2012年9月30日日曜日

台風の中、移動中です


週末、徳島会で研修会講師をしてきました。
私にとって初めての徳島でした。
時間をたっぷりもらい、会員の雰囲気も良かったので、講師としてはとても充実した研修会でした。

さて現在は台風の中、徳島から仙台までの帰り道です。
飛行機は大丈夫か心配していましたが、案の定欠航とのこと。
ネットで予約飛行機が欠航したことは分かったのですが、その予約が別の便に振り返られるのか、そしてその便は今日中飛ぶのかが、分かりません。
確認しようと思いましたが、この電話が繋がらないのです。
旅行会社も、空港も、航空会社もまったく繋がりません。
ネット社会になって電話の問い合わせ窓口が絞られて、「ネットで調べろ」的な対応になっているようです。と言っても、ネットを探しても分かりやすいサイトは無く、時間だけが過ぎて、確実に今日帰らなければならないので、結局事実を確認できないまま飛行機は諦めました。

ということで、朝ホテルをチェックアウトして、徳島研修会に参加された兵庫青調会の方々に新神戸まで車で送ってもらい、新幹線に乗り換えました。
新幹線は順調かと思ったら、豊橋手前で一旦停止。
その後は私の車でも追いつきそうなスピードで、新幹線が走り、そしてまた停止。
運転再開の目処が立っていないとのアナウンスが有りました。
さてさて、東北新幹線の乗り継ぎ切符は、本当に今日使えるのだろうか。
大して動いていないのに疲れます。

しかし、研修会の前日でなくて本当に良かったと思いました。
皆が待っている研修会に絶対に遅刻する訳にいかないので。

まあ、こうなったら、新幹線を楽しむしかないですね。
今日は飛行機のつもりで、読む本を1冊しか持っていないし、それも読み終わりました。
とりあえず、車内でスイーツセット注文。ブランデーケーキとブラックコーヒーです。
あと1時間このままなら、スイーツセットから、ビールセットに変えちゃうゾ。

2012年9月28日金曜日

ゆるキャラ「きょうかい君」と「あいちゃん」 



この子知ってます?「きょうかい君」って言うんです。
愛知生まれです。


あいちゃんです。きょうかい君のパートナーです。


愛知県土地家屋調査士会のイメージキャラクター「きょうかい君」と「あいちゃん」です。
きょうかい君は以前は箱でできていたのですが、最近大人になって姿形がちょっと変わりました。
大人になったので、「あいちゃん」というガールフレンドもできました。。
「きょうかい君」はさすがに愛知生まれ、愛知の滝口会長と同じで、とてもモテるようです。

私個人的には、手作りの箱の頃のきょうかい君も好きだったのですが、今回は本格的ですね。
中はかなり暑いらしく、中でファンが回っているとか・・
あっ、もちろん「きょうかい君」に中の人はいませんが。

その愛知が誇る「きょうかい君」と「あいちゃん」が今回「ゆるキャラグランプリ2012」にエントリーしたそうです。
せっかく我らのきょうかい君とあいちゃんがエントリーしたので、このブログを読んだ人は土地家屋調査士に関係なくても是非投票をお願い致します。

ところで「ゆるキャラグランプリ」のエントリーを見たのですが、凄いですね。
知っているもの、まったく知らないもの。
とにかく出せば良いってものじゃないですよ。
まあ良くもこんなにたくさんいるのかと笑ってしまいました。

我が宮城県のスター「むすび丸」も出ています。
ちなみに「むすび丸」はこのブログの右上にいつもいます。
復興に向けて頑張っています。

彼は本日現在で11位です。
「きょうかい君」と「あいちゃん」は303位です。

頑張れ!「きょうかい君」と「あいちゃん」!
せめて兵庫の「ちっちゃいおっさん」27位は抜こうよ。


ゆるキャラグランプリ投票方法

検索エンジン(yahoo、google 等)で「ゆるキャラグランプリ2012」
と入力してしてください。
(アドレスバーに http://www.yurugp.jp/index.php と入力してもok です。)


愛知会HPきょうかい君の紹介

2012年9月24日月曜日

スマホ連携文具

私は文具好きで、ガジェット好きです。
当然スマホと言われるiPhoneも3G日本上陸初日から持っています。
その鈴木が、巷で大ヒットしているスマホ連携文具と言われる製品群を何故ブログに書かないのかと言われました。

実は私の中では微妙なのです。

確かにヒットしていますね。
キングジムの「ショットノート」が最初出て、その後コクヨの「キャミアップ」が出て、大ヒットしています。今でもスマレコノートやスマートノートなど、他のメーカーが遅れて参入していますので、文具の1ジャンルを形成しそうです。
スマートノートはちょっと面白いアプローチなので、時間があったら別に書きますが。

基本的には手書きノートをスマホで写真に撮って、ノートをデジタル化するのです。ノートに特殊マーク等の印刷部分が有り、そのマーク等を手がかりに、写真を台形補正して、正面から撮影した画像のように補正してくれます。
更に手書き等で印を付けた部分を見つけ、OCRにより日付やタグ付けをしてくれるものです。
手書きデータをデジタル化することは、デジタル整理が可能になり、更にevernote等のクラウドで活用することも簡単になることなので、私にとっても長年の課題でした。
ですから、すぐにすべての商品を買って試してみました。

早速、毎日の手書きメモや現場の粗図などで使ってみました。
確かに悪くないです。緊急に外にいるときに手書きメモを誰かに送るなら、これは使えるでしょう。

ただし、これらの製品が発表される前から、私は手書きのノートを写真に撮ってメール添付や、クラウドにアップすることを普通にやっていました。特に台形補正が必要と感じたことはありません。
少なくても、私の使い方ではそんなに重要では有りません。
何故かというと最初からなるべく正面から撮影していますし、文字が読めれば良いという使い方をしているからです。

この製品、どれだけのニーズが有るのか。そこが問題です。
新しいモノ好き(はい、私です)達には、間違いなく訴求する力が有ると思います。
ただこれがビジネスシーンで使うものなら、オフィスにはスキャナが有ります。
緊急でない限り帰ってからスキャンすれば良いだけだと考えています。
私は今まで、ほとんどの自分のノートや資料をスキャンして来て、クラウドにアップしてきました。

スキャナが無い人のためか?
本当に台形補正が必要か?
アップの際にタグや日付が自動になるだけで、後から手を加えないで済むか?

何しろ他のノート類に比べると若干高いので、その費用対効果を考えてしまいます。
私の使い方では不要かも知れません。ただし、ヒットしているのだから、私以外にはニーズにピッタリの人たちがいるのでしょう。

結局、鈴木は買わないのかって。
いやすべての商品を買いましたよ。研究の為に。(お前は何者かって?)
特にフロンティアであるショットノートはシリーズを何冊も買いましたよ。
新しいジャンルを開く文具には敬意を払う必要が有ります。

それにいつも言っているように、文具は手段ではなく目的ですし。




2012年9月23日日曜日

現実的になった夢

昨日ヴィッセル神戸に逆転勝ちして、我がベガルタ仙台は2位をキープしています。1位サンフレッチェ広島に勝ち点2差。残り8試合。サポーターも気合いが入ります。

私が長年応援しているベガルタ仙台は、本当に弱いチームでした。
いつかJ1リーグで戦うベガルタ仙台を見たいという途方もない夢を見てきました。

その夢が叶えられたのが、2001年清水監督のときです。
前節山形に抜かれ、最終節アウエーvs京都戦に、3位で臨みました。
京都が一位で抜け、山形、仙台、大分の三つ巴の戦いでした。
後半終了直前、岩本輝雄の左サイドからのクロスを山田隆裕が折り返し、財前のボレーシュートが京都ゴールに突き刺さったときに、新しいステージが開けました。
奇跡的逆転昇格に、涙が止まりませんでした。

昨年、東日本大震災で練習場もクラブハウスも被災して練習できず、加わったばかりのエース、マルキーニョスも帰国してしまい、チーム存続すら心配しました。
その中で自主的にボランティア活動を始め、チーム再開を待った選手もいました。
Jリーグの再開と、その川崎フロンターレ戦が決まりました。簡単に応援に行ける様な交通手段が無い頃です。その中サポーターも頑張って応援に行きました。仮設住宅住まいから苦労して応援に行ったサポーターもいるようです。
あの試合も太田吉彰のギリギリのトウキックで勝利し、その感激で涙しました。

昨年は結果的に過去最高順位4位という結果で終わりました。
しかし、今年の開幕前、各評論家の皆さんはベガルタに高い順位を与えてくれませんでした。降格候補にも挙げた方もいます。
まあ仕方ありません。
日本代表選手もいないし、派手な選手移籍も無かったし、ベガルタ仙台は長年弱いというイメージを作っていましたので。

今年も世間に期待されない中、手倉森監督だけは優勝を目指していました。
技術的には、長年の弱い中でもぶれなかったチーム戦術が、チーム全体に身に付いたことが大きいでしょう。
精神的には、今年も練習合間にボランティア活動に行くことが、結果的に選手を強くしているようです。
被災地で「頑張って!優勝してね!」と逆に励まされ、強い決意を持って帰るようです。
別に浪花節の世界を書くつもりではありません。
心身ともにキツい試合終盤の一歩に、この精神力がとても影響します。
選手が勝手に使命感を持っているだけでも良いのです。

試合結果で、被災地は一瞬でもすべてを忘れて歓喜します。
被災地はサッカーなんか見てて良いのか、という考え方があるかも知れません。
そういう方は仮設住宅に来てみてください。
被災地ではサッカーに一喜一憂でさえ、意味が有るのです。

今年の12月1日に3度目の涙を流したいと、現実的になった夢を見ています。




2012年9月19日水曜日

評価は他人がする

先日、ある会の役員が「自分なんか何も分からないのに、こんな役をやっていて良いのか疑問です。」と私におっしゃいました。

ご謙遜もあるでしょう。
でも本人にとっては、本当の気持ちかも知れません。
このような考え方は、多くの方が持っているのでしょうね。

自分の能力は、自分が一番分かっています。
何ができそうで、何ができないのか。
ですから、何を頼まれても、「私で良いのかしら・・」と悩んでしまうのでしょう。
これは役員に限ったことでは無いですね。

でもね、私はこう考えています。
評価は他人がするのです。
何らかの事情や大袈裟に言えば宿命で、今の立場があるとします。
そのときは自分の能力の限り頑張れば良いだけです。

その上で、あなたが他人の期待に応えられないのなら、心配しなくても次回外してくれます。
そのときはあなたを選んだ人の判断が悪いのです。
あなたは精一杯やったのですから、悪くありません。
そう考えなければ、おそらく何もできません。

他人の役に立っている人は、100点満点の能力だから役に立っているのでは無いのです。
他人のために与えられた役割を、精一杯やっているから他人の役に立つのです。

私が会長や講師をやっているのことも、そう思ってやっています。
ある意味居直りです。
その分野で、自分が能力不足であることは、私が分かっています。
でも誤解であっても、お前が必要だと選んでくれた人達がいます。
そうであれば、私の能力の限り全力で役割を務めるだけだと考えています。
それしかできません。

自分の能力は自分しか分からないけれど、それが他人の為になったかは他人の物差しで良いのです。その上で自分が不甲斐ないと思うのなら、もっと他人の為になるために、自分の能力を磨けば良いのです。

皆さん、少し楽になりましょう。





2012年9月18日火曜日

受験指導校LECで特別講義をしてきました

資格の受験指導校LEC仙台校で特別講義をしました。
『土地家屋調査士の業務と今後の展望』というテーマです。

土地家屋調査士を目指そうかなと考えている人、実際に受験を始めた人達が対象です。
いつも土地家屋調査士の新人を指導していますが、その前の方々なので、とても重要な講義だと思って臨みました。
なにしろ、本当に人生の岐路に立って選択をしようとしているときのアドバイスの役ですから。

ちなみにLECでは2009年3月1日にお話しした以来です。前回は対象がこれらの方々に加えて、調査士開業したけれどどうすれば良いかなと迷っている方々も対象になっておりました。
動画もありますので興味のある方はこちらからご覧ください。

さて、

資格を目指す人は迷っています。
土地家屋調査士は目指すべき資格か?
土地家屋調査士だけで生活できる十分な収入が確保できるのか?
ダブルライセンスが必要ではないのか?

受験生は迷っています。
あとどれくらい勉強すれば合格できるのか?
このまま勉強し続けて良いのか?
他の受験生はどんな勉強をどれだけしているのか?

合格者は迷っています。
開業資金はどれだけ必要なのか?
今は開業する時期ではないのか?

迷いは分かります。
人生がかかっていますからね。

土地家屋調査士を目指す今日の受講者達も、このブログを読んでくださっているようでした。
だからここでも1つだけアドバイスします。

情報が欲しいときにネットを調べたくなります。
でもね、ネットでぼやいている受験生や、土地家屋調査士を見て、土地家屋調査士全体を分かったつもりになって欲しくないのです。
その人がネタで書いているなら、それはそれで見分けましょう。
当然どの業界も努力は必要です。
努力せずにネガティブな書き込みをしている人がいるとすれば、資格者以前の問題だと思います。

どんな業界でも様々な人がいます。
問題は誰を信用するのかです。

土地家屋調査士にまじめに取り組んで、精進を続ければ、この資格だけで十分に生活できます。まともに土地家屋調査士をやっている多数派の話を聞いてください。
開業や事務所経営については、私の過去のブログを参考にしてください。
また、このブログを読んでいる人で何か迷いがあったら、ご連絡ください。
即日のお返事はできないかも知れませんが、何らかのお返事はいたします。




2012年9月16日日曜日

山口市菜香亭で土地家屋調査士を語る

先週末山口会研修会に講師としてお招き戴きました。西本聡士会長のもとに役員がよくまとまっている会だと感じました。

そしてその研修会の翌日は山口青調会の勉強会に参加しましたた、その会場に驚きました。山口市菜香亭です。


上の写真は菜香亭のホームページからの写真です。
私のiPhoneでは全体が撮影できなかったのでオフィシャルのものを紹介します。とても素晴らしい建物です。
明治10年から平成8年まで営業していた歴史ある料亭を移築復元したものだそうです。
そして井上馨が「菜香亭」と命名して以来、歴代の日本の総理がここを訪れ、日本の未来を語りあった場所です。



大広間です。近代日本を創った政治家の書がありました。
左が木戸孝允、正面が参上実美、右回りに伊藤博文、山形有朋、寺内正毅の書です。
他にも岸信介、佐藤栄作、田中角栄等々、最近では安倍晋三までの多くの書がありました。
この料亭で、明治、大正、昭和、平成と長い時間、日本のの未来が語られたのかという感慨をもって見学しました。




会議前に見学している山口青調会会員です。



その施設をとても安価な料金で一般利用できることも驚きでした。
こんな素晴らしい施設の一室を山口青調会の勉強会で使うことができるのです。
この写真は会議をした部屋から見た庭園です。

さて、全国の若い人たちは皆、今をどう生きるかを悩んでいるようです。
今の生き方は、今のことだけ考えていると解決しません。
今の生き方は、未来の方向を決めないと、決められないのです。

明治維新直後から平成まで、近代日本の様々な困難の中で、時の政治家が日本の未来を夢見て語り合ったこんな歴史ある素晴らしい施設で、長州の末裔の山口青調会の皆さんと、土地家屋調査士の今と未来のお話しをしてきました。







2012年9月11日火曜日

まだ見ぬ明日

2013年の手帳商戦が始まりました。
毎年手帳の発売時期が早くなっています。
文具店に手帳が並ぶと嬉しくてすべての手帳を見て歩きます。
今年も各社知恵を絞った新製品が並び始めました。

私はご存じのように文具好きです。
特に手帳にはとても想いがあります。
私は中学生の頃の生徒手帳の改造から始まり、毎年毎年、その年代の自分の生活に合わせた手帳を工夫して、肌身離さず生きてきました。
私の手帳には私の半生そのものが入っています。

私の手帳への想い、活用のノウハウ等々書き始めれば、数冊の本が書くことができるでしょう。
それなのに、他の文具のことを気軽に書いていながら、手帳についてはあまりこのブログで紹介していませんでした。
おそらく、文具の中でも特別の存在で、想いがこもり過ぎて書きたくなかったのでしょう。

最近分かりました。
なぜ手帳が好きなのか。

来年の真っ白なページに
来年のまだ見ぬ自分がそこにある

来年のこの日はどんなことが待っているのか
来年のこの日はどんな自分になっているのか

手帳の真っ白な空白は私の未来で埋まるのです。
その未来は、大きな夢、小さな夢、それらの夢で空白が埋まるはずです。
だから嬉しいのです。

手帳は、夢や望みを確認して、未来を一緒に切り開くバディなのです。


人は未来があるから今日を生きられます。
未来に夢があればあるほど、濃い今日を生きられます。


今東北には未来を描けない人達がいます。
努力しても自分たちだけでは未来を作ることができない人達がいます。
来年の手帳に何を書いて良いか分からない人達がいます。

手帳を見に行って考えました。


2012年9月7日金曜日

祈り 〜沈黙の海から



祈り ーあの日ー

あの日の夜
雪が降った
横なぐりの
烈しい雪が吹き荒れ
余震が続く中
1本のろうそくをたよりに
毛布をかぶり
空き地に身を寄せ合った

夜更けに雪が止むと
青く澄み渡った夜空に
いつもより多くの星が
ささやくように
光った

その日
たくさんの
たくさんの命が
空に昇った







東日本大震災の追悼詩集「沈黙の海」を読みました。
菊田郁氏(宮城県登米市出身・元中学校教員)の詩集です。
定価1000円ですが、内300円をみやぎ震災遺児・孤児募金に寄金するとのこと。
仙台の大きな書店に置いてあります。

遠方の方で欲しい方は遠慮無くご連絡ください。
私何かと書店に行きますので、代わりに買ってきます。



がれき 〜沈黙の海から


がれき

ひとくちに
<がれき>と言ってしまえば
それだけのことかもしれない
だが<がれき>なんてひとつもない
どれもこれも
家族が長い時間をかけて
こつこつと積み上げてきた
思い出の詰まったものばかり

ガラスのかけらひとつにも
泥水に浸かった人形にも
散乱している皿や箸やスプーンにも
夜店で買った指輪にも
みんなみんな
たくさんの想いが込められている

けんかもしたけど
笑いもあった
このテーブルでみんなで食事をした
こどもの誕生を喜び
老人の死を悲しんだ
折れ曲がり泥にまみれた柱は
もう何の役にもたたないが
それらのことをみんな見つめて
一緒に笑い
一緒に泣いた

<がれき>なんてひとつもない
ほんとうにひとつもない

みんな宝物ばかり







東日本大震災の追悼詩集「沈黙の海」を読みました。
菊田郁氏(宮城県登米市出身・元中学校教員)の詩集です。
定価1000円ですが、内300円をみやぎ震災遺児・孤児募金に寄金するとのこと。
仙台の大きな書店に置いてあります。


2012年9月5日水曜日

ニュースは昨日と違うからニュースになる

先日ブログで書いた鹿児島の研修会も含め、「震災」がらみの講演が多くなりました。
講演後、参加くださった皆さんからの感想で、意外というか、やはりというか、多いのは「被災地がこんなに変わっていないことにショックだった。」と言うことでした。

今年の3月11日の1年目の報道後、おそらくマスコミが取り上げることは少なくなるだろうと思っていましたが、やはりそのとおりでした。
そしてニュースが少なくなってきたから、日本全国の人たちは、「東日本大震災被災地は、ほぼ問題ない」と思っているようです。
遠隔地ではマスコミによるニュースだけが頼りです。
でもそのニュースは、昨日と違うことが起きるからニュースになるのです。

被災地は私がいつも書いているように何も変わっていません。
国も自治体も、もちろん産業界も地元も一生懸命復興に向けて動いていることは間違いありません。しかし、今回の東日本大震災は、あきれる程に広域で大規模な被災なのです。
現地を訪れても、ガレキの積み方が変わっただけの印象しかありません。

世界の先進国と言われる日本で震災から1年半経ち、まだ自分の土地の上に瓦礫が残っているという現実がニュースなのですが。

例えば下記の動画を見てください。
陸前高田市の市役所とその周辺です。
先月8月16日の映像です。アップするために画像を落としています。




私がこのブログで以前紹介した戸羽市長の陸前高田市です。
阪神・淡路大震災とは違うのです。
1年半経って市の役所周辺がこの状態です。

もとはこのような地域でした。見えにくい場合はクリックして、拡大して見てください。


私が訪れた8月16日はお盆であったこともあるのか、市庁舎の入り口は線香が絶えませんでした。私も焼香してきました。




ニュースだけでは分からないでしょう。
お忙しいと思いますが、土地家屋調査士の皆さんは、12月15日開催の「(仮称)被災地からの発信」の前後の被災地視察ツアーにご参加戴き、この現状を専門家として見て戴きたいと願っています。





*2012/9/5 20:49 公開、同23:00 写真追加、加筆

2012年9月4日火曜日

被災地からの発信 バスツアーについて

本日被災3県の打合会がありました。
メインテーマは12月15日に開催する「(仮称)被災地からの発信」についてです。
この件については、本ブログでも、以下3回に分けて紹介させて戴きました。

6月21日「12月15日(仮称)震災報告会について」
6月22日「(仮称)震災報告会のお問い合わせについて」
8月2日「被災地からの発信 仮申込みのお願い」

この8月2日のブログに書いたように、全国の皆さんにお願いして参加の仮申し込みをして戴きました。これは宿、懇親会会場、バスなどの予約の関係で、どうしても概算人数を把握する必要が有ったからです。今回はあくまでも仮ですので、今後も申込みはお受けします。
おそらく正式な参加の本申込みは10月初めにご案内する予定です。
そのときは、先日の仮申込みの方々も再度申し込んで戴くことをお願い致します。

さて、問い合わせの多い被災地視察バスツアーについて、少し報告致します。
「バスツアーは、12月14日の何時に始まり、16日の何時に終わるのか?」というお問い合わせです。
仙台に来て戴く時刻と、お帰りになる時刻が分からないと、飛行機等の予約も決められないとのご心配でしょう。

実際に私たちも、どれだけの方がツアーに参加してくださるか人数が把握できないで、困っていました。
つまり、バスを何台予約すればよいか決められず、何台ものバスで1箇所の被災地に行く訳にもいかず、その調整が必要でした。

本日その件で会議して、下記の方針としましたので、移動の参考になさってください。
結論として16日は3コースに分けたいと考えています。

12月14日(金) 
・13時 仙台駅発 ー宮城県内被災地ー 17時 仙台駅着

12月16日(日)
・  9時 仙台駅発 ー岩手県内被災地ー 17時 一関駅着
・  9時 仙台駅発 ー宮城県内被災地ー 13時 仙台駅着
・  9時 仙台駅発 ー宮城県内被災地ー 17時 仙台駅着

ただし、これは申込みの人数により、各コースが変更になることも考えられますので、あくまでも目安とお考えください。



2012年9月2日日曜日

鹿児島の講演会で

先週末、鹿児島県公共嘱託登記土地家屋調査士協会主催の講演会に講師でお伺いしました。テーマは防災です。
やはり土地家屋調査士という専門家が災害の前後に何ができるかを考える講演会でした。

火山研究で有名な京都大学井口正人教授の講演とカップリングという恐縮な場でした。
井口教授は、30年も鹿児島に生活拠点を移動して、桜島研究をされています。
その井口教授が「桜島の過去の大噴火に学ぶ」というテーマでお話しになりました。
今回初めて講演を聴きましたが、すばらしい講演でした。
科学者としての筋が通っていて、その上素人にもとても分かりやすくお話しされていたことに感心しました。



ちなみに桜島の火山活動の調査で鹿児島の土地家屋調査士が定点観測のお手伝いをしているそうです。とても公益的で良い活動だと思います。

さて、私のテーマは「東日本大震災〜被災地からの報告」というものです。
これは東日本大震災における被災地の専門家としての発信です。
大震災で東北に当時何が起こって、今どうなっているのか?
宮城県土地家屋調査士会は、そのとき何を判断基準に、どう動いたのか?
大震災や大津波による被災で土地、建物、区分建物はどうなったのか?その変動に関する法的な考え方、手続きはどうなっているのか?

そして今から個人として、専門家として、組織として何ができるか、これだけはしておいて欲しいということをお伝えしました。

防災については、このブログで何回も書いているように、知識だけでなく、明日来るかもしれないという前提でシミュレーションをしておくことです。
各々の地域で被災したら何が起こりそうか。
震災はそれぞれ違います。
阪神淡路大震災と東日本大震災では、被災状況がまったく違います。
桜島火山噴火も含めて、今後起きるだろう大災害もまったく違う状況が考えられるでしょう。
そのとき個人として、専門家として、何が困るか。イマジネーションを働かせてください。一度でも想定しておくことが、家族や仲間を守ることに繋がります。

以下の写真は井口教授の講演を聴く為に、事前に桜島を下見した時の写真です。
大正3年の桜島大噴火で高さ3mの腹五社神社の鳥居が、笠木だけ残して埋まってしまったところです。この猛威を後世に伝える為に残したそうです。
こういったものをたくさん見ることで、イマジネーションが現実的になっていきます。