2023年12月27日水曜日

2月鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)受講者正式募集開始

先日の大阪ガイダンスに参加された方の内訳を見ると、土地家屋調査士試験を受験中という人が過半数でした。

そこで、受験中という皆さんに「合格後すぐに何をするのか」という問いかけをしました。すると、「合格してから考えます」という人がとても多かったのです。ほとんどの人が「それが順番だ」と思っているようでしたので、私は「だから1年で合格しないのだ」と言いました。

合格したらどんな世界が自分を待っているのかを知ること。その世界に行きたいのなら、合格後、自分は何をして、どう動くべきなのか。そして、そのためのパスポ-トである資格を得るためには、合格に向けて自分の抱える現実の条件の中でどのような受験勉強計画を立てていけばいいのか。そこまでを長期スパンで考えているでしょうか。そういう具体的なイメ-ジを、自分自身の中に落とし込めていないために、合格に時間がかかってしまうのです。そして、めでたく合格はしたものの、次の行動を起こすことができず、資格を持ったまま立ち止まって悩み、動けなくなってしまう人がとても多いのです。

鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)では、現在受験勉強中の方、既に合格して独立を模索している方、あるいは開業はしたけれど経営に悩んでいる方など、どなたでも歓迎しています。それぞれが抱える問題に対し、ここから具体的に何をすれば良いのかを、個々にカスタマイズしてアドバイスをしていきます。

たとえば現在受験勉強中の方であれば、その人が目指している合格後の姿はどういうものかを改めて見直し、それにより近づくためには今をどう考え、何をすべきかという逆算的な視点を持つことが大切になります。それを2泊3日の合宿の中で、十分に時間を取って話し合いながらみつけるのです。それらが具体的になっていけば、翌年の合格は十分に視野に入ってくるはずです。

さて、令和6年度の鈴木修塾の「事務所開業・経営・運営」を2月2日に開催します。ここまで2月開催予定として仮登録を受け付けてきましたが、本日から正式に募集を開始いたします。

現在、皆さんの理解が一番不足している分野がこの「事務所開業・経営・運営」だと思っています。仕事ができても経営や営業の方法が誤っていれば事務所はつぶれます。

この分野は補助者として何年勤めても事務所からは教えてもらえない部分なので、どの人も自分の勤めた事務所のやり方だけを端から見ることで理解できているような思い込みが強くなってしまい、誤解したままの部分がかなり多いように見受けられます。これはとても危ないことだと思います。少なくとも昭和時代の事務所経営ノウハウと令和時代の経営ノウハウは、明らかに異なります。

まずは「経営や営業、業務処理の核」の部分を具体的に伝えたいと思います。その流れの中でさらに現実的な報酬計算や見積方法、受託方法なども教えていきます。また、業務の進め方のコツと時間の使い方のコツも教えます。これらの知識は、現在受験勉強中の方にとっても、土地家屋調査士という仕事の基盤を知る上で将来必ず必要になってくる知識と言えるものです。

また、ご相談いただいた方々の中には「定年後の試験合格なので、リスクの少ない開業をしたい」というニ-ズもあります。こういうご相談にも、その人が抱える問題に沿った業務と経営を目指していけるよう、できるだけ細やかに対応していきます。

資格取得を目指している方、資格を生かしてこれから事務所を開業する方などへの具体的な方法から、ベテランの土地家屋調査士の方の事務所経営の見直しまで、広くお役に立てると思います。

加えてお伝えしたいこととして、ある受講希望の方から「土地や建物を終了してから、仕上げとして開業・経営・運営を履修しようと思っていた」というお話をいただきました。

確かに皆さんそれぞれのご都合に合わせてどの順番でも良いのですが、3部門全部を受講しようとお考えなのであれば、講師側としては、受講生の各人に「まず開業・経営・運営でご自身の方向性を確認してほしい」と思っています。その上で「建物で差別化を図るか、土地を深めたいか」などのビジョンを持って土地や建物の塾に参加いただく方が、受講効果向上と共に、結果的にそれぞれの方の土地家屋調査士としてのより明確なモチベーションアップにつながると考えて講義内容を構成しています。

もちろん3部門の中で、ご自身が必要と思われる分野のみの受講でもいっこうに差し支えありません。

2月の鈴木修塾の正式な募集は、以下のとおりです。


《土地家屋調査士鈴木修塾(事務所開業・経営・運営)》

①日程 令和6年2月2日(金)13時30分~2月4日(日)13時00分

※北海道から九州と全国からのご参加がありますが、当日移動されている方が多いようです。

②場所 講 義 エスポ-ルみやぎ(仙台市宮城野区)

③受講料 115,000円(税込)宿泊や飲食は別途

※合宿所は格安 素泊 3,800円(税込)

※参加者全員で作るLlNEグル-プによる事前研修と、研修終了後の個人業務の相談や質問にも対応しています。

④参加登録の方法

受講ご希望の方は、以下にメ-ルでお願いします。

鈴木修 宛  mucha@rr.iij4u.or.jp

※件名は「鈴木修塾2月(事務所開業・経営・運営)受講申込み」など、内容がわかる書き方でお願いします。


なお、以下の仮登録も受け付けております。

鈴木修塾(土地業務)令和6年4月18日(木)~4月21日(日)

鈴木修塾(建物業務)令和6年6月13日(木)~6月16日(日)

※どちらも2か月前からLlNEによるグル-プ研修が始まるので、2か月前に募集受付を締め切ります。


お問い合わせなども遠慮なくメ-ルでお問い合わせください。

形式や内容については、過去ブログをご覧ください。

皆さん全員を全力で応援いたします。




2023年12月24日日曜日

あと5年間役所に勤めてから独立します

 公務員の方からの「独立したい」という相談が来ます。

隣の芝生は青いということでしょうか。理由は様々あるのでしょうが、最近とみに多いです。

今日も一人、現職公務員の方が、個人的なガイダンスのために仙台にいらっしゃいました。

資格試験には合格したけれど、その後の開業については具体的なプランが立てられないようです。

「現在担当している仕事の関係で、今すぐに退職することはできない」ということをおっしゃっていました。

話を伺うと、最低2年もしくは5年役所に所属していなければならないようです。

すぐに辞められないと考えるのは責任感の表れでしょう。それは立派だと思います。

ただし残念なのは、本日相談にいらした方も、そして今まで過去に相談にいらした方にも共通しているのが、「具体的に動き出すのは退職後から」という感覚でお話しされていることです。

それではダメなのです。

たとえば「5年後に開業のために動き出す」と考えて、今から5年間何もしなければ、今持ち得ている試験合格レベルの知識すら蒸発してしまいます。

5年後に退職するにしても、実力はもっと前倒しでつけなければなりません。

今日から早急に勉強を始めるべきです。

今日の相談者も、実力をつける勉強については、「どこかで補助者をしながら教えてもらう」という計画のようです。それは間違いではありません。

でも補助者に行く前にも自分でやれる勉強は無限にあると思います。

たとえば2年で実力をつけておけば、安心して5年後を迎えることができるでしょう。

また、今の仕事とてこれから何があるかわかりません。いつでも独立できる実力を持っていたら、場合によっては2年後にも安心して退職することも選択できるでしょう。

これで、人生の選択肢が広がるのです。

独立するのなら、これからの人生は自分でプロデュースしなければなりません。

だから、このような発想がなければ、今後独立できたとしても苦労しますよ。

もう一度、具体的な計画を立ててみてください。

それもできるだけ前倒しの計画です。

応援します。






2023年12月18日月曜日

行政書士を兼業で登録した場合相乗効果はありそうか 大阪ガイダンスの質問から

12月に入り、さすがに忙しく、ブログの更新間隔が空いてしまいました。 

17日に大阪で開催したガイダンスに関しても書きたいことは多数ありますし、なおかつ来年の塾の案内もしたいし‥、そして、一番書きたい大好きな文具の紹介がここのところ全くできていませんので、あれやこれやとかなりたまっています。

文具に関しては、正月になれば少し書くことができるかもしれませんが、まずは先日のガイダンスの整理から書いてみます。

ガイダンス終了後、礼状が多数届いています。

方向性に迷っていた人から「明日から何をすべきか確信を持って動くことができる」とのお話をいただき、ガイダンスを開催して良かったと思っています。

今回のガイダンスは北は旭川から、南は佐賀まで、遠くから多くの方が参加されましたが、私の講義内容だけでなく、懇親会も含めて、同じところを目指す仲間が何を悩んで何を迷っているのかに直に触れられたことが大きかったと思います。

やはり、何事も行動することで得られるものは大きいと思います。


少しコメントを整理しましょう。

「行政書士を兼業で登録した場合、相乗効果はありそうか」

今回は3人の受講者から、行政書士業務との相乗効果について質問がありました。

典型的な業務は農地転用手続きとか、開発許可申請手続きとか、関連文書作成など考えられます。私も行政書士としてこれらの業務を行っていますから相乗効果は少しあると思います。ただし、その人の地域性や、得意分野にもよるのでしょう。

またせっかく行政書士をやるのなら、土地家屋調査士に関連しない業務も狙った方が面白いと思います。


ガイダンスとその後の懇親会における私の答え方としては、既に行政書士資格を取得している方と、これから試験勉強をするという方に分けました。

「すでに取得している方」には、自分の業務を考えて会費に見合う業務受託の目処があればやっても良いと伝えました。その目処がなければ、まず土地家屋調査士業をはじめて、その後必要が出始めたときに行政書士を登録すれば良いでしょうと伝えました。

一方、「これから受験勉強をするという(取得されるか迷っている)方」には、お勧めしませんでした。

ここが一番大事です。

実際のところ、収入だけなら土地家屋調査士だけで十分見込めると思います。

行政書士試験に時間とエネルギーを割くよりも、今やるべきは土地家屋調査士で生活できるまでの能力アップへの集中だと思います。

土地家屋調査士試験合格だけの状態では、専門家の能力としてあまりにも不足しています。これはこのブログでもガイダンスでも何度も言ってきたことです。

開業して仕事が来ないのは、営業力ではないのです。専門家としての能力が無いからです。

だから、土地家屋調査士で一人前にも成れない人が、行政書士だけでなく、司法書士でも税理士でも、何の資格を取得しても、結局専門家としては使えない資格が増えるだけです。

その人は、優先順位として、まずは土地家屋調査士で一人前になること、できれば一流になることです。それをクリアできれば、収入だけなら他の資格は不要になります。

その上で行政書士をやりたい場合は、その時点で登録した方が良いと思いますし、また、行政書士資格の必要性を感じた時点で、そこから試験に挑んでもけっして遅くはないと思います。

また、何かの資格で一人前になっていれば、保有している他の資格についても営業無しで業務受託できるようになると思います。

行政書士がらみの戦略を深掘りしたい方は、鈴木修塾「事務所経営・運営」でご相談ください。合宿の時間の中で、個人的な背景や土地家屋調査士事務所のこと、また得意分野などを伺いながらアドバイスができると思います。

皆さんを応援します。




2023年12月8日金曜日

私が直接面談による指導にこだわっている意味

 「土地家屋調査士事務所開業・経営ガイダンスin大阪」も今週末になりました。

今回も旭川から佐賀までと、本当に全国各地の方々から受講希望をいただきました。

そして、受講者の皆さんから、事前にたくさんの深い質問が届いています。

それらの深い質問を受け止める側の私としては、それだけ受講者の皆さんとご家族の人生がかかっているのだということをしっかり認識しています。

皆さんの人生がかかっているのですから、質問の内容がとても深いのは当然だと思いますし、私もガイダンスや鈴木修塾に対して常に相当の責任と覚悟を持って取り組んでいます。


何度も書いているように、同じ質問でも、その人によって答えは違ってきます。

全員が、年齢も、性格も、人生観も、背負っている家族も、これまでのキャリアも、地域も、すべてが違うからです。

それに対して、通り一遍にSNSや動画配信などで答えることは、とても難しいのです。

たとえば、「現在の職業をいつ辞めて独立するか」、「合格後法人に行くか、個人事務所に行くか」など、その人によって答え方が変わります。

当然、私の土地家屋調査士としての哲学はありますが、それを一方的に押しつけることは控えています。

「開催地が遠いので、ガイダンスや鈴木修塾をzoomやyoutubeなどで発信してください」という要望も定期的にいただきます。

動画配信でも確かにそれらしいことを伝えることはできると思いますが、皆さんが私に求めていることは、それではないはずです。
本当に質問者に沿った答えにしようと思うと、一方通行のメディアではとても難しいのです。

やはり、実際に本人と会って、少し会話をして、はじめてヒントが出せるのです。

もっと突っ込んで話ができれば、もっとフィットした提案ができると思います。

いつも、ガイダンスの後に希望者と懇親会を開催することが多いのですが、これもできるだけ長くお話を聴いて、アドバイスしたいという気持ちからなのです。

私が、ガイダンスの集合形式や、鈴木修塾の合宿形式(3泊4日及び各日夜中まで)にこだわっている意味です。

ご理解ください。

皆さんを全力で応援いたします。