の価値観を、つい他人に押し付けているかもしれない事に、気が回らなくなります。
西條氏の言うように、「当たり前」という言葉が、他人の否定になるんですね。
自分のできることをできる範囲で動いてくれている人全員に、感謝をすべきでした。

また反省しています。



2012年6月9日土曜日

いまこそ被災地に想いを!講演会


「いまこそ被災地に想いを!」という講演会が先週6月2日に盛岡で開催されました。
さわや書店の企画で連続講演会の最終回という位置づけです。

講演者は、以下のお二人です。
戸羽 太氏 (陸前高田市長)
西條剛央氏 (早稲田大学MBA専任講師、ふんばろう東日本支援プロジェクト代表)
左:戸羽氏 右:西條氏

戸羽氏は陸前高田市の市長であり、震災で奥様を失いながら、市の復興を目指すリーダーです。
西條氏は特にボランティア活動をしていた人ではなく、震災後なにができるか動きながら考えて、今回の震災で最大のボランティア組織をつくり、率いているリーダーです。
それぞれの立場のリーダー論としてもお聞きできる内容でした。

お二人の活動の一部を記録した図書を私のブログでも紹介しましたね。

2012年3月27日「被災地の本当の話をしよう」
2012年2月28日「ふんばろう東日本プロジェクト」


私はこの2時間の講演会のためだけに盛岡に行きました。そして、とても多くの示唆を戴きました。

冒頭の挨拶で、主催のさわや書店の社長の挨拶で印象的な言葉がありました。

震災の次に恐ろしいこと、それは 「忘却」。
忘却で、被災者を孤立させてはいけません。

実際にとても大切なことです。
今年の3月11日の大震災の一年後からは、原発を除いて、被災地に関する報道はほとんど無くなって来ました。
これは報道各社の問題だけでなく、全国の関心が無くなっていることが原因でしょう。
恐ろしいことに、「東北だけでなく、近年全国にも同様の大震災の可能性がある。」と報道された直後の全国の動揺していた人達も、最近は自分に関係ないように見えます。
自分と家族の生命がかかっていることに、なんでこんなに日本人は、脳天気でいるのでしょうか。

私自身被災後、自分の立場で発信を工夫してきたつもりですが、様々な迷いもありました。
しかし、今回の講演をお聞きして、自分なりに解決できた部分も有りますし、新たな課題を戴いた気もします。
とても一度のブログで紹介できる内容では無いので、何回かに分けて内容を紹介したいと考えています。

今日のブログで再度お願いしますが、上記の二冊の本は是非お読みください。
単なる被災地の東北地方を支援しましょうという本ではなく、それぞれの立場で非常時に何ができるかが、良く理解できます。







2012年6月6日水曜日

役員の選び方、考え方

日本の内閣は昨日若干の改造が有りました。この改造の内容については、ここで敢えてコメントはしません。ただ、残念なのが政局による交代であることです。
不適切な人事なら、やり玉に挙がったときに交代すべきですが、内部の問題や選挙がらみでこの時期に不本意ながらの交代なのでしょう。

大半の政治家は政策よりも選挙だけのために動いているのでしょうか。
嘆かわしいことですが、いつも書いているように、その責任の大半は我々国民なのです。
志が無い、能力が無い、そのような政治家を責めても仕方ありません。変わりようがないくらい能力が無いのですから。そして我々が、そのような政治家を選んでいるのです。

さて、振り返って我々の土地家屋調査士会です。
宮城も含め、役員は能力の範囲で頑張っているはずです。でもその能力が納得できないなら、やはり選んだ会員の責任もあります。

常に言ってますが、
会員は本気で役員を選ぶ
選ばれた役員は本気で働く
会員は本気で応援する
応援してもダメなら次回本気でおろす
これができないなら、民主的で独立した組織では無いのでしょう。

日調連の総会が近いです。
その総会で、毎回日調連役員を糾弾している会やブロックもありますが、本当に糾弾したいなら、その会やブロックは、そんな役員を出していると反省しなければなりません。総会以外でも会員とコミュニケーションが取れる役員なら、方向修正できる機会はたくさんあるのですから。

また総会1年以上前にも関わらず、来年の日調連の役員人事の噂が聞こえ始めています。野次馬で聞く分には楽しいのかも知れませんが、今、日本は、土地家屋調査士の世界は、そんな時期では無いのです。

2010年4月7日のブログに書いたものを、今回はリンクせずに、直接再掲載します。
読んでみてください。

以下2010/04/07「来年の日調連役員人事について
今年に入ってから、来年度の日調連総会における役員選挙の噂が聞こえて来ています。
改選は今年の総会じゃないんです。来年の6月の総会ですよ。
今の体制に入ってまだ一年も経っていないのに。

もし噂の出所が本人なら、何を考えて役員をやるのだろうと思います。

就任して半年ぐらいで次期役員を考える人が、仮に来年の総会で成就したとして、次に考えることは就任後半年ぐらいで次期総会のことですよ、きっと。一年半そんなことを考えているんですかねえ。

日本の政治を見ていても、政策でなく選挙にだけ眼を向けている議員が多く見られます。その人達のやっていることは皆さんも良く分かっていると思います。

もし噂の出所が本人ではなく周りの人間なら、今はそんなこと止めましょう。

そんな話題は、確かに野次馬的には楽しいのです。
昔、東西の優秀な会長候補が選挙に出ると言うことで、全国が半年間その話題で持ちきりだったことがあります。不動産登記法改正のとても重要な時期の半年間を、全国が選挙活動で希薄な半年間にしてしまいました。
私たちも批判しているだけでなく反省しなければなりません。

問題は、その人が今まで何をやってきたか。これから何をやるつもりなのか。
「俺がなりたい。」というのは個人の問題です。役員は個人の問題ではないのです。
「土地家屋調査士や登記・地籍制度のために何々を成し遂げるには、役員の立場が必要だ。」と言って欲しいのです。

背景にはブロックによる組織選挙の問題もありそうです。
全国18000人しかいないのに、何がブロック票ですかねえ。
まったく他の世界を笑えません。
私の友人は、「志があってもこの組織票が有る限り選挙運動をせざるを得ない」と言ってました。
みなさん、どう考えますか。

頑張っていれば選挙活動なんかしなくても世間は評価してくれます。
現在の役員は、しっかりと腰を据えて働いて欲しいと願っています。

私たちもしっかりと役員を選び、選んだからにはしっかりと応援し、しっかりと評価しなければなりません。
これは日本の政治に対しても同じ事です。いい加減な選び方をしていながら、批判をしてはいけないと思います。
そうなって来れば、来年の改選など気にせずに、役員候補達も安心して働いてくれると思います。

2012年6月5日火曜日

広く浅く仕事をする?

本日、私のブログを見てくれている土地家屋調査士開業希望の方から、開業についての質問を戴きました。本気でご質問戴いたので、私もしっかり説明させて戴きました。

震災前から私のブログを読んでくださっている新人の方々にはお分かりと思うけれど、最近読み始めた方には、真意は伝わらないかも知れないと思ったので、今日の質問を下さった彼以外の開業希望者や開業した新人のために、ちょっと書いてみます。

彼は他の資格も取って、「広く浅く仕事がしたい。」とおっしゃっていました。
調査士分野としては、建物は滅失登記、表題登記、土地は(簡単な)分筆登記程度・・・

気持ちは分かります。
初心者の内に、深い仕事や複雑な仕事は、怖いし面倒だし、あまりやりたくないですね。
でも、そんな簡単な仕事の依頼が新人の土地家屋調査士に行くことは、とても珍しいのです。
そのような仕事は大抵ルートが決まっています。

実は逆に、新人の事務所には、誰も受けたくないような面倒な仕事が来るのです。
それをどう思うかです。
その仕事は他の先輩がやりたくない仕事です。
ですから、その仕事をやる分には、仕事を取った取られた、ということにはなりません。

私は新人の頃、先輩が苦手な分野は何か考えて、一生懸命勉強して身に付けました。
誰でもできる仕事は、待ってても絶対に来ません。
でも、他の人に断られた仕事は、最後に新人のところに来ます。

昔、先輩3人に断られたという区画整理がらみの仕事が来ました。
土地区画整理法を読んでいなければ、分からない仕事です。
たまたま私は勉強していたので、受託して処理できました。
その後、その依頼者は、私以外には仕事を頼まなくなりました。

また別に、どんな登記の分野でも、見かけは簡単でも、実は深い問題が隠れていることもあります。それを見抜く力も付けなければなりません。

「新人だから簡単な仕事から手がけたい。」とても分かりますが、そんな顔している人には誰も頼みたくないですね。

逆に圧倒的な力を付けましょう。
営業しなくても「これができる先生はいないか?」と捜して仕事が来るようになります。
力の付け方は、過去も何回か紹介していると思いますし、これからも書きます。

開業を考える人は、私が一年前に書いたこのブログも、併せて読んでくださいませんか。




2012年6月3日日曜日

モレスキンとダイスキン

モレスキンというノートがあります。
昔フランスで販売されていたもので、ゴッホもピカソも愛用していたという有名なノートです。今は復刻版がイタリアで製造販売されています。
モレスキンは文化も創り、その中に文化を納め、長い歴史を経て来ています。
日本では、近年の綴じノート復権の牽引役を果たした功績もあります。

ハードな表紙で机無しで立ったままでも、安定して書き込めます。紙質も満足するものです。この高級感は他のノートでは味わえないもので、無地のノートを中心に、私はかなり長い年数使っています。日本ではモールスキンと言っていた頃からです。

ただし、モレスキンの値段はポケットサイズで1,890円、ラージで2,730円(伊東屋)ですので、かなり高価なノートになります。
私は、他のノートと使い分けていますので、モレスキンは1ヶ月に1冊程度の消費です。
まあ、毎日使うものを満足して使うなら、この値段は容認できる範囲と思い使っておりました。





最近、知らなくて良いものを他人から教えてもらいました。
あの百均のダイソーからモレスキンにそっくりのノートが売り出されているのです。
人呼んで「ダイスキン」だそうです。
上記の写真の左右がモレスキンで、真ん中がダイソーのノートです。
一寸見には分かりませんね。そっくりです。
堅い表紙等の特徴は同じで、立ったままのメモにも使いやすいです。

でも手に取ると分かります。満足感はまったく違います。
質感は違います。紙質はモレスキンより白く粗いようです、しおりひもの質も悪く挟んだページに馴染みません。裏表紙に付いているポケットが無い等々、いろいろ違います。

だから、これはコピー商品とまで言いづらいでしょう。。
でもモレスキン人気で企画されたデザインでは有ると思います。
だって私達はこれを見てモレスキンを想起するのですから。
黒で無くても、かなり濃いグレーです。
私はこのような安易な企画商品は、あまり好きでは有りません。
魂も文化も無い文具は認めたく有りません。

私はおそらくモレスキン使用を止めないでしょう。
圧倒的な品質と文化を持っているものは、絶対に残ります。

しかしその反面、私はモレスキンの海外の値段を知っています。
モレスキン側の日本の商売の仕方を少し疑問に思っていました。
すべての商売は、品質の追求をしながらも、お客様のために内部的な合理化を図ることは当然と思います。

2000円前後のモレスキンに対して、ダイスキンは100円です。20倍です。

でもこれは苦し紛れのダンピングでは有りません。中途半端なコピー商品を、中途半端な廉価販売しても、まったく売れないでしょう。また綿密なコスト計算の無いダンピングでも会社が潰れてしまうだけです。

ダイソーは綿密なコスト計算と圧倒的なコスト削減の努力をしています。

おそらく、モレスキンを使いながら、ダイスキンも私のノートの一つに加わるでしょう。保存性を考えない一時的なメモ帳として。日本のちょっとしたメモ帳も100円を超えますので。




2012年6月1日金曜日

訃報―久道弘果会員のご尊父様


久道弘果会員(仙台支部)のご尊父様が5月31日にご逝去されたそうです。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

<通夜>
日時  平成24年6月3日(日)午後5時~
場所
「やすらぎホールかしまだい」
大崎市鹿島台木間塚字小谷地220-1
電話 0229-57-2771

<葬儀>
日時   平成24年6月4日(月)午後0時~
場所
「やすらぎホールかしまだい」
大崎市鹿島台木間塚字小谷地220-1
電話 0229-57-2771

<喪主>
久道和義様(久道会員のご主人のお兄様)

来賓の挨拶は難しい

先週5月26日には、宮城県司法書士会の定時総会にお招き戴きました。宮城県土地家屋調査士会としても、長年お世話になっている司法書士会の総会ですから、喜んでお伺い致しました。

ここで土地家屋調査士会会長は、来賓として祝辞を申し上げることになっています。
私も会長を3年やっておりますので、結構場数は踏んで来ていますが、この挨拶がとても難しいですね。私研修会の講師なら、原稿無しで何時間お話ししても問題ないのですが、ご挨拶は未だに苦手です。

そもそも、総会で来賓の挨拶を楽しみにしている人は、おそらく一人もいないはずです。

「早く終わらないかな、飽きたな、でも携帯いじっている訳にもいかないし・・・」というよういなことを考えているだろうなと、私自身の経験から十分想像できる訳です。

かといって、誰も聞いていないからとあまり適当な挨拶だと、私だけでなく土地家屋調査士全体が馬鹿にされます。だから会長として、大人として、やはり考える訳です。


総会等のオフィシャルな挨拶は、必ず守らなければならないルールが有ります。
自己紹介、お招き戴いたお礼、表彰受賞者への祝辞、組織同士のご挨拶、調査士会の活動紹介、お祝いの結びetc.外せないフレーズが、いくつか有ります。
でもそんな定型的なことだけ話すれば良いかというと、それも聞いている方がつまらないですね。というより話している方もつまらないのです。

とは言え、会長としての考えや想いを込めて勝手なことを言い過ぎて、他の会で寝た子を起こし、その後の総会を乱す様なことも言えません。
うーん、難しいですね。

ところで、明日は、宮城県行政書士会の定時総会にお招き戴いているんですよね。