2014年2月24日月曜日

ピリット 完了がわかる付箋

ここ数年、付箋も多様化していますね。
素材も形状も楽しめるようになってきました。

先日もココサスという機能性付箋を紹介しました。
あのブログは評判が良かったので、調子に乗ってまた今日も新しい付箋を紹介します。

Piri-it ピリットです。
あの「像が踏んでも壊れない筆入〜アーム筆入」のサンスター文具が作りました。

これもココサスと同じように付箋の一部が切り取ることにより別の機能が出てくるのです。こんな感じで使います。


まず、後でチェックしたいところにピリットを貼ります。
この付箋には「LOOK」と書いていますね。素材は切れにくいフィルムです。
後で再度チェックして、納得したらこの付箋を途中で切り取ります。


こんな感じで切り取り線が入っています。
切り取るとこんな感じになります。


ねっ。良いでしょ。
「OK!」になっているでしょ。
そうです。「LOOK」の部分を後でチェックして、納得したら途中で切ると「OK」になるのです。
これは、とても気が利いていて気に入りました。

これは同じシリーズで別のデザインもあります。
「?」が「!」に変わるもの等数種類があります。

やはり文具は楽しくなければなりません。ねっ!




2014年2月21日金曜日

ノックス・マシン

「ノックス・マシン」 法月綸太郎



正月に読んだ本の中に、この本があります。
「このミス1位」ですから、まあ大きく外れることは無いだろうと思って読んでみました。これはミステリーとSFの両方のテイストを持った秀作だと思いました。

私ミステリーもSFもさんざん読んだ時期があります。
そういった眼で見ると、ミステリー的な部分からもSF的な部分からも、謎解きの部分は斬新なものではなく、先が読める部分も有ります。
しかし、それはネガティブなものではなく、古典的でなおかつ本格派であるという言い換えもできるものです。

過去のSFの世界には「落ち」だけに着目して書かれていたライトなジャンルも確かにありましたが、むしろ本格SFはどのような世界観(言い換えれば壮大なホラ)をどこまで広げるかが勝負です。
そういう意味では、表題作「ノックス・マシン」の近未来の世界観の構築がとても良かったと思います。

この作品中で作者は「数理文学解析」という学問を作り出しました。
この学問については以下の説明が記載させています。

「もともと詩や小説作品に用いられる単語や成句の頻度分析から始まった学問である。計算機テクノロジーの飛躍的な進歩にともなって、研究の対象は語句のレベルから文章のクラスタ、さらに作品構造の解析にまで引き上げられ、作家固有の文体を統計学の手法によって記述することが可能になった。」
「『オートポエティクス』と名付けられたコンピュータ文学制作の試みは、2010年代後半に至って、ようやく商業的な軌道に乗り始める。」
「シェイクスピアやドストエフスキーの「新作」が次々と出版され・・・」

このような世界です。この世界の中で、作者は20世紀の探偵小説を語るのです。 

この表題作は古典SFの王道「タイムトラベル」と、探偵小説の綱領「ノックスの十戒」をうまく使った秀作だと思います。傑作とまでは思いませんでしたが。

他にも本書には
「引き立て役倶楽部の陰謀」
「バベルの牢獄」
「論理蒸発ーノックス・マシン2」
が納められています。

「引き立て役倶楽部の陰謀」はライトミステリーファンでもクスッと楽しめる設定でしょう。
「バベルの牢獄」はこの電子出版の時代に書かれた、もっと未来の世界を設定しながらも紙の出版でなければ成立しない挑戦小説です。
読後には紙を透かして見たくなるはずです。
そして最後の「論理蒸発ーノックス・マシン2」は、冒頭の表題作を受けて、そのホラをもっと膨らませて書いています。ホラが回収できていない気もしますが。

誰にでも勧められる本かというと、それは違うと思います。
「良い本ですか?読んだ方が良いですか?」と聞かれたら、その人の読書の背景を考えながら、各々違う答えを告げるべき本だと思います。
この本に収録されている短編集は、クリスティやクィーンなどの多くのミステリーの知識が伏線に使われています。これは作者による読者のミステリー知識(愛?)を試される本でもあります。

ですから、この本が「このミス1位」になって、本屋で平積みされるのはどうなんでしょうか。少し考えてしまいます。
「このミス1位」を見て「たまにミステリーでも読んでみるか」と言ってこの本を手にした人の中には「とてもつまらなかった」という人も多いと思います。
私も手放しで面白かったとは言いません。「あの世界観の構築」などの言い方で褒めているのです。

では何故この本が「1位」になったのでしょうか。
もしかしたら、選者の「このような本を1位に選んだり、褒めたりすることで、他人に自分がミステリー通であると証明することになる」という自己顕示からなのかもしれません。

「じゃあ、やはりこの本は読まない方が良いですか」って?
いえいえ、この本を「つまらない」と言う人に、「もう少しミステリーを読み込むと、この本がとても面白いことが分かるんだけどな」とミステリー通の見栄を張れますよ。







2014年2月19日水曜日

2014年石巻支部総会

2月14日は石巻支部総会でした。
会長としてお招き戴いたので喜んで出席致しました。

先日も書きましたように、全部の支部総会に出席したいのですが、他の対外的な行事や先にお約束している行事があれば、そちらに行かなければなりません。
特に今年は週末の重複が多いので、大変恐縮ですが、支部総会は副会長の代理出席が多くなっています。
その中で石巻支部とは縁があるのか、重複予定が無く毎年出席できています。

震災前後とも石巻支部には通っているのですが、その前後で旅窓の景色が変わりました。
震災の年は、被災前に支部総会が開催されましたが、その翌年(一昨年)は毎年の支部総会の開催会場である石巻駅前「大もりや」が被災で使えなくなり、別会場を確保しました。
あの年は交通手段がとても不便で、私は自家用車で参加しました。
そして昨年は「大もりや」が新装開店して、再度会場として使用できるようになりました。

JR仙石線が被災してから、今も交通手段は迂回路線か高速バスになっています。
今年は高速バスを使いました。
「会長祝辞の為に年に一度出席する私が不便と感じるのだから、毎日通勤や通学をしていた人達はどんなに不自由なのだろうか」
そんなことを考えながら、石巻に移動しました。

石巻は今復興の真っ最中です。
石巻支部会員も復興業務でとても忙しいようです。
総会外ですが、来賓の行政書士会石巻支部長からも「皆さん疲れている顔をしている」とのコメントも戴きました。
支部会員の皆さんにとってとても大変でしょうが、今忙しいことは仕方ありません。
土地家屋調査士会としてもできることを頑張りますので、地域の復興のために共に頑張りましょう。

石巻郊外の復興はまだまだ時間がかかるようですが、来年はどこまで復興しているのか楽しみにして、また来年お伺いしたいと考えています。


関連投稿

奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」
6枚の壁新聞 石巻日日新聞
石巻支部総会で紹介されたメッセージ
石巻で初恋の人と再会






2014年2月18日火曜日

東日本大震災被災三県打合せ会議

東日本大震災からまもなく3年になります。
先週2月10日に東日本大震災における被災三県の打合せ会議が開催されました。

これは日調連の震災復興担当の役員と岩手・福島・宮城の3会の役員が出席し、各会の実情と復興業務の詳細を互いに確認し、具体的な問題点を挙げて検討する会議です。前回は9月11日に開催されました。

官による今後の震災復興業務については、実際の復興の進捗と行政上の都合もあるのでしょうから、地元の私達だけでは先が読めないことも多いのです。
皆で事前準備をすることも難しいので、情報収集や打合せをしたいのですが、国との打合せは日調連しかできません。
ですから、実際に業務に従事する被災地の会員のスムースな協力が得られやすいように、日調連には継続協議と情報提供をお願い致しました。

また被災地における民間業務は、数年先の業務が前倒しになっているだけのものです。本来経年によって一定数毎に建て替えられるべき建物が、東日本大震災によって一気に破壊されてしまいました。だから今登記が集中しているのです。また、これらは数年後には無くなってしまう業務でもあります。
ですから安易な設備投資や無計画な事務所スタッフの増員もできない中で、各々工夫しなければなりません。
そのためにも情報交換と打合せがとても重要になります。


他にこの会議では、震災記録集の発刊についても打ち合わせしました。
東日本大震災後、震災関連の様々な資料を各会が各々集めていましたが、それらをまとめる被災三会の編集打合せの時間が取れずにおりました。

立派な記録集を出すために時間がかかるなら、各々できるところから発刊しようかという提案も出ました。
とにかく被災地が応援してくれた全国の皆さんに対する一番のお礼は、これらの記録集の提供だと思っていますので、どの方法でも近いうちに必ずまとめたいと思っています。

宮城会会員の皆さんは、心身共に疲れが溜まっている頃と思いますが、今後ともご協力をお願い致します。





2014年2月15日土曜日

何故君は動かないのか

「私は補助者経験がない」
これを言い過ぎたかも知れないと思い始めています。

何か個人で専門店を開こうとする人なら、たとえば板前になろうと思ったら修行は当然でしょう。
その場合、どこかのお店で学んだ方が効率が良いに決まってますし、下手な親方の元ならさっさと独立して別の修行もあるでしょう。
どちらにしても実力が付くまでは、「人並みの生活」を我慢しても、未来のために修行をすることは当たり前です。

でも土地家屋調査士や司法書士の資格試験に通った人は、何も達成していないのにそれだけで満足しているようです。
補助者での修行が厳しすぎて耐えられないと文句を言ったり、給料が安いと文句を言ったりする声が聞こえます。厳しく鍛えてもらうために補助者になったのではないのですか。まったく本末転倒でしょう。

私は確かに補助者経験がありません。
ただしその程度の覚悟なら、安易にまねしないでください。
補助者経験が無いのに開業するのだから、自らを律して他の補助者が毎日積み重ねている経験を凌駕するほどのトレーニングをすることが必須です。

独学は、本来他の補助者が下働きをしている時間も自分のためのトレーニングに当てられるから、効率よく実力を積み重ねられるメリットもあると思います。
少なくても、開業当時から私はそう信じて、ここまで間違いなくやってきました。
昼は毎日公園を測量していましたし、夜は毎日夜中までCADの練習をしたり、法律を勉強したりしていました。
そして私はプロですから、当然今も勉強を続けています。

私の経験を紹介しているのは、土地家屋調査士の開業には補助者経験が必須であると思い込んでいる人が「最近補助者募集が無い」と嘆いていたことに対して、「道は一つではないよ」とアドバイスをしたかったからです。
また補助者経験がリスクになることがあることも以前のブログで紹介しています。
でも補助者経験を否定するものではなく、良い事務所で補助者経験ができればそれがベストであることは言うまでも無いことです。

最近、補助者修行が面倒だからという理由で独立開業しながら、口だけは「頑張ります」と言って、まったく自分でトレーニングができていない後輩を見ることが増え、とても残念に思っています。
会社などの組織人の頃の「頑張ります」などの言い訳で済ましていたころの性根がまだ残っているのでしょう。
我々は誰にも言い訳ができない立場です。頑張っている経過さえ評価されません。最終的に実力がなければ何の評価もされません。
それなら誰かに指示に従っていればギリギリ評価される組織人に戻れば良いでしょう。

君は実力の世界を目指して組織から出たのではないのですか。
君は自分の未来を誰かに委ねるのではなく、自分で未来を創りたかったのではないのですか。
それなら今日君は何をしていますか。

何故君は動かないのですか。



*過去の関連投稿

補助者から独立開業する不安

試験合格後土地家屋調査士事務所で修行すること

事前にシミュレーションすること

再度、経験は作るものです。

「調査士一本でやるのは難しい感じがするんですが?」に答える





2014年2月11日火曜日

新人の見積相談を受けました

先週末、新人から見積の相談を受けました。
どうも新人である彼の事務所に知らない人から突然電話が来て、仕事の見積依頼が来たようです。

話しを聞いていて感じたことは、彼は見積の書き方が分からないのではなくて、業務そのものを理解していないようでした。
業務全体を見通して、どのような段取りでどこまで調査しなければならないのかが理解できなければ、見積の計算はできません。

また別の問題として、開業して間もない新人を狙って見積依頼がくるときは、すべてがそうではないと思いますが、本当に気をつけた方が良いのです。
私自身も新人の頃に経験しています。

それでなくても仕事が無い新人の仕事の受託を邪魔するつもりはありません。
その依頼が、なんらかの評判を聞いたとか、誰かの紹介なら問題ないでしょう。
でもその新人を知らないのに、名簿で調べて新人だからと狙って来るお客様をどう考えれば良いのでしょうか。
評判も聞いたことのない開業したての医者を、わざわざ名簿で捜して受診する人はとても希だと思います。

金額かそれとも瑕疵のある業務か、その依頼に何か狙いが含まれているかも知れません。
仕事が無いと思って足下を見るような指し値を入れて来ることがあります。
その金額で本人が合うと思うのならもちろんそれで良いのですが、何故先輩はその金額でできないのかも落ち着いて考えてみてください。

この新人は、そのままでは重要な調査事項を見落として大赤字になるか、それとも大火傷をするかになりそうでした。
大赤字は本人の問題ですから我慢するしかないのでしょうが、大火傷をするときにはお客様にも迷惑をかけてしまいます。

もちろん今回は、見積の書き方を相談に来てくれたので業務の段取りなどを教えて救うことができましたが、彼が最初に考えてきた内容ではとても怖いことになるかもしれませんでした。

新人の皆さんは、仕事を受託するときは近くの先輩に相談してみてください。

大丈夫ですよ。
先輩はアドバイスをしても、新人の仕事の邪魔をしたり、仕事を取ったりすることはありませんから。




2014年2月9日日曜日

仙台で78年ぶりの大雪

この週末、全国的な大雪がありました。
驚きましたね。
仙台で78年ぶりの35cmの積雪。石巻では91年ぶりの38cmの積雪だそうです。
仙台はあまり積もらないと普段から思っていましたが、それにしても仙台の積雪ってそんなものなんですね。実際に外に出ると50cm程度の積雪に見えますけれど。
とにかく78年ぶりということだから、私にとって生まれて初めての積雪ということですね。

この大雪が土日に当たったので、日本中で被害も少なかったと思いますが、土日お仕事の方々や連休と考えて旅行されていた方々もいます。その方々にとってはとてもご不自由だったでしょう。

さて、土地家屋調査士の世界でも、2月7日から9日まで土地家屋調査士特別研修の中の基礎講座が開催されました。全国の受講者の皆さんは、この大雪で参加も困難な思いをされた方々もいたでしょうね。宮城会でも5名が受講されました。お疲れ様でした。
宮城会としてもセンターの運営と認定土地家屋調査士のあり方を検討したいと考えています。認定調査士のあり方は制度的な側面が大きく、日調連が本腰を入れて動かさないと宮城会だけでは動かせないところもありますが、せっかく大雪の中特別研修を受講した会員が報われるような制度を、宮城会だけでも作り込みたいと考えています。

明日10日も寒いとの予報が出ています。
10日は日調連役員と被災三県の打合せがありますので、担当者の皆さんが仙台に集合します。
更に10日は仙南支部の定時総会があります。(申し訳ありませんが、私はこの被災三県の打合せに出席しなければならないので仙南支部は松田副会長が代理出席します)

これらの会議や現地調査などで、明日移動される皆さん、地面の雪が凍ることによるスリップや、雪解けの落雪などにご注意くださいね。
また現地調査を内業に切り替えることができる人は、明日だけは内業の日にされても良いと思います。




2014年2月7日金曜日

全員出席の塩竃支部総会

本日2月7日、仙台法務局塩竃支局の小山支局長をお招きして宮城県土地家屋調査士会塩竃支部の第34回定時総会が開催されました。
私も宮城県土地家屋調査士会会長としてお招き戴いたので、喜んで出席して参りました。
今年は対外的な行事の先約と重なって、私が参加できる支部総会が少ないのですが、塩竃支部には出席できましたので嬉しく思います。


この写真は総会時の集合写真です。塩竃支部では総会時に必ず集合写真を撮ります。宮城で総会の際に集合写真を撮るのは塩竃支部だけではないでしょうか。これが毎年良い記念になります。

塩竃支部は、動きやすく、お互いに声が掛けやすい理想的な人数の支部として、33年前に仙台支部から独立して新たに設立されました。その後増減はありましたが、本日現在で支部会員は20人です。
全員の顔が見えるとても理想的な支部で、昔から作業着の統一化を図ったり、研修も広報も皆一緒に行動されていました。会員同士仲が良く、支部旅行会なども定期的になされていましたが、今回の総会では支部会員全員出席でした。


これも佐々木支部長の求心力でしょう。

塩竃支部は毎年総会後に会長への質問コーナーがあります。会員の皆さんにいろいろなことをお伝えしたい会長としては、とても嬉しい時間です。(聞かれないことまでお話ししていますが)

以下総会後の懇親会です。

先程の会長への質問コーナーでは答えきれなかったことをお話ししています。これくらいの人数だといろいろな話しができます。

動きやすい人数ではありますが、使える会費の観点ではもう少し多い方が良いでしょうね。
単位会の理想的な会員数や支部の理想的な会員数を考えながら帰途につきました。









2014年2月5日水曜日

佐村河内守のもう一つの闇

このブログで、現代のベートーヴェンとまで言われた佐村河内守の書籍を紹介したのは、昨年の10月16日「交響曲第一番 佐村河内守」でした。

『交響曲第1番《HIROSHIMA》』
本当に感動して聴いていました。
この曲は、現在全国ツアー中でもあります。
私も4月の仙台公演を楽しみにしていました。

その佐村河内守が本日弁護士を通じて、この曲などを別の作曲家に頼んで作ってもらったことを発表しました。驚きと共に残念な思いです。

最初のゲーム音楽を作曲していた頃には、ここまでの騒ぎになると本人も最初は思わなかったでしょう。ポップスには良く有る話ですし。
その後、メディアにあまりにも取り上げられて、CDも売れ、本人も精神的に辛くなってきたのかも知れません。
またゴーストライターのT.A.氏が、金銭等で何か言ってきたのかも知れません。
それについてはいずれ明らかになるのでしょうが、私はそこには興味はありません。

正直、初めてHIROSHIMAを聴いたときは、心から素晴らしいと思いました。
「素晴らしさ」と言うより「凄み」と言った方が良いような感じでした。

でも初めて聴いたのが、作曲者が聴覚障害者と聞いてからです。
あの頭の中で鳴り止まぬ轟音の「闇の中で見つけた小さな光」。
それを感じて作曲したというシーンと重なって聴きました。

私の感性の中でこの曲を公平に評価できたのか、それともあのプロフィールが曲の凄さにどれだけ加算されたのか、今となっては分かりません。
でも、交響曲として空前の大ヒットになったのは、やはり佐村河内守のプロフィール無しには成立しなかったでしょう。

そのCD出荷が停止になるようです。
仙台公演が中止になるかも知れません。
なにしろ著作権料が誰に行くのかが不明ですし。

先程仕事をしながら、また聴いてみました。
交響曲HIROSHIMAは、やはりそれ自体素晴らしい曲です。
ニュースを聞いた直後の今でも凄みを感じます。
できあがった曲に罪がある訳では無く、良い曲か悪い曲かで判断されるべきです。

『交響曲第1番《HIROSHIMA》』仙台公演がそのまま開催されるなら、やはり聴きに行きたいと思っています。
また何らかの決着を付けて、いずれCDも再発売して欲しいと思っています。
それだけの力のある曲です。

とてもとても残念です。




*追記 2014/02/06
念のため追記をさせてください。

とても残念だと書いたのは、佐村河内氏に騙されたところではありません。これでこの曲が正当な評価をされなくなるのだろうなという想いで書きました。

*追記2 2014/02/06
全国ツアー(もちろん仙台公演も)が中止になりました。

2月5日NHKニュース

耳が聞こえない障害を乗り越えて作曲しているとして、CDが異例の売り上げとなっている、佐村河内守さん(50)が、代表作の交響曲などを別の作曲家に作ってもらっていたことを、5日未明、弁護士を通じて発表しました。

佐村河内守さんは広島県で生まれ、独学で作曲を学び、耳が聞こえない障害と闘いながら作曲活動を続けているとされています。
平成20年に初めて演奏された「交響曲第1番HIROSHIMA」は、「希望のシンフォニー」として、特に東日本大震災のあと注目を集め、CDが18万枚以上の売り上げを記録するなど、クラシックとしては異例の売り上げとなっています。
しかし、5日未明、佐村河内さんは弁護士を通じて、十数年前から別の作曲家に曲を作ってもらっていたことを明らかにしました。
これについて佐村河内さんは、NHKの取材に対し「平成8年ごろ、初めての映画音楽の作曲の依頼があったが、耳の状態が悪くなり、半分以上を作ってもらったことがきっかけだった」と説明しています。
その後も、このときに知り合った作曲家に、曲の構成や楽器の編成、曲調のイメージを伝え、作曲をしてもらう形で作品を発表し、報酬を渡していたということです。
佐村河内さんは「自分は楽曲の構成をしたが、作曲をゴーストライターに任せてしまったことは、大いなる裏切りであると思っています。ファンや深く傷つけてしまった方に、心よりおわび申し上げます」と話しています。
平成8年以降に佐村河内さんの作品として発表された曲としては、「交響曲第1番HIROSHIMA」のほか、東日本大震災のあと、被災地で交流していた少女のために作曲したとされる「ピアノのためのレクイエム イ短調」や、それを発展させた「ピアノ・ソナタ第2番」などがあります。
また、ソチオリンピックに出場するフィギュアスケートの高橋大輔選手が、ショートプログラムで使用する曲「ヴァイオリンのためのソナチネ」も、おととし発表しています。
佐村河内さんの代わりに作曲していたとされる作曲家に対し、NHKは取材を申し込んでいますが、これまでのところ回答はありません。

NHKはこれまで、NHKスペシャルなどの番組やニュースで、佐村河内氏を取り上げました。
取材や制作の過程で、検討やチェックを行いましたが、本人が作曲していないことに気付くことができませんでした。
視聴者の皆様や、番組の取材で協力していただいた方々などに、深くおわびいたします。

2014年2月3日月曜日

測量CADは何を買ったら良いのですか

「測量CADは何を買ったら良いのですか?」
これは先日の開業ガイダンスで出た質問です。

答えが難しい質問です。いろいろな答えがあるでしょう。

開業ガイダンスの中で「とにかく後で買っても間に合うものは、仕事の受託を見ながらできるだけ後で買う」と言ってます。開業資金を抑えるためです。仕事の見通しが無いのに最初からすべてを揃えて、そのリースを払えないで業界を辞める新人を見ているからです。

測量機器は初めてのメーカーでも、測量ができる人なら事前にちょっと触ればすぐに使えると思います。だから最初はレンタルでも良いと思います。
「土地家屋調査士にとって測量機器は、武士で言えば刀に当たるもの。レンタルなんてとんでもない」そんなことを言う先輩もいるでしょう。
そんな先輩に限って測量機器の定期点検を怠っていたりします。
そんなの気にしないでください。

ただ私に関しては、過去のブログでもお知らせしているように、毎日公園で測量練習をする必要があったので、手元に置くために、最初は中古の測量機を買いました。

さて、測量CADについてはどう考えれば良いでしょうか。
これは私たちの業務には切り離すことができないソフトだと思います。土地も建物も図面を作成するなら何か欲しいと思います。
しかし結構高いものですから迷いますね。

仕事が来てから買えば良いかというと、それも難しいかも知れません。
測量CADは、慣れないととても使いづらいと思います。またレンタルも現実的では無いでしょう。資金に余裕が有れば買っておいて、毎日練習して少しでも慣れていた方が良いのと思います。

では何を選ぶかですね。
値段だけで言えばフリーソフトを使って図面を描いている人もいます。
ネットで調べてみてください。HO-CADなどが有名ですから、検索に出てくると思います。またフリーの測量計算ソフトとJWーCADなどを組み合わせている人もいます。
最初はこれらで練習していても良いでしょう。使いこなせればこれらだけでも充分ですし、先輩でこれだけで業務をこなしている人もいます。

ただしコンピュータの分野が自信があるならこれらのフリーソフトでも良いと思いますが、サポートなどの視点から最終的には市販の専用測量CADをお勧めします。

では市販の測量CADは何を選べば良いかという事になりますが、どれでもできることは大差ないはずですから、むしろサポートを重視した方が良いでしょう。
業務中、急いで図面を描かなければならないときに、使い方が分からないと言うことがあります。そんなときにすぐに教えてくれるサポートが欲しいですね。
具体的に「このメーカーが良い」とお伝えしたいところですが、地域によって得意なベンダーも違うでしょうし、営業やサポート担当者との相性もあるでしょうし、一概に決められません。

それらを把握するためには、地元の先輩に相談することでしょう。
これは上記の地元に強いCADベンダーを把握できるし、実際に先輩が感じているサービスやサポートの善し悪しが分かるので、ユーザー目線で選ぶことができることです。

でも一番良いのは、お付き合いのある先輩や仲間と同じCADを買うということです。
これも困ったときに何かと教えてもらえるというメリットが有ります。
やはり同業者に聞く方が、質問の意味が分かってくれるので、これが意外と大きなメリットになります。
そして、更に何らか大きな仕事を受託したときには仲間との共同作業も考える必要があるはずです。そんなときに同じCADシステムを入れておくと、とても便利だと思うのです。

いろいろな答えがあるはずですが、私はこんな趣旨でお答えしました。